RAIN TREE CROW「RAIN TREE CROW」(1991)

01.Big Wheels In Shanty Town
02.Every Colour You Are
03.Rain Tree Crow
04.Red Earth (As Summertime Ends)
05.Pocket Full Of Change
06.Boat's For Burning
07.New Moon At Red Deer Wallow
08.Blackwater
09.A Reassuringly Dull Sunday
10.Blackcrow Hits Show Shine City
11.Scratching On The Bible Belt
12.Cries And Whispers

作詞 01〜03、05、06、08、10、12:David Sylvian
全曲作曲:R.T.C

発売日:1991/03/21
品番:VJCP-30087


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1982年に解散したJAPANの解散時のメンバー、David Sylvian、Steve Jansen、Richard Barbieri、Mick Karnによって結成された「RAIN TREE CROW」が1991年にリリースした唯一のアルバム。国内盤を含めて何度か再発されていますが、現在新品で出回っているのはシングルのカップリング曲を1曲追加したバージョンがメインのようです。

ここ2年程JAPANやその周辺を聴き始め、このアルバムはJAPANやDavid Sylvianのソロを何枚か聴いた後に手を出したのですが、低く粘りのあるデヴィッドの特徴的なボーカルは楽器の一部のようにも感じられ、そこに乾いた音のドラム・パーカッション、少し控えめにも聞こえるミックのベース、薄く広がるような感触のキーボードが合わさった、スローテンポな楽曲がメインとなっており、架空チャイニーズ(?)なメロディーに変テコなポップ感があったJAPANのラストアルバム「Tin Drum」のイメージを持ったまま聴くと「あれっ」となるアルバムかも知れません(例:自分)。実質的な再結成にも関わらず、JAPANの名前を使わなかったのも頷けるような。
デヴィッド自身の解説を読むと、今作は各メンバーの即興演奏をメインに組み合わせて作成したらしく、確かにメンバー各々が好きに演奏しながらも、荒涼としたジャケット写真の様な温度の低い所で纏めている音という印象もあります。後にEvery Colour You AreとBlackwater、Cries And Whispersは、David Sylvianのベストアルバムにも入りましたし、Davidのソロ色が濃く出ていたアルバムなのかもしれません(そのBlackwaterは、アルバム中でもホッとする温かさを感じられる曲になっていると思います)。
そういう訳で、ちょっと取っ付きにくい印象もありますが、環境音楽として浸っても良さそうなアルバムかなとも思いますね。最近熱帯夜が続いていますが、夜体温を下げて落ち着きたい時にこういうアルバムもいかがでしょうか(笑)

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