一人で全部食べるのかい?

CDの感想を中心に…なったら良いなぁ……

タグ:JE*REVIENS

JE*REVIENS「朝もやの中で…」(2000)

01. 朝もやの中で…
02. まどろみの風
03. 失ワレタ楽園
04. 朝もやの中で…(Valuble Vision Version)
05. 朝もやの中で…(カラオケ)

作詞 01〜04:浅葱
作曲 01、03〜05:JE*REVIENS/02:SHI-NO

発売日:2000/01/21
品番:ELCR-20004

Members
Vocal:浅葱
Bass:紫苑
Guitar:SHI-NO
Drums:JUNYA


***

元DeshabillzのSHI-NO、現DのASAGIらが在籍していたジュルビアンが2000年にリリースしたシングル。
タイトル曲は、これより前にリリースされていた同名のVHSに収録されています。現時点でそのビデオは手元にないのですが、同じ音源を使用しているのでしょうか。


01. 朝もやの中で…
ギターとシンセによる、パッと開けるようなフレーズが印象的なメロディアスナンバー。
メジャーデビューシングルにでも持ってきそうな白さと王道さ加減がとにかくツボ、若干クドめながら伸び伸びと歌い上げる浅葱のスタイルも、最初に音源の時点で出来上がっているのもあり、リリースから10年以上経った今振り返っても危なげない楽曲に仕上がっている印象です。
2期SyndromeやDで知名度を上げた頃に比べれば、ボーカルによってリアルタイムでの好き嫌いは分かれたかもしれませんが、この前に出したアルバム「Romantic Jewel」ではスカ調の曲に挑戦したりしているのに比べれば、全然入りやすかったのではないかと……(笑

02. まどろみの風
こちらもタイトル曲の流れを汲む、流麗なサビメロとギターが前に出た爽やかさも含んだポップチューン。
そのアコギを交えたギターの旋律のせいか、「True」辺りのラルクにちょっとクドさを加えたらこうなった、的な印象も受けたり。
こちらがタイトル曲になってもおかしくないきらびやかさとキャッチーさを持ち合わせている楽曲だと思います。

03. 失ワレタ楽園
こちらはダークでハード寄り、と言っても基本的には歌メロ重視ですけれど。
Aメロでのエフェクトをかけたボーカルと、ザクザクと刻まれるギターによるサイバーなアレンジに、当時同じくTears Musicに所属していたBAISER(後期)に通じるものを感じます。サビに入ると、男臭い掛け声をバックに一気にメロディアスに展開する辺りは流石の王道感。

04. 朝もやの中で…(Valuble Vision Version)
タイトル曲のバージョン違い。
展開に大きな違いはありませんが、冒頭のギターにかかっていたエフェクト(?)がなくなっていたり、間奏でのギターとベースの掛け合いのフレーズが若干異なっていたりします。
あと、気持ちこちらのバージョンの方が音の広がりが良いようにも。

***

ここまで来るとデザビエ臭はほぼなくなってしまっていますが、元々SHI-NOさんがメロディアスな楽曲を作るセンスに長けていたということなのでしょうね。
3曲通して、(インディーズですが)王道なメジャー感を通したシングルになっているので、90年代後半の空気を味わいたい人にはうってつけかと思います。ASAGI在籍バンドということで、中古でプレミアついていることもしばしばですが、その辺は自分の常識やおサイフと相談で。

朝もやの中で・・・朝もやの中で・・・
浅葱 JE*REVIENS

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ピュアサウンド

JE*REVIENS「Romantic Jewel」(1999)

01.Froth in the Jewel
02.翠玉-エメラルド-
03.雨に打たれながら...
04.UB Yourself
05.In the desert〜砂上の楼閣〜
06.夜桜
07.残り香
08.ユメノアトサキ
09.いざない
10.Froth in the Jewel Reprise (Instrumental)

作詞 01:HAYAO MISHIMA/02〜09:浅葱
作曲 01、03、10:HAYAO MISHIMA/02、04〜09:JE*REVIENS
全曲編曲:HAYAO MISHIMA

発売日:1999/08/25
品番:ELCR-10027


***

現在Dで活動するASAGIがかつて在籍していたバンドが、1999年にリリースしたフルアルバム。ドラマーがJUNYAに替わってから最初のCDとなります。前作「Ne'phesh」に比べると、プロデューサーが作った曲も入ったからか、かなり曲の幅が広がった印象です。

以下各曲について。


01.Froth in the Jewel
プロデューサーのMISHIMA HAYAOによる楽曲。キーボードメインの1分20秒ほどのバラードで、アルバムの入り口的なトラックでしょうか。終盤のシンセがメルヘンチックです。

02.翠玉-エメラルド-
ギターとキラキラしたシンセで引っ張る疾走チューン。白系疾走曲とも言えそうですが、ボーカルが力強く歌うタイプだからか、良い意味でクドさがあるというか、耽美な雰囲気も入っているように感じます。サビでもメジャー感のあるキャッチーなメロディーを歌い上げていますよ。

03.雨に打たれながら...
プロデューサーによる楽曲。フワフワしたしたシンセが印象的なポップチューンになっており、最後転調してからのサビに特に明るさを感じます。アウトロ、ギターとドラムの音を交互に前に出す展開が何気に気になる…。

04.UB Yourself
スカパンクだ!? と初聴時ビックリした覚えがあるポップチューン。V系歌唱ど真ん中の浅葱に合っているのかは好みを分けるところでしょうが、面白いと言えば面白いです。バックの男コーラスはそちら系っぽかったり、ピヨピヨしたシンセが妙に耳に残ったりと、良くも悪くもアルバムの中で異彩を放っている曲かなと。Deshabillzからの流れで手に取った人とか、当時引っ繰り返りそうになったんじゃ…w

05.In the desert〜砂上の楼閣〜
イントロからウネウネと刻まれるシンセとギターに王道ハードロックっぽさも感じますが、全体的にはV系王道のメロディアスナンバーになっています。サビは英詩ですが、どこか和風の匂いのする美麗なメロディーが前に出ています。

06.夜桜
てかこちらの方が思いっきり和風なのでした。琴の音を使ったイントロから雰囲気たっぷりですが、バンドサウンドが入ると、オリエンタル色の強いシンセのメロディーを出したディスコロック? に。4曲目みたいに飛び道具風ではなく、ちゃんとハマっているのが面白いです。浅葱のボーカルも艶っぽく主張している印象。

07.残り香
こちらもV系王道の疾走メロディアスナンバー。キラキラしたシンセもたっぷり盛られており、ゴージャスな印象を受けます。サビでもスピードを落とさずキャッチーに疾走と、メロディアスなV系バンドが好きな人には広く好まれそうな気がします。個人的にもアルバム中では特に好みな曲でしょうか。

08.ユメノアトサキ
明るいギターのフレーズや可愛らしい音色のシンセに、メルヘンチックな印象をうけるポップナンバー。歌詞も、メジャーでも逆にベタ過ぎてNG出されるんじゃないかと思われるくらいに、前向きな応援ソングになっており、改めて聴くと本当に幅広く作ったアルバムだなぁと。こういう風に、毒気のないファンタジックな音作りに特化してるのも結構好きですよ。

09.いざない
フワッとしたシンセをバックにしたスローバラード。…というか前半のメインは、ほぼシンセとボーカルですね。途中からバンドサウンドも顔を出して盛り上げていきます。ボーカルがくどい程に歌い上げているのが、ちょっと好みを分けそうですが、D等で聴き慣れている人ならすんなり浸れるかもしれません。切なげなギターソロも何度か登場します。

10.Froth in the Jewel Reprise (Instrumental)
1曲目のボーカル無しロングバージョンと呼べば良いのでしょうか、正にアルバムの締めくくりと行った感じの、ファンタジックな雰囲気を持ったスローな楽曲になっています。ただ、前の「いざない」も大団円な感じのまったりバラードなので、個人的には前曲で〆てしまっても良かった気がしなくはない(苦笑) トラックは結構好きなのですけどね。

***

「浅葱、デザビエを歌う」みたいな所もあった前作と比べ、大分楽曲の色が増え、よりキラキラとポップになったアルバムに思えます(…というか、自分がDeshabillzをちゃんと聴いたのは、このアルバムの後なんですが)。勿論時代柄ヘヴィではありませんが、02や07のような疾走曲はDから遡った人にも入りやすいかもしれません。…UB Yourselfでぶっ飛ばされるかもしれませんがw
現在は軒並みプレミア価格になってしまっているみたいですが、メジャー感のあるV系バンドを聴きたい人には結構お勧めのアルバムなので、ブック○フ等で安く見つけたら、手に取ってみて損は無いのではないでしょうか。

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JE*REVIENS「Ne'phesh」(1998)

01.Delight
02.緋色の思い
03.時間の砂
04.郷愁〜ノスタルジア〜
05.Garden of E'den
06.始まりの終わり
07.落日に口吻

全曲作詞:浅葱
作曲 01、02、04〜07:SHI-NO/03:紫苑
全曲編曲:JE REVIENS

発売日:1998/10/21
品番:ELCR-10010


***

元DeshabillzのギタリストSHI-NOがメインコンポーザーを務めていたバンド「JE*REVIENS(ジュ・ルビアン)」の7曲入り1stミニアルバム。今はDのボーカリストである浅葱(ASAGI)が在籍していたバンド、として紹介した方が分かりやすいかもしれません。後にメンバー交代、新加入などありますが、このCDが出た時のメンバーは、ボーカル:浅葱、ギター:SHI-NO、ベース・シンセサイザー:紫苑、ドラム:Kazukiでした。
Kazukiはこれ以前、Rapture、LA VALLIERE、Deshabillzのメンバーで、このバンドを脱退後は、Due'le quartz、バビロン等、色々なバンドを渡り歩いていました。紫苑は後に元BAISERのYukariやMizukiとEndorphineで活動してたりもしましたね。

以下各曲について。


01.Delight
シンセとギターが前に出たメロディアスチューン。浅葱の声はこの時点で歌い方が確立されている感があり、今でもあまり違和感なく聴けます。ちょっとテンポがモタッとしているというか、もう気持ち早い方が…とも思いますが、好みではあります。

02.緋色の思い
哀愁のあるメロディアスなサビが印象的な疾走ナンバー。ザ・V系といった感じの、分かりやすいツボを付いた歌謡ロックになっています。

03.時間の砂
ビートロックの要素が濃い、こちらもメロディアスな疾走曲。サビでの歌い上げが好み。

04.郷愁〜ノスタルジア〜
シンセの音色が幻想的な雰囲気を出している、哀愁ポップチューン。サビの歌い方がちょっと好みを分けそうですが、DやSyndromeを聴き慣れた人にはあまり気にならないかも。この曲だけドラムの音がやけに前に出ている印象があります。

05.Garden of E'den
ここまでほぼ疾走曲ですね。こちらも歌謡曲的な歌メロが前に出ているアップテンポな楽曲。キラキラしたシンセが個人的に凄くツボです。キャッチーなサビやギターソロも好み。

06.始まりの終わり
シンセや打ち込みチックなドラムのためか(実際打ち込みなのかな?)、デジタル色が強く感じる楽曲。他の楽曲と比べ、若干ダンサブルな要素が強く、これはこれで面白いかもしれません。

07.落日に口吻
ラストも哀愁のある疾走メロディアスチューン。懐かしさを覚えるBメロから歌い上げるサビの流れがたまりません。こちらも所謂王道のV系といった感じの、分り易さを持った曲になっていると思います。

***

Deshabillzの曲を浅葱が歌ったらこうなった的な部分も感じるというか、元々デザビエでもSHI-NOの曲はシンセを使ったメロディアスなトラックが多かったこともあり、力強く歌うタイプのボーカリストが付いた事で、一気にそのポップさが前に出てきたアルバムと言えるかもしれません。スロー曲も特にありませんし、7曲一気に聴けるCDになっているのではないかと。90年代のメロディアスなV系が聴きたい人にお勧めしたいと思います。

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