SHAZNA「Raspberry Time」(1996)

01.Lavi
02.Raspberry Time
03.MELANCHOLY
04.Shelly
05.I miss you...

作詞 01:AOI/02〜05:IZAMU
作曲 01〜03、05:AOI/04:NIY、AOI
全曲編曲:SHAZNA

発売日:1996/08/01
品番:VPCC-8618


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SHAZNAの3rdミニアルバム。ドラマーのKATSURAが在籍した最後のCDでもあります。流通がメジャーになったりオリコンチャートに入ったりと、段々知名度が上がっていた時期でしょうか。

以下各曲について。


01.Lavi
切なげなメロディーを乗せて展開する、広がりのあるミディアムテンポナンバー。インディーズ期らしくシンプルなサウンドですが、シンセを盛れば一気に白系な雰囲気にもなりそうな気も。メジャー後の甘い雰囲気は控え目ですが、こちらはこちらで壮大なメジャー感があり、SHAZNAはゴテゴテしていてちょっと…という人にも入りやすい曲になっているように思います。

02.Raspberry Time
ライトな音をバックにした、ポップな疾走チューン。終始キャッチーな歌メロが印象的で、タイトル曲という事もあってか、個人的には本作中最も好みでしょうか。メジャー1stシングル「Melty Love」カップリング、ベスト盤「OLDIES」でそれぞれリメイクされ(自分はシングルバージョンは未聴)、そちらに比べるとアレンジがシンプルというか、ちょっと音が寂しい気もしますが、その辺りは好みの問題でしょうか。

03.MELANCHOLY
ベースソロから始まる、シリアスな雰囲気を持った跳ねたリズムのパンキッシュな楽曲。ボーカルも低音で少しネチっこく歌ったりしていますが、こういう曲調と歌い方を聴くと、少しNOISY CROWDSを思い出したり……って知名度的に比較対象がおかしい気が(活動歴としては変じゃないけど…w)。大サビ(?)では一気にメロディアスになります。

04.Shelly
カントリーっぽさも感じる、カラッとした明るいメロディアスナンバー。メジャー3rdシングル「WHITE SILENT NIGHT」カップリングとしてリメイクされます。バンジョーやバイオリンが入っても違和感がなさそうな、牧歌的なメロディーがツボです。少しゴージャスになったメジャー版も好きですけれど。
自分の中で、本作はRaspberry Timeとこれが特に際立っている印象があります。

05.I miss you...
甘いポップな曲が目立っている本作ですが、ラストはV系王道寄りで〆てきました。1stミニアルバム「Sophia」収録「I miss ☓☓☓☓」のリメイクバージョンで、タイトルだけでなく歌詞も大幅に書き直されています。曲調はそこまで大きく変わってはいませんが、ギターで引っ張る疾走メロディアスという事で、やはり本作収録の方が音はしっかりしているような。ギターソロも要所要所で印象的に使われています。
こちらも「OLDIES」で新録されました。

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後のメジャー時代に通じる甘いポップソングと、ダークとまでは行かなくともV系王道の楽曲が良い塩梅で入っている印象のミニアルバム。そのポップな曲もメジャー期程キラキラしておらず、あくまでバンドメインで作っているため、甘ったるい曲は苦手という人もそのポップスセンスを無理なく感じる事が出来るかも知れません。
インディーズのSHAZNAの入門としては、音作りがメジャー時代に大分近くなった次作「PROMISE EVE」がお勧めですが、個人的にインディー時代で一番好みなのは、シンプルながら程よい甘さも持った本作だったりします。

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