一人で全部食べるのかい?

CDの感想を中心に…なったら良いなぁ……

2014年02月

BUCK-TICK『LOVE PARADE / STEPPERS -PARADE-』(2014)

01.LOVE PARADE
02.STEPPERS -PARADE-

作詞 01:櫻井敦司/02:櫻井敦司・今井寿
作曲 01:星野英彦/02:今井寿

DVD(初回盤のみ)
LIVE at DOKYO DOME CITY HALL (2013.3.3) 「TOUR2013 COSMIC DREAMER」
01.キラメキの中で・・・
02.LADY SKELETON
03.人魚-mermaid-
04.CLIMAX TOGETHER
05.INTER RAPTOR

発売日:2014/01/22
品番:TKCA-74032(初回盤)、TKCA-74033(通常盤)

Members
Vocal:SAKURAI ATSUSHI
Guitars、Electronics and Chorus:IMAI HISASHI
Guitars:HOSHINO HIDEHIKO
Bass:HIGUCHI YUTAKA
Drums:YAGAMI TOLL


***

BUCK-TICKの約1年半ぶりのシングル。1曲目、2曲目がそれぞれ、2013年に公開されたドキュメンタリー映画『劇場版 BUCK-TICK 〜バクチク現象〜機戞◆悄銑供戮離董璽泪愁鵐阿箸覆辰討い泙靴拭
初回盤のDVDにはライブ映像を5曲収録。頭の「キラメキの中で…」を除き、『夢見る宇宙』(2012)からの選曲となっていますが、やはりこのアルバム、動いている画で触れる方が魅力が伝わりやすい気がします。そして櫻井敦司のエロさ。
「キラメキの中で…」では、ギターで「白鳥の湖」のフレーズが挿入されているのも面白いです。

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D'espairsRay『-gemini-』(2004)

01.「浮遊した理想」
02.Reddish -DIVA version-

全曲作詞:HIZUMI
作曲 01:Karyu/02:TSUKASA

発売日:2004/09/01
品番:UMCE-8202

Members
VOCAL:HIZUMI
GUITAR:Karyu
BASS:ZERO
DRUMS:TSUKASA


***

2004年にリリースされたシングル。限定版には、同年に出たミニアルバム『BORN』から、タイトル曲のPVが収録されたDVDが付いています。

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D'espairsRay『BORN』(2004)

01. BORN
02. Marry of the Blood
03. murder freaks
04. 闇に降る奇跡
05. quarter・void
83.シークレットトラック(限定盤のみ収録)

全曲作詞:HIZUMI
全曲作曲:Karyu

DVD(初回盤のみ)
Garnet (PV)

発売日:2004/04/21
品番:UMCE-8200

Members
VOCAL:HIZUMI
GUITAR、ADDITIONAL PROGRAMMING:Karyu
BASS:ZERO
DRUMS、ADDITIONAL PROGRAMMING:TSUKASA


***

当時の新曲(01、05)と既存曲リメイク3曲で構成された、D'espairsRayのミニアルバム。限定版には前年にリリースされたシングルタイトル曲「Garnet」のPVが収録されたDVDが付いていました。
この辺りから音源がメジャー流通に乗り始め、BUCK-TICKなどのサポートを務める横山和俊がシンセ・プログラミングに参加するなど、バンドが大きくステップアップしていた時期といえるでしょうか。

新曲の1つでタイトル曲でもある「BORN」は、ノリの良いリズムとヘヴィでサイバーなアレンジで突き進む攻撃的なナンバー。当時、サビ終わりのシャウトが「ゴスロリあぼーん!」と空耳されていたことでも親しまれていた記憶がありますが、それを含めて(?)即効性のあるインパクトとカッコ良さを備えた楽曲だと思っています。

2003年のシングル『MaVERiCK』収録曲のリメイク「Marry of the Blood」のみ、SUGIZOがプロデュースとバイオリン、d-kikuがプログラミングというLUNA SEAチームが参加していますが、原曲の頭に民族音楽調のソロを付け加えているという形なので、本編のアレンジ自体はそこまで変わっていない気が。とは言え、ドロリとしたインダストリアルロックな雰囲気やサビでの爆発感という原曲の特長が忠実にレベルアップされた印象なので、それが悪いこととも思っていないのですが。
1曲飛んで、同じく『MaVERiCK』からのリメイクであるパワーバラード「闇に降る奇跡」も、原曲にほぼ忠実に音をややゴージャスで太めにした感触。因みに、限定盤に収録されている83曲目のシークレットトラックは、この曲の弾き語りライブ音源?(ほぼ観客のコーラスがメイン) ですがサビパート前後のみのため、ちょっと食い足りなさがあるかもしれません。ブックレットの最後に、入場したファンと思しき名前が多数クレジットされているので、予めそういう企画の下集客したのでしょうか。

3曲目「murder freaks」は、2001年のシングル「TERRORS」収録曲のリメイク。オリジナルにはイントロ部分にセリフが入っていましたが、こちらにも前曲からのプリギャップ部分に、大幅にボリュームアップしたセリフパートが収録。その大仰な語り口と猟奇的な歌詞によって逆にコミカルな部分も感じる、冷たいシンセを盛ったアッパーな楽曲になっています。オリジナルは音が薄めだったこともあり、初期メリゴのようなコミカルなサイコホラーな路線なのか、本気でやっているのか判断しかねるところがありましたが、本作のリメイクによって、そのネタ感を真面目に照れなくやっているため、大分説得力が増した印象を受けました。

ラストは新曲その2である「quarter・void」。「BORN」と同路線の、シャウトを交えたラウドでサイバーなアレンジによる攻撃的な楽曲で、パッと聴きのインパクトは「BORN」に譲りますが、サビになると朗々と歌い上げる構成には王道感・安心感を感じます。

***

今振り返るともう少しリメイク曲があっても良かったかもとも思いますが、3曲とも堅実なアップデートが聴けるので質的な不満は特になく。
比較的ダークでアグレッシブな楽曲をメインにしながら、メロディアスな「闇に降る奇跡」でアクセントを付けるという構成にした意図も感じるので、結構聴きやすい音源になっている気がします。

BORNBORN
HIZMI D’espairsRay

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通常盤
BORNBORN
HIZUMI D’espairsRay

MANIAC RECORDS 2004-07-21
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松元治郎『Reverb』(2012)

01.彼方に浮かぶ月
02.Afterglow
03.Journey
04.Blindness
05.逃亡者
06.少年
07.古傷

全曲作詞:松元治郎
作曲 01:綿貫正顕/02、04、06、07:松元治郎/03:木村真也/06:安保一生
全曲編曲:安保一生

発売日:2012/10/12


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第3期WANDSのボーカリストとして活動していた松元治郎(当時の芸名は和久二郎)による、1stミニアルバム。
これを書いている時点(2014/02/16)で、ライブ会場物販及び公式サイトでの通信販売となっています。

サウンドプロデュースを同じく3期WANDSのギタリストだった安保一生(杉本一生)が手がけているほか、2、3期キーボーディストだった木村真也と、シングル曲「BRAND NEW LOVE」を提供した綿貫正顕が1曲ずつ楽曲提供をしています。安保さんはサウンドプロデュースのみならず、ブックレットデザインやオフィシャルサイト管理、CD販売に関しても一手に引き受けており、ほぼ彼のトータルプロデュース音源と言って差し支えないかと思われます。本作は完全に自主制作体制ですが、音のまずさは特に感じませんでした。この点は、多くのプロデュース、ディレクター業を務めてきたことの強みが表れているかもしれません。

十数年振りに3期の面子が揃った音源ということで、いやが上にも当時のサウンドを期待してしまいますが、綿貫さん提供の1曲目「彼方に浮かぶ月」から、3期を彷彿とさせる歌謡メロ+サイバーなアレンジのデジロックをぶつけてきたり、木村さん提供の「Journey」が、「雲が流れるように」を思わせる美メロバラードということもあって、需要を分かっているなと思わせられます。松元さんのボーカルも、ブランクを感じさせないミドルに張り上げる声が全開なので、当時のファンならず後追いで聴いていた人にもたまらないものがあるのでは。
実際、「彼方に浮かぶ月」は安保氏のツイッターで3期時代のストック曲であったことが語られています。当時綿貫さんが提供したのは「BRAND NEW LOVE」1曲だけなのですが、思った以上に3期の音として認識していたことが、自分でもちょっと意外だったり。

対して、ソロの色として松元作の楽曲が4曲収められていることが挙げられますが、4曲が4曲とも地に足の着いた印象のスローバラードとなっています。前述の通り音質で邪魔されることもなく、どれも彼のボーカルを堪能できるのですが、良くも悪くも1曲入魂という印象で、ミニアルバムという尺にもかかわらずバラード多いなと思わされたのが気になる点でしょうか。3期では作曲を行っていなかったので、元々松元さん自身がバラードやりたい人だったことが、今になって明らかになっただけなのかもしれませんが。
また、ボーカリストのソロながら、安保さんのギタープレイが随所で聴けるので、その辺はプロデューサーの色も上手く入れてきた印象があります。

久々の作品という点での飢餓感が聴き手側にあったことを考慮しても、ほぼ文句ないクォリティの作品。
現在2作目の音源を製作中ということで、どのような制作体制になるのかはまだ分かりませんが、楽曲傾向のバランスが調整されると更にハマるのかもしれません。
現在在庫が少ないそうなので、気になる方はお早めに。

reverb


オフィシャルサイト内通販ページ





Sound Horizon『Elysion〜楽園幻想物語組曲〜』(2005)

01.エルの楽園 [→ side:E →]
02.Ark
03.エルの絵本 [魔女とラフレンツェ]
04.Baroque
05.エルの肖像
06.Yield
07.エルの天秤
08.Sacrifice
09.エルの絵本 [笛吹き男とパレード]
10.Stardust
11.エルの楽園 [→ side:A →]
44.(シークレットトラック)

全曲作詞・作曲・編曲:Revo

CD-Extra:Extra Bonus Track
Elysion システムサウンド集
・起動音
・終了音
・ゴミ箱空音
・メール受信音
・エラー音

Members
Lyrics、Compose、Arrangement、Guitar、Keyboards、etc...:Revo
Vocal、Chorus、Narration、Voices:Aramary

発売日:2005/04/13
品番:BZCS 5006


***

4th Story CDと銘打たれた、Sound Horizonのメジャー2ndアルバム。ボーカリストAramaryが在籍した最後のCDとなり、本作までが第一期と呼ばれていたりもします。
自主制作時代でも多くのゲストミュージシャン、ボーカリストが参加していましたが、本作でも、過去作より引き続き参加しているJimang(Vocal、Voice)に加え、個人的にal.ni.co等のサポートで耳にしていた南都亮二(Drum)、現在に至るまで多くのRevo関連作品に参加している斉藤"Jake"慎吾(Guitar)ら多くのサポート陣が名を連ねています。

物語音楽としての作りは、「エルの○○」とタイトルが付けられた一連のシリーズと、独立しているように見える英語タイトル曲が交互に配置されており、積極的に時系列を明示しない形ながらも1つのストーリーが浮かび上がる構成となっている印象。デザイン面でもそれを意識しており、歌詞の表記の仕方や、ジャケ・裏ジャケにおけるイラストとアルバムタイトル表記のギミックなど、色々凝っています。
ポップに振れたものから語りオンリーのものまで曲調は幅広いのですが、全体的にヤンデレ病んだ内容のストーリーが主体である為、『Chronicle 2nd』や『Moira』のような歴史モノ寄りの世界観を期待するとちょっと戸惑うかもしれません。

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love solfege『Imperial Arc』(2013)

01.Imperial Arc(歌:綾野えいり)
02.終わらないチェス・クロック(歌:綾野えいり・真理絵)
03.dusk cage(歌:片霧烈火)
04.along the smart(歌:真理絵) 
05.Judgment(歌:片霧烈火)
06.青空の確率(歌:真理絵)
07.燋燄誓契(歌:Rita)
08.line of derivation(歌:真理絵)
09."Land art"(歌:綾野えいり)
10.交差するtalon(歌:綾野えいり)
11.永遠への誓い(歌:真理絵)
12.欠け月の夜に(歌:marina)
13.alba(歌:綾野えいり)

作詞 01、13:Simina stanzani pini/02〜04、06〜10:紺野比奈子/05、11:葉月ゆら/12:澄田まお
全曲作曲・編曲:松本慎一郎

備考
01、04:新曲
02、05、06:V.A.『CLOCK ZERO 〜終焉の一秒〜 SONG COLLECTION「Beautiful World」』(2012)より
03:love solfege'『アクルグ解析による自由への教唆』(2008)より
07、08、11〜13:作品主題歌初音源化
09:love solfege' 『墟律のサンプル』(2010)より
10:V.A.『AMNESIA SONG COLLECTION「Remember」』(2012)より


***

ゲーム主題歌タイアップ曲を中心に、新曲2曲も収録したlove solfegeのベストアルバム。自主制作では頻繁にリリースを行っていますが、メジャー流通という形では約2年半ぶりとなりました。
過去にもメジャーで1枚のオリジナルアルバムと2枚のベストをリリースしていますが、自主制作盤からの出典が多かった過去のベストに比べ、本作はコンピレーション盤に散らばっていた楽曲や、正式音源化がされていなかった楽曲が中心にまとめられており、自主制作盤を揃えていた人にも美味しい内容となっているのがポイントでしょうか。

クラシック、R&Bなどの要素を取り込み印象的なメロディーを聴かせてくれるクラシカル・ポップスという路線は、このベストでも抜群の安定感を見せてくれますが、自主制作盤に比べると楽曲の幅が広めになっている印象で、クラシック色が減退しポップに突き抜けたものやロック寄りのアレンジを持った楽曲も目立つのは、タイアップ先の世界観も意識しているからでしょうか。特に「燋燄誓契」や「欠け月の夜に」のような、和風音階を前に出したポップロック調の楽曲は、(私が触れた範囲では)それまで出てこなかったタイプで驚かされました。
対して、新曲の1つであるタイトル曲「Imperial Arc」や「alba」といった、伊語によるオペラティックな歌唱とクラシカルな旋律がメインの王道路線曲(の1つと私は思っている)が最初とラストに配されているのに、これですよこれ! と思ったり。
特に好みに入ったのは、もう1つの新曲である「along the smart」と「交差するtalon」。どちらも終始鳴らされる軽快に流れるピアノと、サピでの突き抜けるようなアレンジが印象的な疾走曲で、聴いていて非常に爽快感があります。

前述したように楽曲の幅が広く、自主制作作品に比べ相対的にクラシック色は薄めなのですが、ポップス職人としての完成度は変わらず高い印象なので、その辺はこのグループにどのようなものを求めているかによって変わってくるかなと。個人的には、その求めるものが増えたという意味で手に取って良かったと思っています。

※参考リンク:axive (松本慎一郎(オーギュスト棒)による楽曲解説あり)

試聴あり
Imperial ArcImperial Arc
love solfege

SMD itaku (music) 2013-04-23
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V.A.『Cry-Max Pleasure Super 〜Loud,Trance and Violence for Extacy〜』(1995)

01.MAZOHYSTERIA / VICE NEVER DIE 〜悪徳ハ何時マデモオ前トオレノ胸ノ中ニ〜
02.FANATIC◆CRISIS / Mobius〜メビウスと哀星
03.CASCADE / See Saw
04.雫... / 終末
05.LA'CRYMA CHRISTI / ひび割れた鏡に映った私を殺した後…
06.SLIDE RARE / COOL DESERT TOWN
07.ZEDEKIAH / ZINGARA
08.LIPSTICK GUYS / U.K. JUNK STYLE
09.AFTER IMAGE / AFTER IMAGE
10.SCARE CROW / 枳殻という家

発売日:1995/05/24
品番:BVCR-1532


***

90年代にBMGからリリースされていた、V系中心オムニバスシリーズの1枚。
後にメジャーデビューを果たしたバンドも軒並み入っており、後年にはメジャー期との聴き比べを楽しむ、という性格も帯びたのかもしれません。
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BUCK-TICK『夢見る宇宙』(2012)

01.エリーゼのために -ROCK for Elise-
02.CLIMAX TOGETHER
03.LADY SKELETON
04.人魚 -mermaid-
05.夢路
06.ONLY YOU -WE ARE NOT ALONE-
07.禁じられた遊び -ADULT CHILDREN-
08.夜想
09.INTER RAPTOR
10.MISS TAKE -I'm not miss take-
11.夢見る宇宙 -cosmix-

作詞 01、02、06、10:今井寿/03〜05、07〜09、11:櫻井敦司
作曲 01〜03、06〜11:今井寿/04、05:星野英彦

DVD(初回限定盤のみ)
・CLIMAX TOGETHER(MUSIC VIDEO)
・Live at 日比谷野外大音楽堂 2012.6.10より
SE.night side -rainy-
01.エリーゼのために
02.REVOLVER
03.疾風のブレードランナー
04.夢見る宇宙
05.MY FUCKIN' VALENTINE

Members
Vocal:SAKURAI ATSUSHI
Guitars、Noises & Chorus:IMAI HISASHI
Guitars、Chorus:HOSHINO HIDEHIKO
Bass:HIGUCHI YUTAKA
Drums:YAGAMI TOLL

発売日:2012/09/18
品番:TKCA-73811(初回限定盤)/TKCA-73815(通常盤)


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メジャーデビュー25周年を迎えた2012年にリリースされた、BUCK-TICKの17枚目のアルバム。シングル収録曲だった1、6、10、11は、全て別バージョンとなっています。
直近のシングル『MISS TAKE』が妖艶なバラードだったこともあり、そのような耽美路線で行くのかと思いきや、カラッとしたロックンロールに打ち込みを乗せた、近年の彼らの中でも特にポップに振れた感触があるアルバムとなりました。
初回盤に付いているDVDには、2012/6/10の野音ライブの一部を収録。こちらを参考にしましたが、5曲中3曲がアンコールから採られています。そのアンコールでの衣装替え後、櫻井敦司が着ていた上着が一部で「ちゃんちゃんこ」と称されていましたが、改めて観ると……うん、まぁ……。

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