Sound Horizon「イドへ至る森へ至るイド」(2010)

CD
01.光と闇の童話
02.この狭い鳥籠の中で
03.彼女が魔女になった理由
04.シークレットトラック(※初回限定盤のみ収録)

全曲作詞・作曲・編曲 01〜03:Revo

DVD(初回限定盤のみ)
01.光と闇の童話【Music Clip】
02.イドへ至る森へ至るイド【5.1ch Surround Audio Mix】

発売日:2010/06/16
品番:KICM 91311


***

Revoを中心とした「Sound Horizon」の、プロローグマキシと銘打たれた3rdシングル。要するに次のアルバムからの先行シングルですね。
多くのミュージシャンを呼んでいるSHですが、今作では新たにJoelle(ボーカル)、Marty Friedman(ギター)、元SIAM SHADEの淳士(ドラム)、桜庭統(ピアノ・キーボード)らが参加しています。桜庭統は霜月はるか・Revo名義で出したシングル「霧の向こうに繋がる世界」にも参加していました。
今回のストーリーに関しては、登場人物の名前、ペスト流行・魔女狩りを思わせる歌詞等から、中世ヨーロッパ(ドイツ?)が舞台と思われますが…。

以下各曲について。


CD
01.光と闇の童話
渋いドイツ語の語りと子供達の会話が乗った優雅なストリングスパートから一転して、バンドサウンドに入る疾走ロックチューン。メインボーカルはMarchen von Friedhof(中の人はRevo)…墓場の童話?
まず最初に気になったことを書いてしまうと、Revoがこのボーカルでメインを張るには、まだちょっとパワー不足なのかなあ…という所でしょうか。アルバム「Moira」の「冥王」ではKlahaっぽい低音で歌い上げておりかなりツボだったのですが、この曲では前作アルバム「ROMAN」の「朝と夜の物語」の歌唱に戻ってしまった感もあり、エフェクトも掛けてV系に通じる艶のある歌い方をしたいのが分かるだけに、中々ままならないのがもどかしい…(苦笑) いっそ本当にV系バンドのボーカル招いてしまうとかどうでしょう。DのASAGIとかハマりそうに思えるのですが。
しかしながら、楽曲の方はゲストミュージシャンの色やシリアスなストーリーもあってか、SHの楽曲の中でもバンドサウンドが前に出たスリリングなものになっており(ちょこちょこ音が妙に引っ込んでる? と思う部分もありますが)、決して悪い印象はなく-―というか今作では一番好きだったりします。「霧の向こうに〜」でも聴けるスピード感のあるキーボードソロやギターソロ→ストリングスの流れもたまりません。そしてゲストボーカルというか音声ソフトとして、近年有名になっている初音ミクが使われているパートがありますが、その人工的な(あ当たり前だけど)声質と歌詞の中で当てられている役割と相まって、非常に不気味な印象を抱かせるボーカルになっており、上手い使い方をしてきた印象があります。初音ミクが使われた曲を聴いたのは今回が初めてでしたが、これからあの声を聞く度、少なからず恐怖を感じる気がします。また言葉遊びや視覚に訴えかける文字の使い方も健在。○○と土塊のミルフィーユは勘弁してw


02.この狭い鳥籠の中で
クラシカルな笛のメロディーから始まる、穏やかなアレンジのバラード。メインボーカルはJoelle。ピアノとアコギをメインに展開しますが、サビに入るとストリングスが入り盛り上がりを見せます。ちょっと歌謡曲っぽいかな? 終盤に入るとちょっと疾走。彼女のボーカルは初めて聴きましたが、柔らかな声質ながら盛り上がる所でも力強く歌いあげており、危なげない歌唱を聴くことが出来ます。男性ボーカルもこれ位良い人を見つけられれbゲフンゲフン

03.彼女が魔女になった理由
アコーディオンをバックにした会話とナレーションから穏やかに始まる楽曲。メインボーカルはMoiraにも参加しているMIKI。こちらもJunger Marz_PROTOTYPE βというボーカロイドソフトが子供のボーカルとして使われているのですが、初めに聞いたときには全く気付かなかった程自然な声になっており、技術の進歩って凄いと思わせられます。前半はストリングスが前に出たポップチューンなのですが、展開も多く今作では一番ミュージカル色が強いかな? 間奏の流れるようなバイオリンソロも好み。そして後半からは緩急の差が激しく更に歌劇色が強まり、終盤では重厚なコーラスに乗せて一盛り上がり! 好きですよこういう展開。個人的にはもう1分位疾走してくれても良かったのですが、そうすると8分超えちゃいますからね…w

04.シークレットトラック(※初回限定盤のみ収録)
3曲目からそのままの流れで始まるインスト。水の流れる音をバックに、クラシカルなメロディーを奏でる、ストリングスをメインにした曲になっています。後半からはシリアスにテンポアップ。やはりこのトラックに入るメロディーが次のアルバムの肝になってくるのでしょうか。
また、買った後から知ったのですが、通常盤のボーナストラックはこちらとは異なるものが収録されており、私は未聴ですがピアノをメインとしたインストになっているようです。
複数売り…かあ…。


DVD
01.光と闇の童話【Music Clip】
CD1曲目のPV。ほぼ歌詞のストーリーを映像化した感のある映像になっており、ジャケットイラストに描かれている二人(+α)が実写になっています。前からSHのPVで感じていた、衣装の使い方や合成の微妙さはそのままですがw、演奏に埋もれがちなセリフもこちらでは映像もあって補完しやすくなっているのではと思います。
というか何より! 演奏シーンのV系臭さっぷりがもうw 黒と赤を基調としたゴッテリした衣装といい、何処のバンドを参考にしましたかと言いたくなるRevo-―じゃないメルヒェンさんの動きといい、下手なそちら界隈のバンドより余程ヴィジュヴィジュしいです。やっぱり次作では本職のV系ボーカリストを招いて(ry
オフィシャルの特設サイトでちょこっと見られるので是非。

また、DVDにはCD収録3曲の5.1chサラウンドバージョンが収録されているので、再生できる環境の方はCDよりこちらをメインに聴くのも良いかもしれません(チャプターでは3曲一緒に纏められています)。

***

フィクション分てんこ盛りの世界観と楽曲は、これまでと比べ特に目新しさは感じませんでしたが(逆に言えば、これまで聴いてきた人には安心クオリティという事でもあります)、バンドサウンドメインの1曲目など、やはり新しいサポートメンバーの要素は入ってきているのかな、と思わせられるシングルでした。3曲共6、7分台のため、シングルながら結構お腹いっぱいにもなれましたし。
個人的には、Sound Horizonでシングルで最初に聴くとするなら、クサい疾走曲がメインの「聖戦のイベリア」を推しますが、語りやストーリ性の強い楽曲を聴きたい人にはこちらも十分にお勧めできるシングルなのではないかと思っています。
さてアルバムはどうなりますやら…。

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オフィシャルサイト(試聴あり)