SCIST「未完成」(2001)

01.魔界狂想曲
02.Breeze
03.Pain Love
04.メヌエルの樹
05.即興曲「未完成」

作詞 01〜04:Seraph
全曲作曲:Seraph
全曲編曲:SCIST

発売日:2001/11/10
品番:CAS-2033


***

Seraph(ボーカル・ピアノ)、Maki(ギター)、Yuki(ベース)によるバンド「SCIST」が2001年にリリースしたミニアルバム。後にほぼ同じメンバーで「Voyage」という名前でも活動していました。
楽曲としてはほぼMALICE MIZER直系と言える、バンドサウンドに拘らないクラシック要素の多いメロディーを前に出しています。全体的に音が引っ込んでいるのが気になりますが、メロディーがツボならそんな事は些細な問題なのです…多分。

以下各曲について。


01.魔界狂想曲
クラシカルなオルガンによるイントロから一気に盛り上がる、メロディアスなシンフォニックチューン。上述した音の篭もりが無ければもっと迫力ありそうですが、こういう曲は大好物なのでその辺は正直どうでもいいですw 展開も結構凝ってドラマティックに進行しており、本CD中では最も好み。今のバンドで言うとLacroix Despheresの楽曲に近い気がします。ボーカルはオペラティックと言う訳ではありませんが割と低音で歌い上げているタイプで、楽曲とも相性は良さげ。

02.Breeze
打って変わってこちらは底抜けに明るいメルヘンチックなポップチューン。色々と賑やかな音が入っていたり、マーチっぽい展開になったりと、イメージとしては遊園地のパレードでしょうか。終盤に子供のコーラスも入ってきますが…もうちょっと練習させてあげた方が良かった気がします(苦笑)
それにしてもこの可愛い曲調、マリスじゃなくて別のバンドで聴いたような…と思っていたのですが、今回改めて聴いて分かりました。ボーカルが鼻にかかってないpleurなんだ!(例えが微妙過ぎます)

03.Pain Love
こちらはデジタル音主体のダンサブルでアッパーな楽曲。クラシカル要素は薄いですが、曲としては普通に好み。

04.メヌエルの樹
跳ねたリズムに切ないメロディーが映える、クラシカルポップ。何度もマリスを引き合いに出してアレですが、曲調としては「au revoir」に近いと言うと一番分かりやすいでしょうか。要所要所でキーボードやストリングスがキメられ、心地良くも少し寂しげな雰囲気を出しています。

05.即興曲「未完成」
ピアノをメインにした、1分半程のスローなインスト。

***

何だかんだ言って、自分はこういう要素のバンドが好きなんだなぁと思わせられるこのCD。先達の影響をあまりにストレートに出している辺り印象を分けそうですが、逆に楽曲面でここまでマリスマリスしたバンドもあまり浮かばないので(ヴィジュアル面では沢山出たのでしょうけど)、マリスのフォロワーバンドを聴いてみたい人は安く手に入れて聴き比べしてみるのも良いかもしれません。というかmoraにあったことが地味に驚きだったりしますw

***

Amazon
未完成未完成
SCIST

ダイキサウンド(株) 2001-11-10
売り上げランキング : 524313

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


mora(試聴あり)