VELVET EDEN「Street of ALICE」(2000)

01.Street of Alice
02.SAD MASK
03.GIRL FRIEND
04.刃物の恋
05.Doomed Love
06.COLD SLEEP
07.MAZE
08.LA FIN

全曲作詞:DADA
全曲作曲:KALM



***


DADAとKALMによるデジタルユニット「VELVET EDEN」の2ndミニアルバム。
デモテープ収録曲の新録5曲と新曲3曲という構成になっています。
ダークで耽美な路線は前作「人形娼館」と一緒ですが、前作で全ての曲にかかっていたボーカルのエフェクトが今回は一部を除いてかかっていないので、若干聴きやすくなったかもしれません。

以下各曲について。

01.Street of Alice
歌詞が前作の続編的な感じを思わせる、ダウナーなミディアムテンポの楽曲。
DADAの低音ボーカルは個人的にかなりツボです。

02.SAD MASK
前曲から繋がって始まる曲。
不気味に流れるような曲調がたまりません。アルバム中最も好きな曲です。
ストーリーも醜い顔の男、魔性の女、呪いの仮面と胡散臭さ全開ですよ。最後の歌詞が妙に印象深いですが…Madame Tarantulaに関わった男は大勢居ると言うことでしょうか。
「坊や、顔が無いのは貴方だけじゃないわ」

03.GIRL FRIEND
こちらも胡散臭さ漂う、ダークなミディアムテンポの楽曲。
前作収録の「サーカス病」に通じる残酷見世物小屋風味な感じですね。かなり雰囲気ありますね、これは。
「このロリコンめ」等、所々歌詞が妙におかしかったりしますけれどもw

04.刃物の恋
前面に出ているリズム音に何となく80年代のダンスミュージックっぽい印象を受けるアップテンポな楽曲。
歌詞は自分をナイフに例えた女性視点の話でしょうか。猟奇的でSMチックですよ。

05.Doomed Love
エフェクトがかかったボーカルが、気持ち悪く這いずり回るようなダークなダンスナンバー。
アコーディオン音のシンセのメロディーが怪しさを倍増していますよ。
それにしても、このアルバムに出て来る女性はみんな怖いw

06.COLD SLEEP
こちらはダウナーサイドというか、「GIRL FRIEND」系統のミディアムテンポの曲です。
ピコピコいうデジタル音がちょっとサイバーな色も加えているので、病的な歌詞と相まって、何となく打ち込みメインになったmerry go roundみたいな印象もあります、

07.MAZE
この曲はかなり明るめですね。
後にKALMが楽曲提供をするKayaに通じるものがあるかもしれません。
インチキ占い師を手玉に取る少女、という歌詞はDoomed Loveと一緒ですが…ストーリーは繋がっているのかな? この曲も自分の中でアルバム中上位を争います。
「占い師さん私という迷路の居心地はいかが?」

08.LA FIN
ダンサブルですが物悲しい雰囲気がある楽曲。
それまでの曲に比べ音がライトな感じがするからなのかもしれません。
タイトル通りエンディングに相応しい曲ではないでしょうか。


***


前作と同じく物語性の強い歌詞が載った、ダークで怪しい雰囲気の楽曲で統一されているので、人によっては胸焼けするかも知れませんが、この手の音楽が好きな人には堪らないアルバムだと思います。因みに自分は大好物でした。
この後、作曲者のKALMが脱退しバンド編成へと変わり、楽曲もガラリと変わりますが、私はこのユニット期のVELVET EDENが堪らなくツボに入るみたいです。

Street of ALICEStreet of ALICE
VELVET EDEN

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MAZE