一人で全部食べるのかい?

CDの感想を中心に…なったら良いなぁ……

2011年06月

上半期まとめ記事を書いている途中に、聞き捨てならない単語が飛び込んできたので取り急ぎ。

http://www.maschera2012.com/

2012/01/07にO-WESTにてライブだそうです。
以下公式より引用。

MASCHERA HP先行受付決定!!
どこよりも早く、チケットのお申し込みが出来ます!

『MASCHERA』 HP先行予約のお申込方法は、イープラスによる抽選制インターネット受付となります。
下記事項を良くお読みの上、ご予約下さい。

受付URL(PC/モバイル共通) http://eplus.jp/maschera-hp/
【エントリー受付期間】 7/1(金)21:00 〜 7/18(月) 23:00

お問い合わせ:HOTSTUFF

<?注意事項?>
※受付期間内に、受付URLへアクセスし、エントリーを行ってください。
※本先行は先着順ではなく抽選でチケットを確保するプレオーダー受付ですので、受付期間内であればいつでもお申し込みができます。お申し込みにはイープラス会員登録(無料)が必要になります。
※イープラスでチケットを購入する際、チケット代金の他に所定のサービス料、配送/システム利用料がかかります。
※その他、エントリーの当落確認、チケット引換え方法等は受付時にご確認をお願いします。



いやぁたまげた…。

「第二回!! 怪奇パノラマお誕生会〜キリヒトパイセン編〜」@池袋手刀 2011/06/21

110621_1817~01


本来は3月11日に開催された、どろろのギタリスト:キリヒトの誕生日イベント――だったのですが、当日は東日本大震災が起こった為今回改めて、という。実は、当日イベント自体は行われたのですが、あの時はそれどころじゃない人が出演者・観客含めて多かったでしょうから、振替公演というかやり直し公演がセットされたということだそうです(そう言えば、自分は当日池袋に向かって家を出る直前でした。もう30分早く出ていたら、私も帰宅困難者の一人だったのでしょうか……)。
そんな訳で、3ヶ月寝かせたチケットを持って池袋手刀に行ってきたのでした。

因みに今回は、開演前・転換中にスクリーンに延々とDeshabillzのPVが上映されていました……凄く…時代を感じます……。おまけにドア裏には精神離脱者のポスター、ステージ正面の壁には神従者のサイン入りポスターががががw

以下出演順に。


munimuni
何だかんだで見る機会が多い…というか摩天楼とサポートドラムのTELLはそれぞれ、Calmando Qualとfunctioncodeのワンマンで観たばかりだという…(余談ですが、TELLさんがAUTO-MODのドラマーと同一人物ということを知ったのは、本当につい最近だったり) 今回はちょっとドラムの音がやかましいかな? とも思いましたが、そのせいであの不気味なボーカルがいい具合にマスキングされたのか、単に自分の耳が慣れたのか、結構聴きやすかった気がします。浮遊感のある中に侘びさびを感じる音というか。それでも最後の曲(「ヒー」かな?)ではちょっとLUNA SEAっぽい印象もうけたりと、そこはやはり初期V系の色を濃く持っているバンドなのでしょうか。そう言えば、デザビエポスターを最初にネタにしたのは摩天楼さんでした。


CalmandoQual
3日のワンマンから間を置かず観ることになったクヴァール。今回はメンバー全員黒を貴重とした衣装…というか、↑のオフィシャルサイトでも見れる、ニューシングルのジャケットに近い出で立ちでした(Hibikiは3曲目辺りで上着を脱いでいましたが)。ワンマンのネタ「シャキーン!→ぽわーん」のやり取りはするのかな? と思っていましたが、登場してすぐにベース:ケンカ、ボーカル:Hibikiがやってました。定着…させたいのでしょうか? 後ケンカさんは微妙に照れながらするのやめてwwこっちが恥ずかしくなるwwww

今回は全体的に攻撃的なセットリストで攻めてきた気がします。音源ではダウナーなinsanityも、この流れの中ではアッパーに聴こえたような。そして地獄シェフの前には盆踊り講座wがやはりあったりと、先日のワンマンを経て観客とのレスポンスを重視していきたいのかな、という印象。ただ、こういうコミカルホラーな曲を演るには、今回のHibikiのようなTシャツ一枚ではちょっとそぐわない所もあるかな? とも。ロサ会館でライブを行う時は、昨年からのホラーショウスタイルで行っているそうなので、またそちらの方も観てみたいですね。

セットリスト(参考:Hibiki氏のブログ)
01.ネガ×ネガ×ネガ
02.EGOISTIC WORLD
03.Smash them
04.insanity
MC(振り講座)
05.地獄シェフ
06.Chandelier
MC


highfashionparalyze
観るのはほぼ半年ぶり。その前回鑑賞時は、終始kazuma(ボーカル)とaie(ギター)による暗黒お経撒き散らしライブだった思い出なのですが、今回は少し後方で観ていたこともあってか、攻撃的な曲と実は叙情的な色を持った曲の区別がついてきた…ような気がします。バンド側の変化なのか、こっちの耳が順応してきたのか…。それでも曲の切れ目がどこなのかは、まだ良く分からないのですけれど(苦笑)
kazumaさんはやはりステージ上をユラユラ動き回りながら(時折しゃがんだり寝転がったり? しつつ)、シンプルな音数の中異様な空気を出していました。終演後、自分の隣にいた人達の会話が耳に入ってきたのですが、「前方に出てきて歌われるのも怖いけど、そこで何もせずじっと待たれる方がもっと怖い」…確かに。
物販でシングルも購入。


emmuree
取りあえず、ハイファッションの後だと凄く聴きやすい(笑)
…。【サイレンス】やNOISY CROWDS等、他のバンドやイベントで、メンバーを見る機会はそこそこあったのですが(ボーカル想は、前述のCalmando Qualワンマンにもゲスト出演していました)、本家(?)のアンミュレを観るのは実に5年振り。ダーク&メロディアスV系ド真中といった楽曲が非常にかっこ良かったです。何となく、前半激しく後半ダウナーに、という流れだった印象。そして想さんの痙攣するかのようなパフォーマンスが怖い!
そう言えば、MC無しのハイファッションを除き各バンドのMCでは、キリヒト氏が1年に2度の誕生日を迎えたことをネタにしていましたが、想さんだけは「今日は…キリヒトさんが、2回目の…その、アレという事で……」痙攣パフォーマンスで疲れていたのか、はたまたワザとだったのか…w それはともかく、個人的にジワジワとハマっていきそうな予感。


どろろ
昨年10年振りの復活を果たしたどろろ。勿論初見でしたが、スクリーンが上がると、ドラムセットを覆い隠し「怪奇どろろ」と大書きされた赤い布(とぶら下げられた白い人形)が目に飛び込んできました。曲の予備知識も無かったのですが、打ち込みを主体にした童謡・昭和レトロホラー…みたいな感じでいいのでしょうか。キリヒトさんはタキシードっぽい服にシルクハット、そしてボーカルのヒサキはフード付きレインコートのような衣装だったのですが、序盤2曲程はそのフードを深く被りフラフラしながら歌うので、正直不審者臭がぷんぷんでした…w そのヒサキさんのボーカル、コミカルながらおどろおどろしい歌詞を、暗くせずちょっとぶっきらぼうに歌うのが面白かったかも。
そしてサポートベースがTill(ラボザベヰスメント、元functioncode)だった事にちょっと驚き(Twitterで書いていましたが見逃していた)。キリヒトもラボのメンバーですからね。そして今回の裏テーマ? だった、DeshabillzのポスターはそのTill氏が用意してくれたものだそうで…その流れからか、MCはやたらデザビエの名前が連呼されていました。ヒサキさんのMCからして、ど頭から「デザビエが好きです」でしたから。

ヒサキ「キリヒトはデザビエに影響を受けています」
キリヒト「いや、別に好きじゃないよ。ネタとして使っただけで」
ヒサキ「……彼は今の発言で、会場中を敵に回しました」

今回の面子は、MCになると途端にユルくなる気が…w
そして8月辺りに、ハンドメイド的な音源をリリース予定だそうです。そう言えば、復活後に出たシングルの手売り分が、今回のイベントで売り切れになっていました。


終演後にアンコールもかかりましたが、ライブハウス側の時間がなかったようで(もう22時過ぎてました)、キリヒト氏直々のお詫び兼終了アナウンスで正式に〆。
振替が決まってから楽しみにしていたイベントでしたが、キャリアの長い人達が集っているからか、黒さと良い意味でのユルさの塩梅が心地良い印象でした。唯一後悔しているのは、物販でemmureeのアルバムを買ってしまえば良かった…という事でしょうか(苦笑)


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Moi dix Mois「D+SECT」(2010)

01.In Paradisum
02.The Seventh Veil
03.Witchcraft
04.The SECT
05.Divine Place
06.Pendulum
07.The Pact of Silence
08.Ange 〜D side holy wings〜
09.Agnus Dei
10.Sanctum Regnum
11.Dead Scape
12.Dies Irae
13.Baptisma

作詞 02〜06、07〜12:Mana
全曲作曲・編曲:Mana

発売日:2010/12/15
品番:MMCD-047


***

活動休止中のMALICE MIZERのリーダー:Manaを中心としたプロジェクト、「Moi dix Mois」の5thアルバム。前作「DIXANADU」が2007年3月リリースだったので結構間が空きましたが、バンドメンバーは前作の布陣がそのまま続投しています。

以下各曲について。


01.In Paradisum
パイプオルガンとコーラス+ナレーションによる、荘厳な雰囲気を持った1分弱程の楽曲。

02.The Seventh Veil
ホーン音によるオープニングから一気にバンドサウンドに雪崩れ込む、攻撃的な疾走曲。押せ押せのギターとコーラスやクラシカルなチェンバロとの絡みを聴くと、自分がヴィジュアル系に求めている一要素を思いっきりぶつけられた気がしてたまりません。勿論サビでは一気にクサくに展開するのもツボですし、久々な新作の実質的な一曲目にして、掴みは完璧にしてきた印象ですね。

03.Witchcraft
トランス・サイバー寄りのデジタル音が要所要所で使われている事や、ギターの音がモダンっぽい(?)事に最初ちょっと意外な印象が。そんな要素もいれながらも、全体的にはクラシカル要素の強いアップテンポな楽曲になっています。サビに入ると、少し穏やかでポップな印象のメロディーになるのも面白い。終盤転調して更に明るくなりますが、全体的に見るとやはり攻撃的な印象が残る曲でしょうか。

04.The SECT
朗々と歌うSethのボーカルを導入として、段階的に盛り上がっていくシンフォニックチューン。ザクザクしたギターを前面に出したり、女声・デス声コーラスを要所で投入したりしながらも、ボーカルパートはゆったり目にに展開しますが、サビに入るとツタツタ疾走開始。ここの歌メロが本当に流麗でツボを押されまくり。イントロでも顔を出した大サビでは、開けた壮大感を感じますし、個人的には本作中一番好みに入った曲になります。

05.Divine Place
オペラティックな女性コーラスが参加した、荘厳でヘヴィな印象のスローナンバー。Bメロで少しテンポアップしますが、全体的にはゆったりと進行しており、こちらでも朗々と歌うボーカルを堪能することができます。あと珍しく(?)ギターソロが長目に収録されていたり。

06.Pendulum
重々しいメロディーのオルガンが印象的な、スローナンバーですが、前曲が神々しさを感じるなら、こちらはかなりダークで不気味な色を感じます。浮遊感のあるドラムとウネウネするベースに、Mana流のゴシックパンク要素を感じたり(過去曲ですと「Perish」がこんな音でしたが、本曲はその要素を更に推し進めた印象が)。それでもメロディーは流麗な辺り、これまでと違った要素も出しつつMdMの音に仕上げている気がします。
ただ、ここでスロー曲が続いた事で、アルバムの流れが一度止まってしまった印象も。個人的には、この後のAngeかAgnus Deiと曲順を入れ替えても良かったかな? とも。

07.The Pact of Silence
コーラスとシンフォニックサウンドをメインにした、2分程のスリリングなインストナンバー。
ホーン音による盛り上がりがツボです。

08.Ange 〜D side holy wings〜
1stアルバム「Dix Infernal」収録曲の新録バージョン。
オルガンとチェンバロが乱舞する疾走メロディアスナンバーなのは原曲と変わりませんが、イントロに荘厳なコーラス+サビが追加されたり、Bメロのバックでデス声コーラスが入ったりしています。また、バンドサウンドも太くなった印象があり、全体的に攻撃的になった印象があります。サビメロは一部Juka(現Shaura)のバージョンよりキーが下げられており、人によっては違和感があるかもしれませんが、そこは慣れの問題かな? 個人的にはこちらはこちらでカッコ良いと思いますよ。

09.Agnus Dei
フレンチポップ寄り、とまでは行かないかもしれませんが、跳ねたリズムと荘厳ながら明るさも感じるコーラスが印象的なポップナンバー。MALICE MIZERではこの路線は普通にありましたし、最近ではManaがプロデュースしていた分島花音がこの方面ですが、Moi dix Moisでこの手の曲をやるとは思わず(「Pageant」もありますが、あれは実質1曲入りシングルなので、外伝的な位置かなという気が)、初聴時はびっくりするやら懐かしいやら…w サビメロの幾分優しげなメロディーも好みにはまりました。

10.Sanctum Regnum
ザクザクしたギターとコーラス・オーケストラ音がメインの、儀式めいた重々しい楽曲。「d・i・x dix」の繰り返しが印象的ですが、一度だけバンド名を逆から発音したのにはどんな意味があるのでしょうか。

11.Dead Scape
エフェクトのかかったリズム隊によるイントロにおっと思わされますが、その後も上モノほぼ無しで突っ走る、攻撃的でアッパーな楽曲。がなるようなボーカル、ゴツゴツしたベース(ソロパートも!)による音作りも意外ですが、何より煽りパートと思われる掛け合いまであり、Manaからこういう曲調が出てきたという事に、何よりびっくりさせられました。そして、ここ一番! という所でのSethのシャウトが、あぁ自分ヴィジュアル系好きで良かったと思える微妙なパワーで安心しました(いや、これが良いんですって!)。それでもラストの大サビでは、一気に優美なメロディーを聴かせてくれますよ。

12.Dies Irae
本編ラストは、MdM王道とも思えるクラシカルな疾走ナンバー。こちらも前曲程ではありませんが、ザクザクとしたギターを中心としたバンドサウンドが効果的にキメられており、コーラスやシンセと絡む形になっています。サビに入ると一度テンポダウンしますが、後半は疾走しクラシカルでクサいメロディーを展開するのがツボ。

13.Baptisma
心音? と水の流れる音→オルガンとコーラスによる構成の、1分弱のSE。

***

サイバー方面や、ポップに振ったもの、攻撃的な要素に特化したものなど、1枚の中で、曲毎の色が豊かになったというか、幅の広い曲調が収録されたアルバムという印象を受けました。前作「DIXANADU」がちょっと印象薄いというか、食い足りなさを覚えたのに対し(疾走曲が好き、という個人的好みの問題なんだけど)、前作のバンドサウンドを前に出す、という流れを引き継ぎつつ、クラシカルなメロディーや上モノとの絡みもある…というか良い意味でどちらも過剰に供給してくれたのではないでしょうか。
前述の通りバラエティ豊かな構成になっているので、現時点での入門としても適しているのではと思っています。クラシカルな要素を持ったV系好きの方は是非。

***

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D+SECTD+SECT
Moi dix Mois

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オフィシャルサイト

YouTube(公式)


Asriel「Metamorphose」(2008)

01.Metamorphose
02.嘆きの雨を一雫
03.Metamorphose (off vocal)
04.嘆きの雨を一雫 (off vocal)

作詞 01、02:KOKOMI
全曲作曲:黒瀬圭亮
編曲 01:村上純/02:水野大輔

発売日:2008/04/23
FVCG-1032


***

ボーカル・作詞:KOKOMI、作曲:黒瀬圭亮によるユニット「Asriel」のメジャーデビューシングル。これ以前にも自主制作で多数のCDをリリースしており、デビュー後もメジャー流通と並行して作品をリリースするなど、結構なハイペースで活動しています。私は本シングルで初めて触れました。

以下各曲について。


01.Metamorphose
ピアノとチェンバロによる静かなイントロから一転、爽快感のあるストリングスを前面に出した展開になるアッパーなポップナンバー。クラシカルな展開で押すかと思いきや、Aメロではラテンっぽいリズムが入ったり、サビではスコンと突き抜けるようにキャッチーでスピード感のあるメロディーを歌いあげたりと、良い意味で忙しい印象があります。KOKOMIのボーカルは高音が映える人ですが、ひっくり返りそうでひっくり返らない、常に薄くなビブラートがかかったような声をしており、女声が大丈夫なV系好きにもアピールするような気が(自分がこの手の女性ボーカルで真っ先に思い浮かべるのは華原朋美なのですが、あちら程危なくないので安心です(そんな))。
間奏では管楽器とチェンバロが前面に出た後、ギターソロがあったりしますが、やはりキモは終始疾走感を持っているストリングスかなと。それでいて聴きやすさも感じる辺り、ポップスとしても良く出来ているのかなという気がします。

02.嘆きの雨を一雫
こちらはギターとリズムが前面に出た(シンセも普通に入っていますが)、少しダークな色も感じるポップチューン。個人的に哀愁を感じるBメロから、歌謡曲臭を感じるサビで一気に疾走する展開が好みです。そしてV系心がより反応するのもこちらだったり(何となく、メジャーに出たてダーク系バンドが作る曲みたいな感触が…w)シンセ主体のクラシカルな間奏もツボ。

***

今の所、彼らの音源で手元にあるのはこれのみなので、確かな事は言えないのですが、思ったより聴きやすかった印象でした(アルバムや自主制作盤になると、また変わってくるのかも知れません)。女性ボーカルのポップス好きな方なら、すんなりいけるのではと思うのですが。
ただ、現在2曲共メジャー1stアルバム「Unveil」に収録されているので、カラオケバージョンを目当てに、という事でもないなら敢えて手を出す必要はないかもしれません…と、これは自分に向けたダメ出し(苦笑
さて、どの辺りが入りやすいやら…。

***

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TVアニメ「モノクローム・ファクター」 オープニングテーマ「Metamorphose」TVアニメ「モノクローム・ファクター」 オープニングテーマ「Metamorphose」
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オフィシャルサイト(試聴あり)

LA VALLIERE「Eternal」(1997)

01.Deathtopia
02.Me・ss・i・ah
03.infinity love
04.Eternal

作詞 01、02、04:Keito/03:紫乃
作曲 01〜03:紫乃/04:如月晶

発売日:1997/11/27
品番:LSD-007


***

LA VALLIERE(ラ・ヴァリエール)が1997年にリリースしたシングル。デモテープやオムニバスを除くと、唯一の一般流通音源みたいです。
時期によってメンバーが若干変わっていたようですが、本シングルでの面子は、Keito(ボーカル)、如月晶(ギター)、紫乃(ベース)、Kazuki(ドラム)。Kazukiはこの後、Deshabillz・JE*REVIENS、Due le quartz、バビロン等に参加しているので、遡ってこのバンドを知った人も居るかもしれません。また、この感想を書くにあたって知ったのですが、紫乃はこの後ユーゼと名義を変え、E'm〜grief〜のメンバーとして活動していたのですね。

以下各曲について。


01.Deathtopia
ダーク系ど真ん中といった印象の疾走チューン。時折挿入されるシンセが不気味な雰囲気を盛り上げている気がします。終盤には語りも入りますが、実質的にはインストとして捉えればいいかと。

02.Me・ss・i・ah
前曲のアウトロからそのまま繋がってスタートする、アッパーなツタツタチューン。サビではキャッチーに盛り上がるのも、いかにもかつての王道V系といった印象でたまりません。こちらもクラシカルなシンセが良い彩りになっている気がします。
Keitoと如月晶はこのバンドの前後、Raptureというバンドを結成しており(再結成時は如月は未参加かな?)、自分がKEY PARTYのオムニバスで唯一聴いている「悲しくて…」は高音ボーカルが印象的な曲でしたが、こちらでは真逆の低音での歌い方をしており、初聴時はちょっと意外に思った記憶が。こういうダークでメロディアスな楽曲には合ってるとは思うのですけれど。

03.infinity love
軽めでテロテロしつつも、時折ハモリを見せるメロディアスなギターとパシャパシャしたドラム、要所要所でキメるシンセ、憂いを帯びた歌メロと、こちらも90年代インディーズV系王道な印象のポップチューン。この曲ではボーカルも若干高音で歌っており、そのお世辞にも力強いとは言えない歌い方が、今聴くと逆にらしくてニヤニヤしてしまいます。メンバーが所属していた別のバンドで例えるならば、ボーカルが地声じゃないデザビエ…かなぁ?w

04.Eternal
包みこむようなシンセとクリーンなギターが前面に出た、物悲しいメロディーによるダークなバラード。というかこういう辛気くさい曲調で、ボーカルがベタッとした低音ですと、インディーズ時代のROUAGEっぽさが全開で面白い(パクりということではなく、音作りというか雰囲気が)。ルアージュのインディーズ音源と言って聴かせれば、何人かは騙せそうな気も…w 要するに当時の空気が感じられて好みということで。実際タイトル曲でもあるこの曲が、一番ボーカルの歌い方に合っている気がします。中盤には語りもしっかり入ってますよ!

***

確か4、5年前に手に取ったと思うこのシングル、その時は特に好きも嫌いもなく…だったのですが、少し寝かせたのが良かったのか(…)改めて聴くと、良くも悪くも当時の王道っぷりが伝わってきてなかなか好印象だったり。
録音環境は今の方が進歩しているでしょうし、現役のバンギャルさんが手を出して楽しめるかまではちょっと分かりませんが、ジャリバン寄りの音(この表現合ってるでしょうか…)に興味がある人ならばあるいは、とも。
一応1500枚限定と銘打たれていますが、V系中古ショップなら大体100円位で売られると思うので、見つけた際は是非。紫乃が後に参加していたバンドも、今更ながら気になります。

***

eternal

ピュアサウンド

Sound Horizon「Marchen」(2010)

01.宵闇の唄
02.火刑の魔女
03.黒き女将の宿
04.硝子の棺で眠る姫君
05.生と死を別つ境界の古井戸
06.薔薇の塔で眠る姫君
07.青き伯爵の城
08.磔刑の聖女
09.暁光の唄
10〜38.(ボーナストラック)

作詞・作曲・編曲 01〜09:Revo

発売日:2010/12/15
品番:KICS-91630


***

本作への思いの丈は、1月のライブ感想で散々書いた気もしますが、まぁそこはそれと言うか…w

Revo率いるSound Horizonの、通算11枚目・ストーリーCDとしては7作目となるアルバム。
プロローグマキシと銘打たれた先行シングル、「イドへ至る森へ至るイド」と関連が深い……というか思いっきり話が繋がっているので、イドイドと本作2枚合わせて1作、と捉えた方が良いかもしれません。
メインの舞台は宗教改革の真っ只中のドイツなのかな? モチーフとして西洋の童話が多く取り入れられていますが、総収録時間が77分、9曲中童話を下敷きにしたものが7曲、またそれら各々の楽曲のテーマが「つの大罪」、初回盤ブックレットのページ数表記が77ページ、そして先程からやっているように、歌詞中のを含む字が強調されていたりと、やたら7にこだわった作品となっています。
その初回盤ですが、小さな絵本仕様のブックレットやら、広げるとこれまた大きな「」になるイラスト付きボックスやら、かなり豪華な作りになっています。
本作もシングルから引き続き、マーティ・フリードマン(ギター・今作は7曲目のみ参加)やSIAM SHADEのJUNJI(ドラム)、ΛuciferのYUKI(ギター)と阿部徹(SANTA)(ドラム)、元HOUND DOGの西山毅(ギター)、あと初音ミク…とその中の人――というか基の人? である藤田咲など多くのゲストが参加しています。

以下各曲について。ちょこちょことストーリーにも触れてますので、一応ネタバレ注意。
何より盲目長文注意。


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functioncode「TERROR」RELEASE PARTY " QUEEN OF TERROR "@新宿MARZ 2011/06/04

気づくと面子がSPEED-iDとほぼ同じになっていた、function code();改めfunctioncodeのアルバム「TERROR」発売記念ライブに行ってきました。約3年振りに観ましたが、iDの方のライブはちょこちょこ観ていたため、正直そんなにブランクは感じていなかったり…w それはともかく熱いライブでした。
今回初めて行った新宿MARZ、ステージが高めな為なかなか観やすかったですよ。そして階段付近等に沢山ぶら下がっていた銀ラメテープ、てっきりライブハウス側の仕様かと思っていましたが、le;kaが在籍する月蝕歌劇団のメンバーが今回のために作ったものだそうです。


オープニングアクト:head69
初見。functioncodeと同じレーベル所属バンドという事でしたが、イカツイ見た目と違わず、男臭いロックバンドといった趣でした。スリーピースで、メンバー全員が何処かしらでボーカルをとっていましたが、ほぼメインで歌っていたベースの人のダミ声ボーカルが特にハマっていたような。MCで何度かfcの宣伝もしつつ(ベースの方は前作ヒロインより今作のほうが好みだそうで)30分程でライブは終了。

舞台転換中、スクリーンに「SEX JAP」と「WHISPERING GHOST」のPVが上映されていました。


functioncode
ゆるくゴキゲンなSEに乗って登場しましたが、すぐにバンドモードへ。le;kaは白を基調としたゆったりノースリーブ、HALはドラムに隠れていましたが多分物販にあったfunctioncodeTシャツだったでしょうか。MARQUEEはiNDEEPが出た時のSPEED-iDTシャツを着用。そして優朗はゴツい革ジャンでしたが、やっぱり…こう、恰幅が良く見えるのは、隣に小柄なリカさんが居たからだけではない筈(笑)

新譜を聴いた時点で想像はしていましたが、演劇的な要素はほぼ排除され、攻撃的なステージングを最初の「OVER THE END」からぶつけて来ました。リカさんも優朗さんも吠える吠える。正直自分が観てきたSPEED-iDのライブよりアグレッシブに感じたのですが…w 因みに、OVER〜に限らずTERRORより前の日本語曲は、ほぼ全て英詩に改められていました。リカさん時々ギターを持っていましたが、そこまで沢山弾いてはいなかったかな?
正直演劇要素が消えたのが寂しくないといったら嘘になりますが、TERRORに於けるシンプルなロックサウンドや、現実方向に攻撃的な歌詞(敢えてアレな言い方をするなら、「SEX JAP」なんかココに来て中二病の初期症状が出たような…会場にも福島原発に関する英語のメッセージがががが)からすれば、ライブがこうなるのは自然な流れなのでしょう。という事で珍しく自分も前方に寄ってグチャグチャになりながら鑑賞してみたり。SPEED-iDのカバーとして「JUSTICE WITHOUT BLOODLUST(TERRORにも収録)」と「KICKS YOUR FREAKIN’ ICON」が披露されましたが、こちらは優朗さんも結構ボーカルで参加していました。MCにて、リカさんが「カッコ良いのでどんどん吸収してやろうと思ってます」と言っていましたが、いやもう十分に女声版SPEED-iDと化してた気がしますよ。というか面子もほぼ一緒ですし、ソウルフラワーユニオン結成時みたいに合体しちゃえば良いと思うよ!(そんな

中盤にはアコースティックコーナーが設けられ、MARQUEE・優朗両氏がアコギに持ち替え、まったりした雰囲気で2曲演奏。2曲目に「Burgundy」を演奏したのが個人的に驚きつつも嬉しかったですね。旧譜からの曲では、これのみが日本語詞のままでした。
その後改めてバンド形態に戻り、アッパーモードで駆け抜け本編は終了。

***

アンコール…と言うか、ゲストコーナーは初め優朗さんだけが登場し、優朗の兄貴分ことAUTO-MODのギタリスト:Yukinoを呼びこみ。曰く「俺の兄貴分は、実はGenet御大ではなくてYukino」だそうな。その後ドラマー:TELLと御大wジュネさんも登場。事前にジュネとユキノの出演はアナウンスされていましたが、TELLに関してはライブ当日になって出演が決まったという…結果的に現AUTO-MODのメンバーの内3/4が参加することに。優朗さんが言うには弟分の自分が居るのでOTOUTO-MODだそうで…w そこにリカも参加し、AUTO-MODの曲(多分)とBorn to be wildのカバーを演奏。ジュネさんのステージは初めて観ましたが、今回はバンダナにグラサンという出で立ちも相まって、ロックンロールど真ん中といった印象でしたね。ゴスなAUTO-MODはこの後深夜に行われたTOKYO DARK CASTLEで観てね、という事でしょうか。

改めてfunctioncodeのアンコールではメロウなHeroinEも披露しましたが、ラストはWHISPERING GHOSTで盛り上がって終了。
色んな意味で変化を感じましたが、こんなに動いたライブも久し振りでしたし、終わってみれば心地良い疲労が残ったのでした。これからどんな方向に行くのかも興味深いですね。後出来ればリリースペースがもっと安定してくれると尚……w

110606_2350~01
続きを読む

Calmando Qual 10TH ANNIVERSARY 「NEO†BIBLE EXTRA」@池袋手刀 2011/06/03

20110603


Calmando Qualの結成10周年ワンマンライブ。ギリギリまで行けるかどうか微妙だったのですが、当日になって都合がついたので急いで手刀へ。開演15分位前に滑りこみ、限定販売の東日本大震災チャリティー音源を購入。10分程押してから始まりました。
事前に多数のゲスト出演がアナウンスされており、本編の合間合間に出演してくるのかな? と思っていたのですが、実際はワンマン→セッションライブの2部構成となっていました。本編が大体100分位、セッションライブが50分弱だったかな。

そのゲスト陣↓(オフィシャルサイトより引用)
JACK SPOOKY (The CANDY SPOOKY THEATER)
想 (emmuree/…(サイレンス))
Loki (ex.Sugar/konig)
加納 摩天楼 (munimuni/玉筋クールJ太郎)
Zull (MONAURAL CURVE/…(サイレンス))
シビィ (DISH)
キリ (ex.cocklobin)
浩 (E.T/ex.gazelle)
詩那 (弾丸少女/NOISY CROWDS/ファラオ)


前回イベントで観た時は、ホラーショウチックなステージングやキャラ作りがされていましたが、今回は原点回帰…と言って良いのか分かりませんが、オーソドックスなバンドスタイルで。と言っても、ボーカルHibikiがちょこちょこ興行主キャラを出したり(「違うのかい? どうなんだい??」『そうだろう!?』の掛け合いも何度か)、ベースk-个がキャラをどう戻せば良いのか分からなくなって、フワフワしたMCになったりも…w

本編の流れとしては、攻撃的なブロックとダウナーなブロックを2、3曲ずつ続けて緩急を付けていた気がします。Hibikiさんのボーカルも音に埋もれず良く聞こえてきました。曲目はワンマンということもあってか、昨年からのホラーショウ寄り・それより前のヘヴィなデジロック寄りを満遍なく取り混ぜた…というより、思った以上に初期音源からの選曲が多かった印象。2003〜4年に出た「Killer Fiction」「silent」「MORAL POLLUTON」からの曲は一通りやったんじゃないでしょうか。中でも驚いたのは、2002年のオムニバス「HISTERIC MEDIA ZONE」に参加した時の2曲、「KING」と「ディーバ」が披露された事。「流石にやらないだろうな…」と思いつつも、出発前に聴いておいて良かった…。こちらの2曲は、まだHibikiとギターTakの二人だった頃の曲で、リズムも打ち込みだったのですが(「Killer Fiction」も2人時代のCD)、KINGでのドラムMAYAの叩き方が、音源で打ち込み全開だった「ずんたかたった! ずんたかたった!」音を完璧に再現していたような気がするのは私だけでしょうか。そう言えば、他の曲では動きの大きいパフォーマンスをするHibikiさんが、初期も初期の曲だからか、この時だけ気持ち恥ずかしそうにフリをしていたような…w 対するディーバは、改めて聴くとギターで引っ張るV系王道的な要素も多いように思え、今再録したら普通にカッコ良くなりそうに思えたり。また、この日先行発売されたニューシングル「Negative Mustard」からは、「地獄シェフ」と「ネガ×ネガ×ネガ」が披露されました。前イベントでも聴いたと思うのですが、「地獄シェフ」の展開は全く別の曲を二つ三つ繋げたような忙しさというか…w
そう言えば、その前回観たイベントでは何故かXジャンプをさせられたりしましたが、今回もフリ講座っぽいMC(フリと言ってもジャンプや盆踊り(!?)する位だけど)があったり、わざとメンバーコールを欲しがったり咲かせてみたりと、演奏中のヘヴィなイメージに反して、意外とゆるーい雰囲気も。……手刀の魔力でしょうか。

本編ラストは会場限定販売のシングル曲を演奏。チャリティー音源という性格だからか、悲しみを乗り越えて希望を願うといった趣旨の、(彼らの中では)かなり前向きに思える歌詞を乗せたバラードといった印象でした。因みにこの曲、正式なタイトルは無いそうで。

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休憩を挟んで始まったセッションパートは、バンドメンバーとゲストが1曲ずつ面子を入れ替えながら進行する構成。ゲスト紹介は淡白になりすぎず、グダり過ぎずで良い塩梅だったように思えました。ネタの密度としては本編以上にインパクトがあったかもしれません…Takさんも「本編より盛り上がってないか!?」と言い出す始末ww 因みに、こちらでのHibikiさんは興行主キャラになっていました。

まずはHibiki以外の楽器隊+ボーカル:JACK SPOOKY(The CANDY SPOOKY THEATER)による「Ghost House」。元々コミカルホラー色の強い曲だけあって、ジャックさんのステージングにしっくりき過ぎる位にしっくり来ていました。メンバーも「曲取られちゃったんじゃない?」とまで発言。

2組目はドラムMAYA+ボーカル:想(emmuree/…(サイレンス))、ギター:摩天楼(munimuni)、ベース:シビィ(DISH)で「Velvet」。MAYAさん曰く「今、自分はこの3組のバンドのただのファンです」。アンミュレでのO-WESTワンマンを終えたばかりだからか、想さん下のカンペを見っぱなしだったような…w それでも艶のあるボーカルはよく響いていました。

3組目はベースケンカ+ボーカル:Loki(ex.Sugar/konig)、Zull(MONAURAL CURVE/…(サイレンス))、ドラム:キリ(ex.cocklobin)で「Chandelier」。他のサイトのライブレポ等で、情報としては知っていましたが(本当は5年ほど前にSugarで観た事があるのですが、その時はあまり注目していなかったので;)…Lokiさん、色々と凄いね。大柄で露出多い服で肉々しくて…その存在感に登場しただけで場がザワついてましたよ。しかも隣は銀髪ロールのZullさん…何というクドい並び!(いやこの二人に限らず、皆ほぼ1曲だけの参加なのに、気合が入っていて嬉しかったのですよ) お陰で原曲のいかがわしさが存分に発揮されていた気がします。

次曲はメンバー全員+ボーカル:浩(E.T/ex.gazelle)による「hedonism」。ヒロさんは今回初めて名前を知ったのですが、つい最近E.Tを結成したみたいです。この曲が本編含めて唯一の同期使用だったかな?
途中で浩さん、ステージから居なくなったと思いきや、ケーキを持って再登場しHibikiさんに食べさせていましたw

ラストはメンバー全員+ボーカル:詩那(弾丸少女/NOISY CROWDS/ファラオ)による「ANTI FLAG」。
詩那さんは中性的な衣装に巨大フォークを持って登場していましたが、これが弾丸少女のモードで良いのかな? 前曲と同じくツインボーカルで始まりましたが、途中から今までのゲストが全員ステージに上がって歌い「ハイル! ハイル!」と始めたので、あまりツインボーカルの意味は無かった気も。流石にこれだけ上がるとステージは狭く見えますね。そして長身のJACK&Loki両氏に挟まれたHibikiさんが、一瞬捕まった宇宙人に見え(ry
そんな中でも想さんだけが、メンバーに気付かれないよう後ろからちょっかいを出しているような、やけにまったりした動きを…これ3月のチャリティーイベントでもハルカの後ろでやっていたような。
最後はメンバーが一人ずつお礼を言いながらはけていき、最後は何故かケンカ、MAYAだけが残って2人だけのジャンプで〆ていましたw

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泥縄状態で参加したライブでしたが、十分以上に楽しかったかな。次私が見られるのは意外と早く、6月21日の手刀なのですが(3月11日の振替公演)、その時はどんなスタイルで来るのでしょうか。

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