highfashionparalyze「spoiled/蟻は血が重要である/形の無い 何よりも 愛したのは お前だけが」(2011)

01.spoiled
02.蟻は血が重要である
03.形の無い 何よりも 愛したのは お前だけが
04.(タイトル無し)

発売日:2011/04/04
品番:pmhf-001


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ボーカル:kazuma(元merrygoround、元Smells)、ギター:aie(the god and death stars、元Lamiel、元deadman、元the studs)によるユニット「highfashionparalyze」の1stシングル。この記事を書いている時点では、ライブ会場と通販のみの販売となっています。
メリゴやSmellsは一通り音源を聴いているのですが、aieのキャリアについてはあまり知らない状態で聴いたのですが(つい最近になってdeadmanの1stアルバムを聴いている程で;)、相変わらずねちっこいkazumaの声とザラザラしたギターのみによる、ダークと簡単に表現するのも憚られる位濃ゆい音を展開していました(音質があまり宜しくないのかワザとなのか、ノイズもちょこちょこありますが…)。また今回、作詞作曲別のクレジットは表記されておらず、「produced by:highfashionparalyze」となっています。

以下各曲について。


01.spoiled
淡々と弾かれるギターをバックに、これまた這うようなボーカルが歌う3分程のスローナンバー。シンプルですが妙な閉塞感を感じる……と油断していると最後にkazumaの絶叫が。

02.蟻は血が重要である
ギターとボーカルが交互に絡み合う、ドロドロとした雰囲気のスローナンバー。隙間を持たせたような音作りなのですが、それによってヒリヒリするような緊張感が出ているような気がします。ボーカルも低音で歌い上げたと思えばネチネチしたシャウトに突入したりと、初聴では疲れるの必至ではないかと思いますが、インパクトは4曲中一番ではないでしょうか。何気に展開多い曲だったりしますし。

03.形の無い 何よりも 愛したのは お前だけが
やはりザラついた音ながら、物悲しさを感じさせるギターのフレーズが耳に残るバラード。ボーカルも、沈んだ空気ながら実は切ないメロディーを歌い上げていたりと、聴けば聴く程に味が出てくる楽曲になっている印象があります。個人的にはこの2、3曲目が、対照的ながらこのシングルの肝になっているのかなと。

04.(タイトル無し)
トラック数は表記されながらタイトル表記が無いので、ボートラというより元々タイトルを作っていないという事でしょうか。
spoiledのテンポを上げたような曲調に、呻き声ボーカルが乗った1分半弱の楽曲になっています。

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1stシングルの時点で判断するのは早過ぎますが、そのシンプルな音作りも含め、kazumaのキャリアの中でもダントツに人を選びそうなユニットという印象を持ちました(というかSmellsの時は、何気にバックの音がロックンロールしていたような…)。逆にドロドロと重たい(音圧的な意味ではなく)雰囲気の楽曲を求める人には、かなり強くアピールしてくるのではないでしょうか。二人共他のバンド・プロジェクトを平行している為、ペースはゆっくりになりそうですが、この空気でアルバムを出したらどんな物になってしまうのか気になります。

hfp

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