Moi dix Mois「D+SECT」(2010)

01.In Paradisum
02.The Seventh Veil
03.Witchcraft
04.The SECT
05.Divine Place
06.Pendulum
07.The Pact of Silence
08.Ange 〜D side holy wings〜
09.Agnus Dei
10.Sanctum Regnum
11.Dead Scape
12.Dies Irae
13.Baptisma

作詞 02〜06、07〜12:Mana
全曲作曲・編曲:Mana

発売日:2010/12/15
品番:MMCD-047


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活動休止中のMALICE MIZERのリーダー:Manaを中心としたプロジェクト、「Moi dix Mois」の5thアルバム。前作「DIXANADU」が2007年3月リリースだったので結構間が空きましたが、バンドメンバーは前作の布陣がそのまま続投しています。

以下各曲について。


01.In Paradisum
パイプオルガンとコーラス+ナレーションによる、荘厳な雰囲気を持った1分弱程の楽曲。

02.The Seventh Veil
ホーン音によるオープニングから一気にバンドサウンドに雪崩れ込む、攻撃的な疾走曲。押せ押せのギターとコーラスやクラシカルなチェンバロとの絡みを聴くと、自分がヴィジュアル系に求めている一要素を思いっきりぶつけられた気がしてたまりません。勿論サビでは一気にクサくに展開するのもツボですし、久々な新作の実質的な一曲目にして、掴みは完璧にしてきた印象ですね。

03.Witchcraft
トランス・サイバー寄りのデジタル音が要所要所で使われている事や、ギターの音がモダンっぽい(?)事に最初ちょっと意外な印象が。そんな要素もいれながらも、全体的にはクラシカル要素の強いアップテンポな楽曲になっています。サビに入ると、少し穏やかでポップな印象のメロディーになるのも面白い。終盤転調して更に明るくなりますが、全体的に見るとやはり攻撃的な印象が残る曲でしょうか。

04.The SECT
朗々と歌うSethのボーカルを導入として、段階的に盛り上がっていくシンフォニックチューン。ザクザクしたギターを前面に出したり、女声・デス声コーラスを要所で投入したりしながらも、ボーカルパートはゆったり目にに展開しますが、サビに入るとツタツタ疾走開始。ここの歌メロが本当に流麗でツボを押されまくり。イントロでも顔を出した大サビでは、開けた壮大感を感じますし、個人的には本作中一番好みに入った曲になります。

05.Divine Place
オペラティックな女性コーラスが参加した、荘厳でヘヴィな印象のスローナンバー。Bメロで少しテンポアップしますが、全体的にはゆったりと進行しており、こちらでも朗々と歌うボーカルを堪能することができます。あと珍しく(?)ギターソロが長目に収録されていたり。

06.Pendulum
重々しいメロディーのオルガンが印象的な、スローナンバーですが、前曲が神々しさを感じるなら、こちらはかなりダークで不気味な色を感じます。浮遊感のあるドラムとウネウネするベースに、Mana流のゴシックパンク要素を感じたり(過去曲ですと「Perish」がこんな音でしたが、本曲はその要素を更に推し進めた印象が)。それでもメロディーは流麗な辺り、これまでと違った要素も出しつつMdMの音に仕上げている気がします。
ただ、ここでスロー曲が続いた事で、アルバムの流れが一度止まってしまった印象も。個人的には、この後のAngeかAgnus Deiと曲順を入れ替えても良かったかな? とも。

07.The Pact of Silence
コーラスとシンフォニックサウンドをメインにした、2分程のスリリングなインストナンバー。
ホーン音による盛り上がりがツボです。

08.Ange 〜D side holy wings〜
1stアルバム「Dix Infernal」収録曲の新録バージョン。
オルガンとチェンバロが乱舞する疾走メロディアスナンバーなのは原曲と変わりませんが、イントロに荘厳なコーラス+サビが追加されたり、Bメロのバックでデス声コーラスが入ったりしています。また、バンドサウンドも太くなった印象があり、全体的に攻撃的になった印象があります。サビメロは一部Juka(現Shaura)のバージョンよりキーが下げられており、人によっては違和感があるかもしれませんが、そこは慣れの問題かな? 個人的にはこちらはこちらでカッコ良いと思いますよ。

09.Agnus Dei
フレンチポップ寄り、とまでは行かないかもしれませんが、跳ねたリズムと荘厳ながら明るさも感じるコーラスが印象的なポップナンバー。MALICE MIZERではこの路線は普通にありましたし、最近ではManaがプロデュースしていた分島花音がこの方面ですが、Moi dix Moisでこの手の曲をやるとは思わず(「Pageant」もありますが、あれは実質1曲入りシングルなので、外伝的な位置かなという気が)、初聴時はびっくりするやら懐かしいやら…w サビメロの幾分優しげなメロディーも好みにはまりました。

10.Sanctum Regnum
ザクザクしたギターとコーラス・オーケストラ音がメインの、儀式めいた重々しい楽曲。「d・i・x dix」の繰り返しが印象的ですが、一度だけバンド名を逆から発音したのにはどんな意味があるのでしょうか。

11.Dead Scape
エフェクトのかかったリズム隊によるイントロにおっと思わされますが、その後も上モノほぼ無しで突っ走る、攻撃的でアッパーな楽曲。がなるようなボーカル、ゴツゴツしたベース(ソロパートも!)による音作りも意外ですが、何より煽りパートと思われる掛け合いまであり、Manaからこういう曲調が出てきたという事に、何よりびっくりさせられました。そして、ここ一番! という所でのSethのシャウトが、あぁ自分ヴィジュアル系好きで良かったと思える微妙なパワーで安心しました(いや、これが良いんですって!)。それでもラストの大サビでは、一気に優美なメロディーを聴かせてくれますよ。

12.Dies Irae
本編ラストは、MdM王道とも思えるクラシカルな疾走ナンバー。こちらも前曲程ではありませんが、ザクザクとしたギターを中心としたバンドサウンドが効果的にキメられており、コーラスやシンセと絡む形になっています。サビに入ると一度テンポダウンしますが、後半は疾走しクラシカルでクサいメロディーを展開するのがツボ。

13.Baptisma
心音? と水の流れる音→オルガンとコーラスによる構成の、1分弱のSE。

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サイバー方面や、ポップに振ったもの、攻撃的な要素に特化したものなど、1枚の中で、曲毎の色が豊かになったというか、幅の広い曲調が収録されたアルバムという印象を受けました。前作「DIXANADU」がちょっと印象薄いというか、食い足りなさを覚えたのに対し(疾走曲が好き、という個人的好みの問題なんだけど)、前作のバンドサウンドを前に出す、という流れを引き継ぎつつ、クラシカルなメロディーや上モノとの絡みもある…というか良い意味でどちらも過剰に供給してくれたのではないでしょうか。
前述の通りバラエティ豊かな構成になっているので、現時点での入門としても適しているのではと思っています。クラシカルな要素を持ったV系好きの方は是非。

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