一人で全部食べるのかい?

CDの感想を中心に…なったら良いなぁ……

2012年06月

SOUL FLOWER UNION「WINDS FAIRGROUND」(1999)

01.風の市 Featuring Altan
02.忘れられた男 Featuring KILA
03.ロンドン・デリー
04.ホライズン・マーチ
05.イデアのアンブレラ
06.イーチ・リトル・シング Featuring Altan
07.戦火のかなた
08.ヤポネシアの赤い空
09.恋のパールハーバー
10.マージナル・サーフ
11.ブルー・マンデー・パレード
12.太陽に灼かれて
13.青天井のクラウン

※03:Julien Clerc「London derry」日本語カバー/06:Sharon Shannon「Each Little Thing」日本語カバー

作詞 01、02、04、05、07、08、11、13:Nakagawa Takashi/03:Etienne Roda-Gil(日本語詩:Takeda Ken-ichi)/04、06、09、12:Itami Hideko、Nakagawa Takashi
作曲 01、04、05、07、08、11:Nakagawa Takashi/02、10:Okuno Shinya、Nakagawa Takashi/03:Julien Clerg/06:Steve Cooney/09、12:Itami Hideko、Nakagawa Takashi/13:Kawanabe Hiroshi、Nakagawa Takashi

発売日:1999/02/20
品番:KASC2 268

Members
Vocal、Guitar、三線、Mandolin:中川敬
Guitar、チャンゴ、Chorus、御囃子:伊丹英子
Keybords、Chorus:奥野真哉
Bass、Chorus:河村博司


***

NEWEST MODELとMESCALINE DRIVEが合体する形で結成された「SOUL FLOWER UNION」の、4枚目のオリジナルアルバム。個人的にリアルタイムで彼らを知ったのが、このアルバムがリリースされた時期でしたが、タイトル曲の「風の市」や、当時みんなのうたに使われていた「青天井のクラウン」等の民謡でありロックでありといった曲調に衝撃を受けた覚えがあります。歌詞面では、本作に限らずボーカルの中川敬の思想が色濃く出ており、その辺の臭みが好みを分けそうですが(私自身10代の頃は、今で言うネト○ヨ的な方向にかぶれていたので、ちょっと受け付けられなかった時期も;)、特にそこに踏み込まずとも、色々な音楽要素をチャンポンした楽曲は聴いていて面白いと思いますよ。

本作は、アイリッシュミュージック界のベテランであるDonal Lunnyが共同プロデュースを含め制作に参加したり、同じくアイリッシュバンドのaltanとKilaがゲストに参加しており、アイリッシュ+日本的なメロディーが融合したような曲が多くなっています。冒頭で述べた「風の市」などは、フィドルやアコーディオンを使ったサウンドに、三線や陽気な合いの手が入りまくる、自然に体が動き出しそうなインパクトを持った曲ですし、カバー曲である「イーチ・リトル・シング」は、何も知らなければ日本の民謡のアレンジと思えてしまいそうな、しんみりとした哀愁バラードだったりと、その混ざり方が自然に耳に入ってくるのは実は凄いことなんだろうなぁと。
また、個人的にタイトル曲と並んでツボなのが、陽気で賑やかなチンドンマーチ「ホライズン・マーチ」と、オリエンタルな雰囲気のインスト「マージナル・サーフ」(後半の加速が素敵)からの「ブルー・マンデー・パレード」。特に後者は、やはり陽気なマーチングサウンドに中川氏のガラガラしたボーカルが乗った、リーマン二日酔い讃歌になっており、中盤からの転調の連続でシリアスになっていく展開が、人によってはヤケクソへの境地に至りそうな1曲になっている気がします。取りあえずカンパーイ!

各々の前身バンド含め、現時点で彼らの音源を全て聴けているわけではありませんが、アルバム全体の聴きやすさ・親しみやすさは上位に来るのではないかと(同年、インディーズになって出したライブアルバム「HIGH TIDE AND MOONLIGHT BASH」も、ベスト盤チックで入りやすかったりします)。
アイリッシュ、日本民謡要素のクサさのあるバンドが好きな人には、何処かしら突いてくる部分があるアルバムなのではないでしょうか。

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WINDS FAIRGROUNDWINDS FAIRGROUND
ソウル・フラワー・ユニオン

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myspace

BUCK-TICK「エリーゼのために」(2012)

・CD
01.エリーゼのために
02.夢見る宇宙
03.SANE-type-

作詞 01:今井寿/02,03:櫻井敦司
全曲作曲:今井寿

・DVD(限定盤のみ)
エリーゼのためにVideo Clip

・LIVE TRACKS CD(限定盤のみ)
THE DAY IN QUESTION 2011 〜Live at Zepp Sendai 2011.12.18〜
01.THEME OF B-T
02.HURRY UP MODE
03.さくら
04.JUPITER
05.Baby,I want you
06.Alice in Wonder Underground
07.独壇場Beauty -R.I.P.-

発売日:2012/05/23
品番:TKCA-73763(限定盤)/TKCA-73767(通常盤)

Members
Vocal:櫻井敦司
Guitar、Noises and VOX:今井寿
Guitar:星野英彦
Bass:樋口豊
Drums:ヤガミトール


***

今年でデビュー25周年を迎えたBUCK-TICKの30枚目のシングル。自主レーベル立ちあげてからは最初のCDでもありますね。
私の手元にあるのは、DVDとライブ音源収録CD付きの3枚組限定盤になります。


01.エリーゼのために
イントロを始め、何度も登場するギターのリフが印象的で、BUCK-TICK流のロックンロールといった感触を受けますが(PVも演奏シーンメインのシンプルなもの)、あちこちに散りばめられたギミック的な打ち込みやフワフワしたギターソロなど、「memento mori」や「RAZZLE DAZZLE」を通過した上でのアレンジといった印象もあります。サビでは一転して耽美なメロディーを歌い上げる展開になるのも面白い。色々やりつつも聴き終わってみればすんなり気に入っている、という曲でしょうか。

02.夢見る宇宙
ノイジーなギターを中心に浮遊感のある音作りが心地良いポップチューン。歌メロもちょっと懐かさを感じて馴染みやすいのですが、そのボーカルに終始エフェクトがかかっているせいか、どこか地に足の着かない不思議な印象も受けます。
ラズダズで言うと「夢幻」や「Solaris」辺りに近いかな?

03.SANE-typeI-
1996年のアルバム「COSMOS」収録曲の再録バージョン。
原曲は神経質かつ浮遊感あるアレンジでしたが、イントロのゴツゴツしたベースからバンドサウンドで疾走する流れに、初聴時思わず(良い意味で)笑いが込み上げてしまったり。また、本来Aメロだった部分を大サビに持ってきたりと、構成自体も思い切って変えています。原曲の病的な感じも好きですが、こちらはこまた違った所でツボに突き刺さりました。
因みに、終盤の今井ボーカル部のバックの盛り上がりカッコ良いなぁ――と思っていたら、「SEXUAL ×××××!」のギターソロがまるっと挿入されていた事に後から気付いたのでした……面白いことするなあ。


限定盤に付くライブCDの方も、通常のライブ盤よりボリュームは控え目ですが、予想以上に充実していたのではないでしょうか。こちらも簡単に。

・きちんと聴く機会の無かったSE「THEME OF B-T」が入っているのが何気に嬉しい(マニピュレーターの横山和俊のブログを読む限り、彼がアレンジを手掛けているのでしょうか)。
・「HURRY UP MODE」が随分テンポを落としていました。生でBUCK-TICKのライブを見たのは2004年年末の1回のみですが、現在はこのアレンジがデフォになっているのでしょうか。
・「Baby〜」の櫻井氏の叫びは何と言っているのか……やはり「仙台」?
・時期に合わせたのか、「Alice〜」間奏のディアボロパートがジングルベルになっています。初めからこんな曲だったかのようにぴったりハマっているw

***

個人的に一番インパクトあったのが新録SANEだったりはしますが、全体にお腹一杯になれるシングルでした。最近のアルバムで知った人も、特に敷居の高さを感じずに聴けるのではないでしょうか。
ライブCDもかなりお勧めなのですが、アルバム並みの値段になってしまうのがネックでしょうか。取り敢えずファンの方は限定盤を是非……という所です。

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SUSIE LOVE「春風が吹くころ」(2012)

01.春風が吹くころ
02.レインリリー
03.ジュリエット
04.ひまわり

全曲作詞:SUSIE
全曲作曲:NICKY

発売日:2012/03/20
品番:SMC-1012

Members
Vocal:SUSIE
Guitar:NICKY
Drums:CHRRLEE


***

THE SPINがバンド名を「SUSIE LOVE」と改めてから最初にリリースされたシングル。SPIN名義の前作シングルからは約2年半ぶりの音源ですね。
 メンバーも名義こそ変わっていますが、中の人はSPIN時代と一緒です(ギター・プログラミング担当だった涼は脱退した模様?)。因みにニッキー=室姫深=児島実ですが、この方これで芸名幾つ目なのかしら……。

以下各曲について。

01.春風が吹くころ
跳ねたリズムと爽やかなメロディーがメインのポップチューン。先行公開されていた「ひまわり」からある程度予想はしていたものの、ここまでメジャー感溢れる曲が来るとは。キーボードも入ってはいますが、所謂デジロック的なアレンジではなく、楽曲の清涼感を演出するために使われている印象。パッと聴きでは若干地味にも思えましたが、よく聞けばサビメロも入りやすいですし、このライトに振り切った雰囲気も悪くないのかなという気になったり。
室姫氏がサポートしている他のプロジェクトを聴き慣れている人にとっては、逆にびっくりする1曲なのかもしれません。

02.レインリリー
かき鳴らされるアコギとムニュムニュしたデジタル音が絡む、こちらがタイトル曲になってもおかしくなさそうな、爽やかで少し切ないメロディーが印象的な楽曲。技術的な事はサッパリ分かりませんが、音圧重視ではなく敢えてフワッとさせたような音作りが耳に優しい気がしますし、SUSIEさんが甘さを含んだ声で歌い上げるサビも、単純に聴いていて気持ちいいです。

03.ジュリエット
こちらもアコギと打ち込みの絡むポップチューンですが、全編に亘るパキパキした打ち込みや加工ボーカル使用パートの存在など、4曲中前身バンドの匂いが最も強めでしょうか。それでもSPIN時代の音源に比べ、カラッとしたアレンジになっているように思えたり。3分程の曲ですが、前述の打ち仕込みやタイトルを繰り返すサビが癖になったりと、何気に本シングル中一番印象に残る曲だったりします。

04.ひまわり
90年代のポップバンドがやりそうな、ちょっと懐かしさを感じるメロディーが前に出たミディアムバラード。こちらはこちらでメジャー感があるというか、それ故ともすると面白みに欠ける気が試聴段階ではしていたのですが、フルで聴くと王道バラードだからこその安心感があり、すんなり気に入る事が出来た気がします。
90年代といえば、この曲のギターソロにビーイング臭を感じるのは私だけでしょうか……(笑

***

現在の室姫ことNICKEYさん自身のモードは、王道の普遍的なガールポップをやりたいのかな? と思わせられる4曲でした。自分が過去聴いた関連作ですと、室姫氏が作曲・プロデュースを手がけたYoujeenの2ndアルバムの路線を更に進めてみた、というのが表現として近いでしょうか。ただこの手の音楽は今も昔も競争率が高いが故に、他の有名所に埋もれてしまいそうな危険性もありそうな気もしたり(私自身、室姫氏のバンドという点がなかったとしたて、自分から進んで手に取ったかと問われれば即答しづらい所も……)。
逆に女性ボーカルものでポップなものを探している人には、ある程度安心してお勧め出来る音源かと。

そして、前身バンドから数えると結成から結構経っていますし、そろそろフルアルバムサイズの音源リリースもですね……。

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春風が吹くころ春風が吹くころ
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YouTube(公式)
春風が吹くころ


ひまわり

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