SHAZNA「Sophia」(1994)

01.If...
02.Mirror
03.Clear
04.RECALL
05.VOICE
06.Miss ××××
07.ESCAPE(BONUS TRACK)

全曲作詞:IZAMU
作曲 01〜03、05〜07:AOI/04:NIY


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90年代後半のヴィジュアル系バンドの一つとして良くも悪くも目立っていたSHAZNA。最近のバラエティではIZAMがヘタレ夫キャラを確立しつつありますがそれはそれとしてw今回は1994年にリリースされた彼らの1stミニアルバムを紹介したいと思います。この頃はIZAM(ボーカル/当時の名義はIZAMU)、AOI(ギター)、NIY(ベース)のに加え、ドラマーとしてKATSURAが在籍しており、96年の「Raspberry Time」まで4人編成で活動していくことになります。KATSURAは後にBAISERやVinett等で活動していたので、そちらから知った人も多いかもしれませんね。
彼らの曲の特徴としてちょっと懐かしいダンス要素を入れたカラフルで甘いポップサウンドがあると思うのですが、今作ではまだその要素は薄く、かなり真っ当に当時のインディーズヴィジュアル系バンド、といった趣の曲が並んでいます。ジャケットのIZAMも日本のB級ホラーっぽくてちょっと怖いですしw

以下各曲について。

01.If...
切ないメロディーを歌い上げる1分半程の曲。シャラシャラしたギターがいかにもそれっぽくて初聴時は逆に驚きました。後にミニアルバム「Promise Eve」で完全版? として新録されます。

02.Mirror
LUNA SEAを思い出させる、V系ど真ん中どいった感じのアップテンポで疾走気味の曲。1曲目と同じ事言ってますが、メロディーで引っ張るギターやパシャパシャしたドラム、サビでちょっと明るくなるメロディー等が王道すぎて逆に新鮮。この曲も「Promise Eve」で「Cliches」とタイトルを変え新録されますが、音のシンプルさとIZAMの歌い方があまり甘くない方がこの曲には合っていると思うので、個人的にはこちらの旧バージョンの方が好みです。

03.Clear
浮遊感のあるクリアなギターから始まるミディアムナンバー。IZAMはもうふた頑張り位してもバチは当たらなかったと思う程(苦笑)ボーカルの音程がかなり怪しいのが残念ですが、曲自体にはラルクにも通じる透明な雰囲気がありそんなに嫌いでは無かったり。

04.RECALL
NIY作曲による、リズムが前に出たシャッフルナンバー。こういうのもやってたんですね。ドラムソロが入ったりちょっと歌謡ジャズ風味だったりと結構面白い。意外と2002年辺りのオサレ系が好きだった人は気に入りそうな気がします。

05.VOICE
これまたイントロのフレーズが王道な印象のメジャー感があるメロディアスナンバー。やっぱりこういうのはツボなんですよね、サビの切ないメロディーや中盤で三拍子になったりとかたまらないです。後にシングル「Sweet Heart Memory」のカップリング曲として新録されます。

06.Miss ××××
こちらも切ないメロディーが印象的な、メジャーっぽさのある疾走曲。こちらもボーカルの音程が怪しいのが勿体無いですが、この手の曲調は好きなんだから仕方ないw この曲はミニアルバム「Raspberry Time」で「I miss you」とタイトルを変え新録されました。

07.ESCAPE(BONUS TRACK)
この曲だけボーナストラック扱いになっています。ちょっとシリアス寄りの曲調ですが、サビのメロディーは懐かしさ感じました。歪ませたギターソロがちょっと目立っています(このアルバム、割とギターソロが入っている印象が)。

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当時のヴィジュアル界隈では異端とも言える、ポップに振り切った曲調は今作ではまだ出ておらず、当時のインディーズV系のフォーマット? な「ちょっとダークで軽い音、そしてメロディアス」のど真ん中をいっている印象のアルバムになっています。とは言っても後にリメイクされる曲の多さからもバンド(特にAOI)のポップセンスはこの頃から見えているのかもしれません。メジャー期のシングル曲の印象で苦手意識を持っていたV系ファンの人程(技術的な事はさておき)スルッと聴けるかもしれないので試しにいかがでしょうか、ブックオフ等では100円程でゴロゴロしてますしw

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