ラウンドスケープ「SUPER APE MOVEMENT」(2002)

01.D.N.A.
02.rave maniac
03.Super APE
04.Exit to return
05.Everything I Have
06.Shooting Star
07.FLY
08.PSYCHO PLANET
09.アフロスパイダー

作詞 01〜03、05〜07、09:木村慎吾
全曲作曲:飯田哲也
全曲編曲:ラウンドスケープ

発売日:2002/08/20
品番:AJA-60020


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ボーカル:木村慎吾、ギター・プログラミング・ボーカル:飯田哲也、ベース:細井裕司、ドラム:マーヤボールによるバンド「ラウンドスケープ」が2002年にリリースした1stアルバム。基本的にはデジタル・ダンスサウンドを織り混ぜた、所謂ミクスチャー寄りの音を出していますが、勢いの中でも親しみやすいメロディーやちょっと民族音楽っぽい要素が入るなど面白いバンドでした。2004年のバンド解散後、メイン作曲者の飯田哲也がコーガニズムオーケストラに加入したのは知っていたのですが、この記事書くにあたって少し調べたら、最近はw-inds等に楽曲提供してるのを知ってちょっと驚いたり。

以下ピックアップ。


01.D.N.A.
スペーシーなデジタル音が満載されたノリの良い楽曲ですが、ラップパートの後の民族調のコーラスが面白い。サビでは壮大感のあるメロディーを朗々と歌い上げています。

02.rave maniac
こちらも歌メロに民族音楽というか祭りっぽいノリをほんのり感じる、良い意味でやかましいダンサブルなロックチューン。基本アッパーなノリで押している曲ですが、親しみやすさも感じるのはその辺りが原因かもしれません。

05.Everything I Have
浮遊感のあるイントロから、美しいギターのフレーズへの導入がハッとさせられたポップチューン。現在チャート上位でも普通に定着している、メロディアスなラップメロを売りにする楽曲をちょっとだけ先取りしたようなポップな曲になっています。こういうノリは曲によっては苦手だったりもしますが、これに関してはそのメロディーが叙情的でバックの音もキラキラしており、個人的にはかなりツボに入りました。アルバムの中ではちょっと異彩を放っている曲ですが、それ故要となっている気もします。実際メジャーでも「Everything」と改題されシングルリリースされました。メジャー版との違いとしては、終盤にアップテンポに疾走するパートがあり、リズムが前に出ている印象があります。

06.Shooting Star
ゴリゴリとしたギターとデジタルサウンドにラップ寄りのボーカルを乗せた、王道ミクスチャーといった感の曲。ですが、後半はストリングス音と加工ボーカルをメインに壮大な展開になる構成が心地良いです。

07.FLY
スリリングな打ち込みリズムが疾走感を出していますが、Bメロで熱くてクサいメロディーが登場するのが結構好みだったりします。ここだけ取り出したら、ちょっとクサパンクっぽいかもしません。サビではテンポを落とし、ライブでモッシュが起こりそうな展開に。

08.PSYCHO PLANET
デジタルサウンドとギターをメインにした、ダンサブルなインスト。バックには切り貼りされた会話やコーラスが散りばめられています。

09.アフロスパイダー
パーカッションからのイントロからバンドサウンドになだれ込む、こちらもお祭り要素を含んだアッパーな楽曲。ボーカルよりもギターの方に耳が行く、勢い重視の曲という印象を受けます。影響受けているのかは分かりませんが、そのギターのフレーズにちょっとhideっぽさを感じました。

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トータル33分弱とサッと聴けるのもあるかもしれませんが、後にメジャーで出たアルバム「Modern Creation」よりもノリや勢いを前に出している感があり、個人的にはこちらの方が取っ付き易いアルバムかな、という気がします。この時点で既にポップでメジャー感はあるんですけどね。
一応V系メインのブログなつもりなので(メインなんですよーw)、そちら方面から言うと、最近はV系界隈でもこの手のミクスチャー寄りのバンドも珍しくないと思うので、そちら方面のバンドが好きで、ラップ寄りのボーカルに抵抗がなければ割とお勧めできるCDなのではと思っています。NOIZとか好きな人は普通に気に入るんじゃないかと。

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