La'vierge boudoir『断末魔と冬と君と』(2012)

01. Blanc Neige
02. 魍魎の匣
03. 魍魎の匣 (カラオケバージョン)

作詞 01:Lamia / 02:Selene
全曲作曲:Selene
全曲編曲:kαtsuya

発売日:2012/12/31
品番:Lvb-02

Members
Music & Lyrics(02):Selene
Vo & Lyrics(01):Lamia

Gt(01)、Mixing & Mastering:胡桃坂庵(世の漆黒)
Gt(02):れむ(毎日五月病)


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La'vierge boudoir(ヴィエルジュ ブドワール)が2012年に発表した2曲入りシングル(CD-R)。
元々はガールポップ〜アイドル寄りの楽曲を制作していたさくらソルフェヰジュのメンバーが、V系寄りの楽曲を披露する為の変名プロジェクトとして活動していましたが、後にさくらソルフェヰジュへ吸収合併という形になり、現在はそちらでもV系サイドの曲を制作する体制になったようです。

本作は、ジャケットイラストと歌詞・クレジット等が裏表に印刷されたA4版紙がくるむように折られ、中にCDが封入されている仕様。ぶきっちょな自分が購入時の形に戻そうとするとうっかり破りそうなので、現在CDはジャケ内に戻さず保護カバー内に並べて入れてます。

01. Blanc Neige
メロディアスに引っ張るギターと急ぎ気味なリズムが印象的な疾走曲。
そのギターだったり、開けたサビメロに流れ込む展開だったり、確かに王道感のあるV系ポップチューンといった趣で、90年代後半の界隈に思い入れのある方は頬が緩むかも。
高音がやや苦しげなボーカルは、個人的にさくらソルフェヰジュの方ではハマりきれなかった部分があったのですが、こういう曲調であるならウェルカムと思ってしまうのが面白い。
メロスピ感もあるのは、テンポもさることながら世の漆黒の人がギターで参加してるからなのかもしれません。

02. 魍魎の匣
打ち込み感を全面に出したリズムや、それらをバックにした語り・エフェクト掛けたシャウトなど、前曲に比べ攻撃性を意識した印象。しかしながら、サビに入ると疾走感とともにキャッチーな旋律を歌い上げるので、後味はポップなものが残ります。
「Blanc Neige」に対して、こちらはカップリング曲という意識なんでしょうか(カラオケバージョンが入っているのはこちらですが)。歌詞をサビ周辺の一部しか載せない辺りに、往年のダークV系っぽさが。

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血と包帯をメインにしたジャケットイラストに引っ張られた所はあると思いますが、歌い方含めて女声版La'Mule、という印象を初聴時持ったのを思い出します(2曲の構成的に『結界』とか……)。
Gravelのメンバーが作曲者として在籍しているという所からスライドして聴いた経緯もあり、求めていた王道ジャリV系感が楽しめるシングルという印象でした。その辺くすぐられる人は、好みに入る確率高い気がします。

また、吸収合併後のさくらソルフェヰジュの音源を試聴した所、思った以上にこちらの色を濃く引き継いだ楽曲が多い印象だったので、改めて手に入る音源を気にしてみようとも思ったのでした。

さくらソルフェヰジュオフィシャルサイト通販ページ