地獄絵『プリマ・マテリア』(2014)

01. NIGHTMARE
02. 奈落-LASTSCAPE-
03. 朱イ雫
04. 葬
05. XV
06. 昏睡の針と蜘蛛の糸
07. REM SLEEP
08. 生贄パートII
09. (シークレットトラック)

※05〜08:CD盤収録ボーナストラック

作詞・作曲 01〜08:レア

発売日:2014/02/15(再発盤)
品番:REMNONREMCD002(再発盤)

Members
Story Terror:レア・15
4th Madder:カオス・9
6th Sense:リディアン・6
The Box:アリス・11


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ボーカリスト:レアを中心に、2013年に復活を果たした地獄絵。本作は、2002年にリリースされた4曲入りデモテープに、ボーナストラック4曲を追加しリマスタリングを施した再発盤になります。現時点でオリジナルのテープを持っていないため、聴き比べは出来ないのですが、こちらの再発盤はデモテープとは異なるミックスの音源が使用されているとのことです。
(参考:プリマ・マテリア (レア氏ブログ:怪奇骨董空箱)
リズムマシンも「アリス・11」としてメンバークレジットされているのは過去作に通じますが、過去作の「マーガレット」から名義が変わっているのは、使用機材が変わったから……とかそういうアレなんでしょうか。
冒頭の「NIGHTMARE」は、無機的な打ち込みリズムと、ややこもったギターによるドロドロとした序盤から、テンポを上げつつ反復される英語詞が印象的な、和風ゴシックパンクと言えそうな曲調。続く「奈落-LASTSCAPE-」も、ダウナーな曲調ながらサビではツタツタリズムをバックにひと盛り上がりする流れとなっており、最初に地獄絵に触れた時の印象である、王道ダークV系とドゥーム要素の融合を感じられます。

「朱イ雫」は、クリーントーンのギターと打ち込みをバックに抑制された序盤と、比較的メロディアスなサビとの対比が印象的な三拍子の楽曲。4分ちょっとの尺と、特段長い曲ということではないのですが、耳にベッタリ張り付くようなボーカルと相まって、良い意味でグッタリさせられる力があります。某メリゴの「毒蟲」を少しキャッチーにしたらこうなった、的な匂いも。
「葬」も「NIGHTMARE」に通じる、サビ前までのスローな展開と、早めのリズムをバックに吐き捨てるような英語詞パートで構成されているのですが、それ以上に「飛び降りたい」の台詞が反復される間奏パートの印象が強い。

先に9トラック目の方に触れますと、こちらにはシンセ主体の1分程のSEが収録。レアさんのブログでの解説によると、デモテープの方にも収録されていたそうで、再発盤でもこういったギミックを再現してくれたことになりますね。

ボーナストラック4曲は、レアさんのホームデモからなる未発表曲集。ノイズも多く音質面では厳し目ですが、こういう形で世に出てくれるのは嬉しい。
「目を閉じたら15秒で〜」の反復が耳に残る「XV」は、地獄絵としては結構ハイスピードな部類に入ると思われる攻撃的な楽曲。再発盤の追加トラックなので、当時のオリジナル音源との流れはそこまで意識されていないはずなのですが、個人的に前曲との流れがしっくりきてしまったのが面白い。
「昏睡の針と蜘蛛の糸」は、音質面と併せて地獄絵のドゥーム要素が強調された印象の、ドロドロとしたスローナンバー。「昏睡〜」は、復活後の再発第1弾CDと同名ですが、そちらには収録されず今回の再発で初収録という形になっていますね。

ボーナストラックを含め、短いフレーズを反復することで聴き手を引きこもうとする楽曲が目立つ印象を受けました(たまたまリマスタリングが済んだ楽曲を順に入れていったら、結果としてそうなった可能性もありますが)。
シークレットトラックを含めても26分台と、尺的には決して長くないものの、オムニバスアルバム収録曲も含んでいた前の復刻盤『昏睡の針と蜘蛛の糸』(2013)に比べて、取っ付きにくさは増したかもしれないので、『昏睡〜』→本作の順で聴くとより魅力が伝わりやすくなるのかもしれません。

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オフィシャルサイト




追記:下書きを寝かせている間に、デモテープ版の音源を元にしたバージョンの配信が始まっていました。
ボーナストラックは入っていませんが、こちらもリンクを。
https://itunes.apple.com/jp/album/purimamateria-ep/id1101990101