SUSIE LOVE「春風が吹くころ」(2012)

01.春風が吹くころ
02.レインリリー
03.ジュリエット
04.ひまわり

全曲作詞:SUSIE
全曲作曲:NICKY

発売日:2012/03/20
品番:SMC-1012

Members
Vocal:SUSIE
Guitar:NICKY
Drums:CHRRLEE


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THE SPINがバンド名を「SUSIE LOVE」と改めてから最初にリリースされたシングル。SPIN名義の前作シングルからは約2年半ぶりの音源ですね。
 メンバーも名義こそ変わっていますが、中の人はSPIN時代と一緒です(ギター・プログラミング担当だった涼は脱退した模様?)。因みにニッキー=室姫深=児島実ですが、この方これで芸名幾つ目なのかしら……。

以下各曲について。

01.春風が吹くころ
跳ねたリズムと爽やかなメロディーがメインのポップチューン。先行公開されていた「ひまわり」からある程度予想はしていたものの、ここまでメジャー感溢れる曲が来るとは。キーボードも入ってはいますが、所謂デジロック的なアレンジではなく、楽曲の清涼感を演出するために使われている印象。パッと聴きでは若干地味にも思えましたが、よく聞けばサビメロも入りやすいですし、このライトに振り切った雰囲気も悪くないのかなという気になったり。
室姫氏がサポートしている他のプロジェクトを聴き慣れている人にとっては、逆にびっくりする1曲なのかもしれません。

02.レインリリー
かき鳴らされるアコギとムニュムニュしたデジタル音が絡む、こちらがタイトル曲になってもおかしくなさそうな、爽やかで少し切ないメロディーが印象的な楽曲。技術的な事はサッパリ分かりませんが、音圧重視ではなく敢えてフワッとさせたような音作りが耳に優しい気がしますし、SUSIEさんが甘さを含んだ声で歌い上げるサビも、単純に聴いていて気持ちいいです。

03.ジュリエット
こちらもアコギと打ち込みの絡むポップチューンですが、全編に亘るパキパキした打ち込みや加工ボーカル使用パートの存在など、4曲中前身バンドの匂いが最も強めでしょうか。それでもSPIN時代の音源に比べ、カラッとしたアレンジになっているように思えたり。3分程の曲ですが、前述の打ち仕込みやタイトルを繰り返すサビが癖になったりと、何気に本シングル中一番印象に残る曲だったりします。

04.ひまわり
90年代のポップバンドがやりそうな、ちょっと懐かしさを感じるメロディーが前に出たミディアムバラード。こちらはこちらでメジャー感があるというか、それ故ともすると面白みに欠ける気が試聴段階ではしていたのですが、フルで聴くと王道バラードだからこその安心感があり、すんなり気に入る事が出来た気がします。
90年代といえば、この曲のギターソロにビーイング臭を感じるのは私だけでしょうか……(笑

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現在の室姫ことNICKEYさん自身のモードは、王道の普遍的なガールポップをやりたいのかな? と思わせられる4曲でした。自分が過去聴いた関連作ですと、室姫氏が作曲・プロデュースを手がけたYoujeenの2ndアルバムの路線を更に進めてみた、というのが表現として近いでしょうか。ただこの手の音楽は今も昔も競争率が高いが故に、他の有名所に埋もれてしまいそうな危険性もありそうな気もしたり(私自身、室姫氏のバンドという点がなかったとしたて、自分から進んで手に取ったかと問われれば即答しづらい所も……)。
逆に女性ボーカルものでポップなものを探している人には、ある程度安心してお勧め出来る音源かと。

そして、前身バンドから数えると結成から結構経っていますし、そろそろフルアルバムサイズの音源リリースもですね……。

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