幻覚アレルギー「MOUTH TO MOUTH」(1992)

01.SPEEDアレルギー
02.QUICK & DEAD
03.CHAMELEON BLUES POP
04.MORE DEEP
05.MERRY-GO-ROUND
06.チョコレート中毒

全曲作詞:SCEANA
作曲 01〜04:KAZZY/05、06:SCEANA

発売日:1992/04/21
品番;FWR-013CDL


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かまいたちのメンバーだったSCEANA(ボーカル)と梶井“KAZZY”沙助(ギター)がかまいたち解散後に結成した「幻覚アレルギー」。今作は彼らがインディーズでリリースした1stミニアルバムになります。私が彼らのアルバムを聴いたのは2007年なので後追いも後追いなのですが、その前年に長い活動休止状態から復活、正式に解散ライブを行った事を知った時はちょっと驚きました。KAZZYは不参加だったそうですが…。

かまいたちの曲の傾向として、ちょっとコミカルでポップなパンクサウンドがあったと思うのですが、今作ではそのパンクな要素は継承しつつ、サウンドは激しさを増し、曲の雰囲気もグッとシリアスな方向に寄っている印象があります。かまいたちのメジャー2ndにしてオリジナルでは最後のアルバム「JEKYLL to HYDE 〜masturbation〜」にもその片鱗を感じさせる曲はあったので、曲の傾向が変わりつつある中解散したバンドの世界観を更に追求するために、幻覚アレルギーは結成されたのかもしれません。ボーカルSCEANAの歌い方も、かまいたち後期を発展させたような吐き捨てる金切り声になっており、苛立や色々なものへの攻撃性を露にした歌詞もあって、楽曲の激しさを更に高めているのではないでしょうか。個人的には後にメジャーでも新録される、「SPEEDアレルギー」と「チョコレート中毒」の、どちらも過激な単語を並べ立てたような歌詞が激しい音に乗って耳にねじ込まれる感じが、彼らの曲の特徴を分かりやすく伝えているようで好みですね。

次作の「PSYCHE:DELIC」からは打ち込み要素も入って更に激しさを増していくことになり、私もそちらからの方が好みなのですが、20年近く前にこんな強烈なモノを出してきたこのミニアルバムも十分に聴かせる力を持っているのではないでしょうか。

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MOUTH TO MOUTHMOUTH TO MOUTH
幻覚アレルギー

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