PIG「Sinsation」(1995)

01.Serial Killer Thriller
02.Hamstrung On The Highway
03.Golgotha
04.The Sick
05.Painiac (Nothing Touches Me Mix)
06.Shell
07.Analgesia
08.Volcano
09.Hot Hole
10.Transceration

作詞 01、02、04〜06、08、09:RAYMOND G WATTS (Additional words:Anna Wildsmith)
作曲 01〜05、07〜10:RAYMOND G WATTS/06:RAYMOND G WATTS & Karl Hyde

発売日:1995/04/21 (日本盤)
品番:VICP-8146 (日本盤)


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Raymond Wattsのプロジェクト「PIG」の4thアルバム。日本では先行シングル「PANIAC」の2ヶ月後にリリースされました。

シングルでも導入されていたインダストリアルロック+オーケストラサウンドによる、重たくも壮大さを感じさせるサウンドが全開となっており、レイモンドのドス黒いボーカルと相まって、機械的な雰囲気とゴス的なダークさが満ちたアルバムという印象があります。前作「The Swining」では軽快な疾走曲やラテン要素を取り入れた曲も目立っていましたが、本作でそちら寄りの曲調と言えるのは「Hamstrung On The Highway」や「Volcano」位で、全体的には重厚で攻撃的な色が強く出ているのではないかと。
また、BUCK-TICKのギタリスト:今井寿がゲスト参加している「Analgesia」は、黒いアンビエントとも言えそうな、浮遊感のあるトラックをバックに物悲しいピアノの旋律が映えるインストで、重苦しい本作の中の癒しポイント……にはならず、寧ろ荒廃した景色ばかりが浮かぶ、他とは違った意味で気が滅入ってくる楽曲となっています(褒めてます)。ラストのインスト「Transceration」も、荘厳なのですが荒涼感の方がより勝っているような。
そんな訳で、トータルで46分程とそこまで極端に長い訳では無いのに、個人的に聴き終わった後かなりグッタリ来るアルバムという位置になっていたりしますが、時折聴くと、この苦しさと言うかマゾい感じがハマってきたりするのです(笑) 入り易さで言えば、前作アルバムや彼が参加しているKMFDMの作品の方が向いているのかもしれませんが、こちらはこちらで突き詰めており非常にカッコ良いと思いますよ。

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SINSATIONSINSATION
ピッグ PIG

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オフィシャルサイト(試聴あり)