一人で全部食べるのかい?

CDの感想を中心に…なったら良いなぁ……

2011年02月

SHAZNA「Raspberry Time」(1996)

01.Lavi
02.Raspberry Time
03.MELANCHOLY
04.Shelly
05.I miss you...

作詞 01:AOI/02〜05:IZAMU
作曲 01〜03、05:AOI/04:NIY、AOI
全曲編曲:SHAZNA

発売日:1996/08/01
品番:VPCC-8618


***

SHAZNAの3rdミニアルバム。ドラマーのKATSURAが在籍した最後のCDでもあります。流通がメジャーになったりオリコンチャートに入ったりと、段々知名度が上がっていた時期でしょうか。

以下各曲について。


01.Lavi
切なげなメロディーを乗せて展開する、広がりのあるミディアムテンポナンバー。インディーズ期らしくシンプルなサウンドですが、シンセを盛れば一気に白系な雰囲気にもなりそうな気も。メジャー後の甘い雰囲気は控え目ですが、こちらはこちらで壮大なメジャー感があり、SHAZNAはゴテゴテしていてちょっと…という人にも入りやすい曲になっているように思います。

02.Raspberry Time
ライトな音をバックにした、ポップな疾走チューン。終始キャッチーな歌メロが印象的で、タイトル曲という事もあってか、個人的には本作中最も好みでしょうか。メジャー1stシングル「Melty Love」カップリング、ベスト盤「OLDIES」でそれぞれリメイクされ(自分はシングルバージョンは未聴)、そちらに比べるとアレンジがシンプルというか、ちょっと音が寂しい気もしますが、その辺りは好みの問題でしょうか。

03.MELANCHOLY
ベースソロから始まる、シリアスな雰囲気を持った跳ねたリズムのパンキッシュな楽曲。ボーカルも低音で少しネチっこく歌ったりしていますが、こういう曲調と歌い方を聴くと、少しNOISY CROWDSを思い出したり……って知名度的に比較対象がおかしい気が(活動歴としては変じゃないけど…w)。大サビ(?)では一気にメロディアスになります。

04.Shelly
カントリーっぽさも感じる、カラッとした明るいメロディアスナンバー。メジャー3rdシングル「WHITE SILENT NIGHT」カップリングとしてリメイクされます。バンジョーやバイオリンが入っても違和感がなさそうな、牧歌的なメロディーがツボです。少しゴージャスになったメジャー版も好きですけれど。
自分の中で、本作はRaspberry Timeとこれが特に際立っている印象があります。

05.I miss you...
甘いポップな曲が目立っている本作ですが、ラストはV系王道寄りで〆てきました。1stミニアルバム「Sophia」収録「I miss ☓☓☓☓」のリメイクバージョンで、タイトルだけでなく歌詞も大幅に書き直されています。曲調はそこまで大きく変わってはいませんが、ギターで引っ張る疾走メロディアスという事で、やはり本作収録の方が音はしっかりしているような。ギターソロも要所要所で印象的に使われています。
こちらも「OLDIES」で新録されました。

***

後のメジャー時代に通じる甘いポップソングと、ダークとまでは行かなくともV系王道の楽曲が良い塩梅で入っている印象のミニアルバム。そのポップな曲もメジャー期程キラキラしておらず、あくまでバンドメインで作っているため、甘ったるい曲は苦手という人もそのポップスセンスを無理なく感じる事が出来るかも知れません。
インディーズのSHAZNAの入門としては、音作りがメジャー時代に大分近くなった次作「PROMISE EVE」がお勧めですが、個人的にインディー時代で一番好みなのは、シンプルながら程よい甘さも持った本作だったりします。

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SHAZNA

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SHAZNA「Melty Case」(1996)

01.Melty Love
02.TOPAZ
03.Pity for Pinocchio 《BONUS TRACK》
04.O・A・T・H
05.Scinillate Evening

全曲作詞:IZAMU
作曲 01、04、05:AOI/02:NIY、AOI/03:NIY

発売日:1996/03/14
品番:LAC-001


***

SHAZNAの2ndミニアルバム。恐らく彼らの中で一番知名度のあるであろう、「Melty Love」が初めて収録されたCDでもあります。

以下各曲について。


01.Melty Love
特にV系に興味がなくとも、聞き覚えがある人は多そうなこちらの曲。このバージョンが一番最初になりますが、好き嫌いに関わらず耳に残ってしまうキャッチーさは、この時点でほぼ骨組みが完成している印象があります。この後のリメイクに比べると、特にウワモノも使わずバンドサウンドメインとなっているため、幾分シンプルに聴こえますが、翌年のミニアルバム「PRMISE EVE」収録バージョンよりもテンポが早く疾走感があり、個人的にはこちらのバージョンが好み。ベスト盤「OLDIES」の新録バージョンもテンポが速いので、そちらのバージョンが好きな人がしっくりくるのは、実はこちらなのかも知れません。

02.TOPAZ
こちらは前作「Sophia」の流れを汲んでいそうな、90年代のV系王道といった趣のアップテンポナンバー。時にクリーントーンを入れつつ、激しく刻んで引っ張るギターなど、正に当時っぽい匂いが。イザムの歌い方もダーク寄り…というか今聴くと普通に(笑)歌っています。
こちらも「PROMISE EVE」と「OLDIES」でそれぞれリメイクされています。

03.Pity for Pinocchio 《BONUS TRACK》
――で、そんな王道疾走曲の後にサンバのリズムが! NIY作曲の甘い南国風味なポップチューンですが、TOPAZの後にこんなのを持ってくる辺り、やっぱり当時のシーン的に異端児だった気がしてならない…w こちらもバンドサウンドメインですが、「SWEET ANGEL」と名前を変え、メジャーでリメイクされたバージョンと比べると、流石にちょっとバタバタしている感も(メジャー1st「GOLD SUN AND SILVER MOON」と「OLDIES」でそれぞれリメイク)。
この曲に関しては、ゴージャスなサウンドになったメジャーのバージョンで完成を見たのかなとも。何気にシングル「AQUA」のカップリングでリミックスもされており、実は内外でも評判良かった曲だったりしたんでしょうか。

04.O・A・T・H
ちょっと愁いのあるメロディーが前に出た、ミディアムポップチューン。これまでの3曲に比べるとちょっと地味な感じもしますが、90年代のヴィジュアル系サウンドが好きな人ならすんなり入れる曲なのではないでしょうか。

05.Scinillate Evening
序盤は乾いたギターとボーカルのみによる、途中からバンドサウンドとなり展開する物悲しい雰囲気のバラード。後半は少しアップテンポになり盛り上がりますが、全体的にはまったりとした印象を受けました。ボーカルも弱ったようにゲフンゲフン、儚げに歌っています。

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SHAZNAのメジャーデビュー前のアルバムは、中古店で大体が安く売られていますが、本作はあまり数が出回っていないからか、若干お高く付いている所も多い気がします(というか店頭であまり見かけないかも)。とは言え、代表曲のMelty LoveをはじめポップなSHAZNAの原点と、V系王道の部分の両方が見られるので、インディーズの彼らを知りたい人にとっては聴く価値のあるCDなのではないでしょうか。

***

meltycase


ルーシーズポケット

2/22はニャンニャンニャンで猫の日――という事を思い出したので、急遽手持ちのV系界隈音源から「タイトルや歌詞に猫が使われている曲」を取り上げてみるおまつり。理想は2月22日2時22分の投稿ですが、これを書き始めているのが前日の夜10時過ぎなので、多分gdgdになるのでしょう。まぁ後で投稿時間をいじればry

取りあえず、1枚のオムニバスアルバムの曲順を決めるつもりで並べてみますよ。
今回選曲からは漏れてしまいましたが、V系に於けるぬこジャケと言えば、MASCHERAのメジャー1stアルバムですよね!
iNTERFACE
「シャーッ!!」


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SHAZNA「Dizziness」(1996)

01.Dizziness
02.White Little Love

作詞 01:IZAMU、Aoi/02:IZAMU
作曲 01:AOI/02:NIY
全曲編曲:SHAZNA

品番:DAS-03


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SHAZNAが1996年にインディーズでリリースしたシングル。ついこの間中古店で見つけましたが、それなりに貴重だったりするのでしょうか。自分の手元にあるものは、ジャケット裏表紙にシリアル番号がふられています。

以下各曲について。


01.Dizziness
イントロでのオルゴール→ギターにおけるクサめのメロディーが耳に残る、SHAZNAの中では激しめの楽曲。翌年ミニアルバム「PROMISE EVE」でリメイクされますが、そちらに比べると音はシンプルながら疾走感があり、ボーカルも強めに歌っています。Bメロはリメイク版に慣れていると、「あ〜ぁあ〜ぁあ〜ぁあ〜ぁあ〜〜!」の歌い回しがちょっとやり過ぎにも思えますが…w サビメロはイントロのそれをなぞったクサいものになっており、音はいかにも当時のV系チックながら取っ付き易い曲になっていると思います。あまりゴテゴテしていないV系サウンドが好きな人には、こちらのバージョンの方がしっくりくるかもしれません。間奏では左右に振られたギターのハモリが聴けたりしますよ。
因みに、アウトロはPROMISE EVEバージョンには無い、ゆったりとしたギターのアルペジオパートが入っています。

02.White Little Love
フワッとしたコーラスから始まる、シンセを交えた明るいポップナンバー。IZAMのボーカルはちょっと危なっかしい気がしますが、後の甘い歌い方の片鱗も感じられるような。曲調も、キャッチーさではタイトル曲に譲りますが、メジャーデビュー後に音を整えてキラキラした甘めのアレンジにすれば、普通にアルバムに入れられそうなセンスを感じます。当時のインディーズV系で、こういう曲をしれっと入れてくる辺り、やはり少し異端な人達だったのかな……とも。
この曲は本シングルのみの収録みたいですね。

***

私も店頭で見るまで存在を知らなかったですし、SHAZNAがインディーズでリリースした他の音源に比べると、手に入れにくい方なのかなとは思いますが(…というか他が投げ売りされまくりなのですけど)、音源コンプを目指していたり、リメイク前のバージョンを知りたい人は気にして良いシングルかもしれません。

dizziness


ルーシーズポケット

MONKEY MAJIK「MONKEY MAJIK BEST 〜10Years & Forever〜」(2010)

01.fly
02.Around The World
03.フタリ
04.Change
05.空はまるで
06.Together
07.あいたくて
08.ただ、ありがとう
09.アイシテル
10.虹色の魚
11.Open Happiness
12.MONSTER
13.SAKURA
14.FOREVER
15.Fast Forward
16.大丈夫
17.tired *remastered
18.Lily *remix&remastered
19.Livin' in the sun *remastered

※備考
01:1stシングルタイトル曲
02:2ndシングルタイトル曲
03:3rdシングルタイトル曲
04:6thシングルタイトル曲
05:4thアルバム「空はまるで」収録曲
06:8thシングルタイトル曲
07:9thシングルタイトル曲
08:10thシングルタイトル曲
09:11thシングルタイトル曲(アルバム初収録)
10〜12:12thシングルタイトル曲(トリプルA面/アルバム初収録)
13:13thシングルタイトル曲(アルバム初収録)
14〜16:新曲(15は後に14thシングル「ぬらりひょんの孫オープニングテーマEP」収録曲としてカット)
17:タワーレコード仙台店限定発売CD「TIRED」収録曲(リマスター)
18:1stミニアルバム「Lily」収録曲(リミックス、リマスター)
19:2ndアルバム「eastview」収録曲(リマスター)

作詞 01〜03、05〜11、13〜16、19:Maynard、Blaise、tax/04、12:Maynard、Blaise/17、18:Maynard、Blaise、Misao
全曲作曲:Maynard、Blaise

発売日:2010/07/14
品番:AVCH-78014/B(初回盤)、AVCH-78015(通常盤)


***

Maynard、Blaise兄弟(共にボーカル・ギター)、tax(ドラム)、DICK(ベース)のカナダ人二人・日本人二人によるバンド「MONKEY MAJIK」の2ndベストアルバム。結成は青森ですが、現在は仙台を拠点に活動しているそうです。初回盤にはライブ映像などが収録されたDVDが付いていますが、私の手元にあるのは通常盤になります。

MONKEY MAJIKをきちんと聞くのは本作が初めて。曲と名前が一致するのは、ドラマ「西遊記」主題歌の「Around The World」や、映画「夜のピクニック」のエンディングだった「フタリ」位だったのですが、他にも聞き覚えがある曲がチラホラと。
基本的に、カラッとしたバンドサウンドに、英語・日本語詩を取り混ぜたツインボーカルが乗ったポップな曲が並んでおり、軒並み歌い方がラップ調になる部分もあり、何となく最近のポップスという印象を受けました。アッパーな「MONSTER」なんかラウドなアレンジにしてもおかしくなさそうなのに、こういう乾いた音で通してしまう(そしてそれでちゃんと成立している)のは結構面白いことなのかも。全体的に親しみやすいメロディーが立っており、耳にすっと馴染んでいくような曲が多い気がします。聴く前は勝手に、「Around The World」のような、英語詩とオリエンタル色の強いメロディーとを取合わせた曲が多いのかな? と思っていたのですが、その辺りをすぐに感じられたのは前に挙げた「Around〜」や吉田兄弟が三味線で参加している「Change」位で、全体的にはシンセを取り入れた、普遍的なミディアムバラードが多く収録されています。それ故曲が進むに連れ、各々の区別が若干つきにくくなるのですが(オリジナルアルバムはまた違ってくるのかもしれませんが)、それでもダレが来なかったのは一重にメロの良さがあるからかも知れません。

自分でも意外な程、ストンと好みに入った感があるこのアルバム。CD容量ギリギリな収録時間の上、アルバム初収録のシングル曲と新曲、リマスターを合わせると全体の半分を越えており、オリジナルを全部聴いている人にも美味しいベストなのではないでしょうか。取りあえず私は、もう少し聴きこんでからオリジナルに手を出してみようかなとw

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Wild Wise Apes「3rd World」(2004)

01.Prologue〜sunrise〜 -Instrumental-
02.industrial sex
03.カエル
04.真夏の昼下がり
05.遠いシンフォニー
06.悪魔になった天使のブルース
07.哀しい未来
08.HIT MAN
09.空しい顔で吠える犬
10.3rd world
11.Epilogue〜sunset〜 -Instrumental-

作詞 02〜10:奥野敦士
作曲 01、03〜05、07、09、11:奥野敦士/02、06、08、10:樋口豊、奥野敦士
全曲編曲:Wild Wise Apes

発売日:2004/07/14
品番:WWA-001


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元ROGUEの奥野敦士(ボーカル、ギター)とBUCK-TICKの樋口豊(ベース)によるユニット「Wild Wise Apes」の1stフルアルバム。2004年はBUCK-TICKのメンバーの多くがソロやユニットで活動しており、このユニットもBUCK-TICKのベーシストユータが初の別ユニットで活動! と言う事で取り上げられていた記憶があります。

全体的には打ち込みのリズムを前に出した音作りになっており、実質的な1曲目「industrial sex」もタイトル通りインダス調の金属的な打ち込みが前に出たアッパーなデジロックなのですが、ヘヴィながらダンサブルな「真夏の昼下がり」「悪魔になった天使のブルース」、シャッフルリズムのノリが良い「カエル」「空しい顔で吠える犬」、耽美なストリングスを取り入れた、沈んでいくようなダークなバラード「遠いシンフォニー」、ガラガラした語りのようなボーカルが乗ったスパイミュージック? 風の「HIT MAN」など、なかなか幅広く展開している印象です。本作が奥野のボーカル初体験だったのですが、ガナる様なかなり男臭い声質をしており、最初こそびっくりしましたが慣れるとハマってきます。

クレジットを見て分かるように、作曲は奥野をメインに行われているため、恐らく奥野主導だったと思われるこのユニット。これを書いている時点で、私はROGUEや過去の奥野ソロを聴いていないので何とも言えませんが、彼の作る曲やボーカルが好きな人は気に入る可能性は高いのではないでしょうか。逆にBUCK-TICKから流れてきた人にとって、樋口の色がどれだけ出ているのか未知数なアルバムかも知れません。ただ前述した「industrial sex」やアルバムタイトル曲の「3rd world」などは、奥野との共作ですが作曲もしており、BUCK-TICKでは作曲をしていない彼の生み出した曲に興味がある人は、今から手に取ってみても良いかも知れません。個人的に、本作で特に気に入っているのもその2曲だったり(「3rd world」は艶のある壮大なミディアムテンポの楽曲なので、BUCK-TICKファンにも入りやすいんじゃないかなと)。ただ、BUCK-TICK自体が時期によって曲の方向性をガラっと変えてくるバンドなので、あれに付いてこれる人ならば、案外こちらもすんなりと聴けてしまうかも……w

デジタルチックなんですがワイルドで男臭い、面白いアルバムだと思いますよ。

***

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葵 from 彩冷える「MI DA RA」(2010)

01.MI DA RA
02.GemCEREY
03.Butterfly
04.MI DA RA (Instrumental)
05.GemCEREY (Instrumental)
06.Butterfly (Instrumental)

※03、06:通常盤のみ収録

作詞 01〜03:葵
作曲 01、03:後藤康二(Ck510)/02、04:葵/03、06:渡辺拓也
編曲 01、03:IPPEI/02、04:T.MORI、しんうちもりはる/03、06:渡辺拓也

発売日:2010/09/08
品番:TKCA-73563(初回限定盤)/TKCA-73567(通常盤)


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彩冷えるのボーカリスト、葵のソロ1stシングル。本作リリース直前に、彩冷えるから葵以外のメンバーが脱退し新バンド「AYABIE」(!)を結成したりと色々ありましたが、このソロ活動自体は脱退・分裂のニュースが出る前からアナウンスされていたので、今思えばその後の展開も既に決まっていたのかも知れません。因みにこの記事を書いている時点で、この後シングル1枚・フルアルバム1枚が出ています。

以下各曲について。


01.MI DA RA
ハンドクラップとザクザクしたギターによるイントロが印象的な、歌謡デジロックとも言えそうなポップナンバー。作曲が元ZYYGの後藤康二、ギターがPENICILLINのChisatoと、結構豪華な布陣。個人的に10数年遅れでZYYGにハマっていたこともあり興味深く聴きましたが、そこまでZYYGとの関連は感じなかったかも知れません(ZYYG解散後から他の歌手に提供していた曲については、現時点でノータッチなので致し方無いのですけれど;)。全体的にはジャニーズのアイドルに提供してもおかしくなさそうなレトロなキャッチーさが全開で、サビメロも歌謡曲的なクサさを感じる事ができました。メジャー期の彩冷えるとはまた趣が異なるように思いますが、ポップな曲が好きならこちらはこちらで入りやすい気がします。

02.GemCEREY
こちらもメロディーに歌謡曲臭を感じる、切ないスローバラード。本当にド直球なバラードだからか、個人的にはあまり好きも嫌いもなく……なのですが、ギターやピアノのフレーズもちょっと昔っぽいというか王道バラードに映える音を持ってきているように思います。
そう言えばこの曲、CMタイアップ先の宝石ブランド名――というか会社名をそのままタイトルに持ってきているのですよね。

03.Butterfly
こちらがタイトル曲になっても違和感がなさそうな、爽やかな疾走チューン。サビでもう一段階突き抜けたような、初夏を思わせるメロディアスな展開がツボです。バックで薄く鳴るシンセやコーラスも爽やかさの演出に一役買っているような。楽曲は外部提供なのですが、この曲が一番メジャー期の彩冷えるに近い印象を受けました。「夏物語」等が好きだった人はすんなり気に入るのではないでしょうか。

***

Butterflyのような、彩冷えるのイメージから来た人にも入りやすい曲もありますが、タイトル曲の方向からすると、歌謡・アイドル寄り路線で行こうとする印象もあり、ソロ1枚目の時点でバンドとの差別化は図れているように思えます。まだアルバムを聴けていないのですが、取りあえず葵が気になる人はソロを、メジャーデビュー前の路線を求める人はAYABIEの方を聴けばいいのかな…と。更に葵と彩冷えるのオリジナルメンバーだった涼平とのユニットも始動しますし、ファンに取って結果的に贅沢な状況になって良かったんじゃないでしょうか(笑)

***

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"FUZZ"the S・S・C2「アイ」(2001)

01.-Ai-(Inst.)
02.MAZE,cage,VICE
03.SWEETEST[a]SLEEPER
04.Kiss in the Paradise
05.HEART
06.I'm still alive
07.Reincarnation

全曲作曲:SHUN
全曲編曲:"FUZZ"the S・S・C2

発売日:2001/1/08
品番:SSCD-002


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覇叉羅、JILS、C4等で活動してきたSHUN(SHUNSUKE)のソロプロジェクト「THE"FUZZ"」が2001年にリリースした1stミニアルバム。本作発表時の名義は「"FUZZ"the S・S・C2("FUZZ"the Shun'S Cybernetic Community)」でした。2007年に再録を含むベスト盤的アルバムを出して活動休止となりましたが、2010年に新譜を出すなど再び活動をしています。またサポートとして、ベースにAlte MissioN(当時)、元Kill=SlaydのJUN≒NA、ドラムに実兄であり過去覇叉羅でも共に活動してきたK助が参加しています。

オープニングのインスト「-Ai-」から続く「MAZE,cage,VICE」は、ギターの音運びにhideからの影響も感じられるようなハードなデジロックなのですが、その後はバンドサウンドをメインにした、パンキッシュな疾走曲が並んでいる印象。基本的に歌メロが立っており、そのSHUNのボーカルも特に癖があるわけでもなく、V系好きな人ならすんなり聴けそうな気がします。少なくとも当時在籍していたJILSのYUKIYAの声が大丈夫ならば…w 上述した「MAZE〜」と、シンセが入り壮大なメジャー感のあるバラード「HEART」が、アルバムの流れにアクセントを加えている様にも。この「HEART」がJILSの匂いを一番感じ易いかも知れませんね。

全体に非常にカラッとした印象のアルバム。JILSの流れで聴くと意外に思えるかもしれませんが、それ故聴きやすくなっており、王道V系の濃さがある本家より入りやすいと思う人も多いんじゃないかと思ったりします。現時点で自分の手元にある、この後に出した2枚のミニアルバムはパンキッシュ路線を前面に出した印象ですし(本作収録曲の再録も入ったベスト盤的アルバム「THE"FUZZ"」はまだ聴いてないのでアレですが;)SHUNがソロ一発目として、方向性云々以前に取りあえず自身の出来る事を全開にしたCDなのかもしれません。

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オフィシャルサイト
Myspace

PAP_0007


SPEED-iDの活動18年記念公演を兼ねた3マンライブへ行ってきました。場所はやっぱり池袋手刀。
以下出順に。


DEMONS
ライブ見るのは3年ぶり? 位。次に出たカラビンカのMCネタをパクッたりしながら、相変わらずやかましいロックンロールをブチかましてくれました。ライブハウス出た後久々に感じた耳のキーン感は、間違いなく彼らのせい(笑)。前見た時はメンバーが大蛇を巻きつけて演奏していた記憶がありますが、流石にやめちゃったのかたまたまヘビさんはお休みだったのか…。


カラビンカ
全く情報を入れずに見ましたが、結構好みでした。スリーピース編成で男女ボーカルの(大体は男性ボーカルでしたが)日本歌謡・唱歌要素を入れた怨念パンクと呼べば良いのでしょうか。ドロドロした設定の歌詞が多いみたいですが、テーマがテーマだけにメロディーは日本人好みに思えますし、お祭りっぽいノリの曲もあるので、テーマや格好が大丈夫ならかなり取っ付き易いような。MCは「豊島区池袋乙女ロードから来ました、カラビンカです」と始まりましたが、これがDEMONSに先取りされてしまったのか…とw 男声ボーカルの方が、SPEED-iDの3周年ライブを見たと言っていたので、結構活動歴はあったりするんでしょうか。
そう、その格好ですが、ボーカル二人は白塗りで着物に昔の学生服と楽曲の世界を表したようなビジュアルだったのですが、ドラムの方だけ何故かレスラーが被るようなタイガーマスク……何故……。どうせなら「犬○家の一族」に出てきた彼みたいに白いラバーマスクにすれば良いのに…と思って後でオフィシャル見たら、そちらのアー写は正にそちら >ラバーマスク でした。
また、今日持ってくる予定の音源を忘れてしまい、物販で住所を伝えれば後で送りますとの事で、SPEED-iD終演後に声をかけようとしたのですが、その時既に受付は終わっていました…不覚。恐らくaudioleafにアップされている曲が入っているのかな? 「通りゃんせ」のメロディーが耳に残る楽曲でした。


SPEED-iD
18周年(正確には18年と1日)記念という事で、優朗氏もブログで「古い曲もやろうかな」と言っていましたが、蓋を開けてみると…あれ、そんなに昔の曲やってな(ry
それでもダークでダウナーな「THE HOUSE OF HORRORS」が聴けたのは嬉しかったり。レギュラーのEVIL MOON RISINGとBLACKOUT RIPPERを除くと、UNHOLY NIGHTからの曲は久々に聴けました。それ以外は新曲を筆頭に攻撃的でアッパーな曲が多かった印象。この新曲2曲は半年前に聴いたのと同じかな? また「DON’T FEAR YOURSELF」前のMCでは、「この曲は、自分の周りにいる『病んでるアピール』をしてくる奴らに対して『プゲラwwwwwww』の気持ちで作った」との事。その後ちゃんと、歌詞にもある「自分を恐れるな」というメッセージを込めたとフォローはしてましたけれど。今回はスパニッシュギターのイントロが無く、エレキギターパートからの始まりになっていました。ラストはTHIS CORROSIONのカバーで〆。実は最近になって原曲を聴いたのですが、結構打ち込み主体のダンサブル(勿論ゴスの空気は感じますが)な曲なんですね。iDバージョンもゴキゲンで好きですけれど。

優朗さんにpgrされたせいか、帰宅後物凄い頭痛と寒気に見舞われましたがw(凍狂の寒さをナメてた…)、今回もゴシックロックンロールなライブを見る事が出来ました。
…そろそろ新譜も聴きたいかなー(チラッチラッ

セットリスト
EVIL MOON RISING
BLACKOUT RIPPER
新曲
(MC)
新曲
JUSTICE WITHOUT BLOOD-LUST
KICKS YOUR FREAKIN' ICON
(MC)
THE HOUSE OF HORRORS
DEPTH
ARMY OF THE CHURCH UNDER THE MOON
(MC)
DON’T FEAR YOURSELF
THIS CORROSION(The Sisters Of Mercyカバー)

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