一人で全部食べるのかい?

CDの感想を中心に…なったら良いなぁ……

2012年10月

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The CANDY SPOOKY THEATERの結成10周年記念3マンライブ。
スターラウンジは初めて行くハコだったのですが、今回のようなイベントが合いそうな雰囲気でしたよ。今回はステージ上方に蜘蛛の巣の装飾が加えられ、更に浮世離れ感がアップしていたというか。
地下にもライブハウス:チェルシーホテルがあるせいか、イベント中時々あちらの演奏が響いてくるのがちょっと気になりましたが、向こうもそんな感じだったのでしょうか。
転換中BGMがコミカルホラーなものばかりだったりと、細かい工夫も嬉しいですね。

以下出演順に。


emmuree
5、6年をかけ本格的にハマりつつある気がするアンミュレ。
開幕一番目に入ったのが、ボンボン付きモコモコカボチャ帽子を被った想(※)……あと小さいステッキにカボチャ指輪も装備。フロアに驚きと笑いが混じった声が広がる中始まったのは、彼らの中では明るめの「strawberry」。
久しぶりの鑑賞では、お祭り仕様の彼らが見られるのかと思っていたのですが、そんなポップなオープニングの後、すぐにカボチャをフロアに放ってからは、激しい目の曲をたたみ掛ける構成に。最近のライブでは披露していたらしい、11月に出る新譜からの曲は今回ありませんでしたが、葬列とxxxやバレリーナ、ミスドレインといった、生で見たかった楽曲が聴けたので概ね満足。

このバンドも活動13年目という事で、それに関するMCも想さんからあったのですが、彼らが10年目を迎えた頃は、若干マンネリに陥っていたそうで、当時はそれをリセットする方向に行った、ということでした。(そして出来たのが「灯陰」だったのでしょうか)
そしてラストは「ラブレター」で重い余韻を残すのもハマっていた気がします。冒頭の可愛さ(!?)とテンション高めの流れで引き込み、いつの間にかドス黒い深みに沈めていく構成だった印象でした。
あと自分は、曲間にギターのネックをスライドして出す(?)キョワーン音が割と好きらしいw

物販で9月に出たライブアルバムと、既発音源でまだ手元に無かった「灰色」を購入。

セットリスト(想氏ブログより引用)
strawberry
story in heaven
葬列とxxx
バレリーナ
リバティ
angel's watercolor
瓶詰少女
ジザスカ
miss【drain】
ラブレター


※zoisite荒川れいこさんの写真より
https://twitter.com/zoisite_info/status/260050921592078336


highfashionparalyze
3マンということで、単純に持ち時間が長かったこともあるのでしょうが、個人的には過去最大級にMPをガリガリ削られる(褒め言葉)濃厚なステージ。取り敢えず、途中でセトリを覚えるのを諦めるくらいには、赤い照明に飲みこまれるような濃密な空気が充満していました。
頭にやったのは、aieのギターが主体でkazumaがそこに時々絡むインストっぽいナンバーでしたが、あれは最近出来たのか即興の内だったのか……。そしてYou Spin Me Roundは毎度何であんなにドロドロしたカバーにry
ラストのXX("I Kill My Shadow〜"のアレ)での鬼気迫る笑い声も生々しいのですが、それでいながらステージの上ではフィクションの世界として成立しているのが凄いと言うか。
取り敢えず個人的には、今まで鑑賞した中でもかなりズッシリと来たアクトでした。

取り敢えず確認できた曲を順不同で並べておきますよ。

(半インスト的楽曲?)
spoiled
蟻は血が重要である
タイトル不明(タラッタッタ〜♪ のアレ)
脳内に
My Funny Valentine
形の無い 何よりも 愛したのは お前だけが
You Spin Me Round
XX



The CANDY SPOOKY THEATER
いつも年単位のブランクがあって鑑賞している気がしますが、その度全くブレを感じさせないダークでコミカルな世界観。kazumaさんとはまた違った方向で人間やめている気がするボーカリストJACKですが、そのバッチリのゾンビメイクや楽曲中の人形じみたカクカクした動きには、やはり見入ってしまいます。「This is Halloween」のカバーも、既に彼らのオリジナルのようでした。

ライブというより演劇のような楽しさを感じるバンドですが、一方今回は10周年記念公演でのサブライズとして、後半サポートドラマーD.Kを迎えての構成で進行。登場時ドラえもんのお面を着けていた彼ですが、ドラムの前に座りお面を取ると、顔にもドラえもんメイク……あれはズルいw
そんなネタを始め、後半は少しステージ上に血が通い始めたというか(打ち込みリズムが生になったので、音が響くようになったというのも勿論あるでしょうが)、D.Kさんが(良い意味で)彼らの世界観とは違う笑い要素で引っ掻き回していた印象が。それに影響されたのか、前半に比べアグレッシブに思える進行でしたが、これもお祭りならではの面白さでしょう。
アンコール含め怖面白い楽曲を担当することが出来ました。

***

終演後入り口に向かおうとしたら、PA側の入り口から、キャンスプのペギィさんジュニアさんが奇声をあげながら突然登場したので軽くビビったりw
三者三様の黒さを魅せつけられた今回のイベント。3組とも特に観ておきたいバンドだったからか、大して動いても居ないのに体力を使ったらしく、帰り道では嬉しいグッタリ感に襲われたのでした。

そう、今年もあと2ヶ月ですよ('A`)

「Dazzling light & Thick Shadows」@池袋手刀 2012/09/30

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台風から逃げるように向かった池袋手刀にて、前回から約13ヶ月振りに行われたLIGHT & SHADE(のボーカル原?)をフィーチャーしたイベントに行ってきました。
出演バンドのMCで必ず「原フェス」「原サミット」「原SONIC2012(by 優朗)」等など弄られており、原さん愛されているのだなぁと。
7バンドが出演するイベントでしたが、今回かなり転換がサクサクでその点ではストレス少なく観れた気がします。手刀はauガラケーの電波がほぼ入らないので、転換中上に行き台風情報を見ていたらすぐ次バンドの演奏が始まりちょっと慌てた程の仕事の速さ……。


カラビンカ
そろそろ音源が欲しかったりする、白塗り怨念パンクカラビンカちゃん。今回ベーシストのサオリは血糊の付いたセーラー服で登場しましたが、ファンもサオリさんコス(?)の方がちらほらいらっしゃったので、結構浸透しているのかな。暗い世界観ながら軽妙な雰囲気も感じたり、そのバランスが丁度いいのかもしれません。
MC中にボーカル工藤がSPEED-iDの「ROUND MIDNIGHT」をちょっとだけ披露しましたが、その後に演奏した楽曲(顔を引き攣らせながら、ストレートに変態な歌詞を呟くのが印象的なドロドロチューン)で最後の最後にしれっと「目覚メヨ冷血……」とぶっ込んできたのは気のせいじゃなかったと信じたい……(とTwitterに書いた所、工藤さん本人から実際に歌ったとのリプライを頂きました)
そう言えば、有名人オブザディーパーズの告知の際照れ臭そうに見えたのは、やはりカバー先バンドの面子が実際に居たからでしょうか(マンダリンホテル根岸とレチェリーフロムマーズTsuyoshiはどちらも元COALTAR OF THE DEEPERS。デモンズKANNOは現ドラマー)


THE LECHERY FROM MARS
昨年の同名イベントではトリでしたが、今回は早めの出演。1年以上間を空けての鑑賞でしたが、やはりゴキゲンでワルい大人のロックンロールをぶちかましてくれました。今回は何となくロック色が強かった印象。


マンダリンホテル
最初はサウンドチェックのような声出しとアコギによって穏やかに始まりましたが、いざ始まると渋い濁声が響く男臭いサウンドが。MC含めテンションは緩めながらも、初見の私にも決してだらけて見えなかった辺り結構絶妙な流れだったのかも知れません。技術的な事はサッパリですが、ギターの音の出し方が1曲の中でも多彩で面白く、ラス前にはファンキーで踊れる曲もあったりと良い意味で掴みどころが分からない感じ。
そのダンサブルな楽曲の際、DEMONSのキヨトが最前でノリノリでした。良いっすねこういうの。


・the third generation
こちらも初見。
絵に描いたようなパンクなビジュアルのスリーピースバンドで、特にベースの方の出で立ちが20年前でも20年後でもそのまま通用しそうな決まりっぷりでした。
曲によってギター・ベースがそれぞれボーカルを取る形をとっており、シンプルなパンクサウンドは個人的な好みとは違った所にありますが、荒っぽさと年季の入った格好良さの共存も感じることが出来た気がします。


・LIGHT & SHADE
今回の主役だったLIGHT & SHADE、バンド自体も1年振りのライブだったようです。
昨年の記憶との比較になってしまいますが、今回のライブの方が見せ方含めツボに入ったような(昨年がダメだった訳じゃないですよ)。
基本ノンビリしたテンションに加え特に派手な出で立ちじゃないのに感じる、V系以前のちょっと耽美な匂いが心地良い(ボーカル原さんはちょっとメイクしてたかな?)。ベースがうねりニューウェーブ色を感じた、2曲目及びラストの曲が個人的に好みでした。いつ頃の曲とか良く分かりませんが、音源の方もちょっと聴いてみたいなぁ。

前述の通り、原さん中心に他バンドから愛ある弄りを受けていたのですが、それはライブハウス側からもそうだったらしく、
原「手刀にブッキングを頼むといつも原フェス名義にされている…あとサイトに20年前の写真を使うのは本当にやめて下さい…」
とボヤいていました……w


SPEED-iD
優朗さん、「今年初のライブ」と言ってましたが……やってますから! 1月にここでやってますから!!
一度体調を崩し4月のイベント出演がキャンセルになったりしていましたが、特にその辺のブランクは感じないパワフルなゴスロックを聴かせるライブだった気がします。各バンドの持ち時間が短めなこともあり、アッパーな楽曲で固めてきたものあるかもしれませんけれど。「DON'T FEAR YOURSELF」イントロのスパニッシュなギターをカットするのはもうデフォなのかな?
久々に見ても未音源化曲含めセットリストが固定化してきた気もするので、そろそろ何らかのアクションがあっても良いかなとも思いますが。それこそツヨシさんが弾いていた頃のクラブ方面の曲を今のアレンジでやってみるとか、工藤さんにカバーナイトを開いて貰うとか……w 新譜もね!

後今回、バンドTシャツ+グラサンで弾きまくるMARQUEEに対して、ゴスメイクに黒いドレスで決めたle;kaにネオV系っぽさすら感じる(!)派手目な髪色のHIKOと、上手下手のビジュアル面での対比も面白かったり。
今回リカさんはパフォーマーとしても怪しい動きを結構していましたが、ツインボーカル色も強くなってきた気がしますね。

セットリスト
DEPTH
新曲("RED ROCKET RIDE"?)
(MC)
JUSTICE WITHOUT BLOODLUST
KICKS YOUR FREAKIN'ICON
(MC)
DON'T FEAR YOURSELF
THIS CORROSION



DEMONS
ラストはデモンズさん。何度か見ていますが、今回も全くブレない轟音を持ってきてくれました。楽曲面ではかなーり厳ついのですが(タリタリホーとコーラスする曲がちょっと面白い)、台風に絡めて、どうせお前ら帰れないんだからオールナイトで出演者をもう一巡させる? それともデモンズ7時間耐久ライブにする? のようなフランクなMCもあって、主催や対バンで出るといつも安心感を持って見られるというか。

デモンズ7時間ライブ……耳が天に召されそうだ。

***

イベント終了の頃に台風は過ぎたらしく(電車も丁度復旧)、色々と良いタイミングだったと思う事にします。
来年も開かれるのか分かりませんが、LIGHT & SHADEはまた20年前のアー写を使われるのでしょうか……。

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