…。【サイレンス】「沈黙の音」(2009)

01.…。【オレンジ色のobjet】
02.…。【silent】
03.…。【硝煙と絶望の雨の音】
04.…。【波紋に歪む表情】
05.…。【沈む陽、空の穴。】
06.…。【雨空のstar dust】

全曲作詞:可哀 想
作曲 01、02、05:可哀 想/03、04、06:Zull
全曲編曲:…。【サイレンス】


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ボーカル&ギター:可哀 想(emmuree)、ギター:zull(元Art marju duchain、元NOOKICKY、元The candy spooky theater、MONAURAL CURVE)、ベース:〜祈〜(閉鎖病棟)によるバンド「…。【サイレンス】」の1stミニアルバム。01と03は配布CDに入っていた曲の新録のようです。各バンドのメンバーによる期間限定ユニットみたいな感じなのかな? と思っていたのですが断続的に活動しているみたいですね。6曲で1800とV系界隈にしては良心的な値段なのが嬉しいw

以下各曲について。


01.…。【オレンジ色のobjet】
浮遊感のあるリズムから始まる、ダウナーで湿った雰囲気の曲。ボーカルのよく伸びるヴィジュ声が映えており、ダークなのですがどこかフワっとした心地よさも感じます。そのリズムやクリアなギターの音などから、何となく99年頃のmerrygoroundを思い出したり。

02.…。【silent】
こちらも打ち込みのドラムを交えたリズムとクリアなギター、そしてピアノが前に出たゆったりとした曲。可哀想(アンミュレでは想だけですが、これは名字が「かわい」さんと言う事なんだろうか…w)の声ももったりとしています。決して聴き疲れはしないのですが曲全体に仄暗さを感じます…まあ好きって事なんですが。

03.…。【硝煙と絶望の雨の音】
歪んだくぐもったギターの音が印象的なロック寄りの曲。自分はemmureeはそんなに聴いたことがないのですが、いかにもV系ボーカル的にまったり歌い上げる人だと思っていたので、初っ端から巻き舌を使った荒っぽい歌い方をしていてちょっと驚きました。

04.…。【波紋に歪む表情】
これもダウナー系だな…と思っていると途中でジャジーな展開になってちょっとびっくり。ボーカルもガラガラ声からいきなり裏声になったりして忙しそうですが曲全体ではダークで沈んだ印象を受けます。後半に朗々と歌い上げるサビが好み。

05.…。【沈む陽、空の穴。】
サビが「ララァ…」のみで歌い上げる、ループするメロディーのピアノをバックにした暗めながらも壮大な感じを受けるミドルテンポの楽曲。こういう伸びのあるV系歌唱はやっぱり好きだなあ。間奏で加工し重ねられたと思われるギターの音が聴こえますが、加工のせいか最早ノイズと化しているパートがある気がw

06.…。【雨空のstar dust】
この曲だけ他に比べて明るめの曲調というか、少し光が差している印象があります。何となく後期のROUAGEを思い出したというか(実際には後期ROUAGEは打ち込みは殆ど使ってないですが、まあ印象として)、キラキラな明るさという訳ではありませんがラストはちょっと上向いた曲で〆ようとしたのでしょうか。個人的にはこのラスト2曲の対比が好きですね。

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打ち込み多用で、聴き手が疲れない程度にダークそしてメロディアス、と自分が好きな要素がてんこ盛りな訳ですが、ドロリとしながらも浮遊感のある音作りのせいか、聴き終わった後の気分は不思議と心地良かったりします。アッパーな曲はあまりありませんが聴き易さも多分にあるので、ダーク寄りのヴィジュアル系が好きな人なら幅広く受け入れられる音源になっているのではないでしょうか。

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