キリト「Hameln」(2005)

01.Hameln
02.DOOR
03.PLOT
04.INTER CUTTER
05.Ray
06.Awaking bud
07.誰もいない丘
08.再生の朝(Album Version)
09.THE SUN
10.EXIT

全曲作詞・作曲:KIRITO
編曲 01、02、08:KIRITO、Kazuhisa Yamaguchi/03、05、07、09:KIRITO、Tatsuya Nishiwaki/04、06、10:KIRITO、Atsushi Shimada

発売日:2005/08/03
品番:AVCD-17703


***

PIERROTのボーカリスト、キリトの1stフルアルバム。ボーカリストのソロということもあってか、バンドサウンドメインだった後期のPIERROTと比べ、ストリングスやデジタルサウンドもサクサク乗せられ、歌メロも前面に出されたアルバムとなっている印象です。

以下各曲について。


01.Hameln
ストリングスが映えるミディアムポップナンバー。サビで一気に開けるメロディーが心地良く、シングルタイトル曲になってもおかしくないキャッチーさと適度な壮大感を持っていると思います。アルバムへ引き込む曲としては大成功ではないでしょうか。

02.DOOR
1stシングルタイトル曲。感想はそちらの方をご覧下さい。流れとしては1曲目を引き継いだような構成になっている気がします。

03.PLOT
チキチキとした打ち込み音にサイバーな印象を受けるアッパーな楽曲。攻撃的ですが全体にキャッチーで、デジタル音も前に出ているからか後期のPIERROTほどはゴリゴリしていない感触があります。要は自分好みという事で。

04.INTER CUTTER
こちらもアッパーでキャッチーなデジロック…なのですが、歌詞が…。
もしかしなくても2ch、というかネットの匿名コミュニティを攻撃している内容なのですが、もうちょっと表現何とかならなかったのですか。何と言うか、ネット弁慶を顔真っ赤にして叩く中二そのものでもうねwwもうねwwww「A ha!」の掛け声も弱々しくて、逆にこちらが心配になってくるというかwwwww
――思わず草を生やしてしまいましたが、まぁ…実際芸能活動している人はこの手のアレって大変なんだろうなぁと。PIERROTのメジャー初期ではアルバムまたいで壮大なストーリーを書いていた人が、その後にある意味分かりやすい中二病の初期症状な言葉を使ってくるのは逆に興味深いかも(初期のストーリー仕立ても中二っちゃ中二ですが、普通順序が逆が気がするので)。私の中ではPIERROTの「ネオグロテスク」と並ぶ、お兄さんやっちゃったシリーズに入る楽曲。
散々おちょくってしまいましたが、何だかんだ嫌いじゃない曲です。だって自分も同じビョーキだもの!(あれ?)

05.Ray
前曲から一転、タイトル通り光が射してくる様な明るさを持った壮大なポップナンバー。「HEAVEN」辺りのPIERROTが好きだった自分には、こういうポップに振り切った曲がツボです。3分ちょっとで終わるため、サビパートがもう一回多くても良かった気もしますが、こういう潔い終わり方もありかな。しかし本当に前曲とのギャップが凄まじい…(笑)

06.Awaking bud
ガシガシとしたギターと攻撃的なドラムが前に出た、ハードめの楽曲。全体にライトなアレンジが多いアルバム内では、こういう曲が良いアクセントになりますね。

07.誰もいない丘
V系と言えば丘! キリトと言えば丘!
こちらもメジャー初期のPIERROTを思い起こさせる荒涼とした印象の序盤と、シンセやストリングスをバックに盛り上がるサビとの対比がたまらないバラード。シングルの「再生の朝」でベースを弾いていたMick Karnがこちらにも参加しており、この曲だけ他と比べ明らかにベース音が大きくウネっております。間奏や終盤でのギターとストリングスとの絡みもツボで、やっぱりキリトはこういう音やりたかったのかなと思わせられます。

08.再生の朝(Album Version)
「DOOR」カップリング曲のアルバムバージョン。シングル版とそんなに大きな違いはありませんが、Mick KarnのベースがKOHTAに変わっており、シングルと比べあまり主張はしていません。目立ってないわけではありませんけれど。

09.THE SUN
アルバム終盤を感じさせる、キラキラとした音作りをされたポップナンバー。明るく少し切ないメロディーが前面に出ており(PIERROTの方にこんなサビメロがあった気もしますが)、終始爽やかな印象を持ちます。しかし今歌詞を見返すと、抽象的ながらPIERROT解散を見越したような内容になっているような気がしなくもない。まぁ解散後のソロでは解散を引きずったメソメソした歌詞が増えるので、その辺分かりやすいというか、人間臭い人だなあとw

10.EXIT
シンセとストリングスによって、効果的にスケールの大きさが演出されている楽曲。流れるような展開とサビでの盛り上げ方もアルバム中一番と思え、1曲目と並んでシングルで出してもおかしくなさそうな曲になっています。

***

バンドのボーカリストであり中心人物のソロなので、どうしてもPIERROTの方と比べざるをえないのですが、個人的にPIERROTでは最もポップな方向を向いていたと思っている3rdアルバム「HEAVEN」の音作りを、もう少しライトに発展させた――というか、もしあのままの方向でPIERROTが進んでいたらこんなアルバムが出来たかも知れないと思わせられる内容でした(「INTER CUTTER」はさて置くとしてw)。「HEAVEN」後のPIERROTがバンドサウンドメインの方向に進んでいったため、その点ではバンドとソロの違いは明確になっていたのではないでしょうか。当時は自分が一番好きな時期のPIERROTが、ソロの方で不意に出てきた感があり結構嬉しかったのを覚えています。こういう曲調をソロでやってバンドサウンド主体の音はPIERROTの方で行くのだろうと思ってたのですが、翌年PIERROT自体の解散という爆弾が落とされてしまい…。その後結成したAngeloとも並行して活動していましたが、一応2ndアルバムでソロの方は止まっている状況ですね(そちらも藤井麻輝やCMJKなどゲスト陣が豪華)。
基本メロディアスなので、バンド+ウワモノ好きな人には広くアピール出来るアルバムではないでしょうか。取りあえず、先に挙げたメジャー中期辺りのPIERROTが好きだった人には大いにお勧めしたいです。逆に最初にソロから入った人は、そちらの時期のアルバムを…。

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