睡蓮「六花ノ音」(2009)

01.浸透して
02.腐葉土
03.月に泣く
04.song 6
05.根ノ音ニタユタヘ
06.カナシミ

全曲作詞・作曲:睡蓮


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芍薬(ボーカル・プログラミング・エレクトロニクス)とSOFT BALLET、SHAFT、she-shellなどで活動してきた藤井麻輝(エレクトロニクス・ギター・ピアノ)によるユニット「睡蓮」の3rdミニアルバム。帯によるとここまでの3作ミニアルバムは三部作になっており、今作はその完結編との事。怖いほどのインパクトを持つジャケットは作場知生という人が描いたものだそうです。ゲスト陣はyukihiro(L'Arc-en-Ciel/acid android)、ASAKI(AGE OF PUNK/BUG)、三柴理、ホッピー神山などまた豪華。

以下各曲について。

01.浸透して
ピアノとストリングスをメインにしたダークなバラード。ちれぢれに絡んでくるノイズやyukihiroのドラムの所為かインダストリアル色も感じます。

02.腐葉土
疾走感のあるリズムが印象的なサイバーな曲ですが、芍薬のボーカルが乗ると和風ホラーな感じになるのが面白い。左右の機械的なギターと適度な浮遊感のある音が好みです。

03.月に泣く
メロディーだけ聴くと昔の唱歌っぽいですが、ストリングスや潰れたリズム・ノイズの所為でえらくヘヴィで壮大な曲になっています。がっつり聴きこむのに向いている曲でしょうか…のめり込むとちょっと疲れそうですが。

04.song 6
そしてその流れのままに、こちらも和風な、というか歌メロだけ取り出してアレンジ変えたらもう演歌になるんじゃないか? とも思う物悲しくダウナーな感触の曲。終盤ちょっと激しくなります。

05.根ノ音ニタユタヘ
ギターがASAKI、yukihiroがドラムの和ゴス・インダストリアルな感じの曲。サビでの迫ってくる様な展開がカッコいい。昭和歌謡っぽいコーラスもハマっており、今作の中では一番好きな曲かもしれません。

06.カナシミ
儚いボーカルから始まり、圧迫感を持ったサウンドが展開するスローバラード。1曲目同様ストリングスが壮大感をだしています。壮大と言うか黒い霧に包まれているような感じもしますが…w

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6曲入りですが、知らない間にもう5、6曲聴かされているんじゃないかと思うくらい「濃い」アルバムでした。レトロなポップ感のある曲もあった前作ミニアルバム「ひたひた」にあった唱歌、童謡的な要素は鳴りを潜め(メロディーには共通するものがあります)、今作はかなりダウナーで濃密な音作りになっている印象があるので、そちらに比べるとちょっと取っつきにくくなっているかもしれません。6曲とは思えないほどに聴いた後はぐったりしましたしw 宣伝文句通り3部作の完結編としてリリース順に聴いていくのをお勧めしたいと思います。ただ「SOFT BALLETの藤井曲」には比較的近い印象があったので、そちらのイメージがある人はここから入った方がしっくりくるかもしれません。

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