Kagrra「夜伽噺」(2003)

01.月下想葬
02.あまふらせ たんまいな
03.奇祭

全曲作詞:一志
全曲作曲:Kagrra

Members
Vo:一志
Gt:楓弥
Gt:真
Ba:女雅
Dr:白水

発売日:2003/07/30
品番:PSTA-0040


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2011年に活動停止、その年の内にボーカリストの一志が逝去してしまったKagrraが2003年にリリースした、全国流通としては5枚目となるシングル。この前後に出たシングル「春麗ら」、ミニアルバム「桜花爛漫」と合わせて、個人的にこの辺りがカグラをきちんと聴き始めた時期になりますね。


01.月下想葬
終始疾走感を持って展開する、ダークながらスタイリッシュな感触も持ったメロディアスチューン。
前作「春麗ら」に限らず、和楽器風のウワモノを導入していたバンドですが(後期では実際に琴も取り入れていました)、こちらではほぼバンドサウンドのみで和の香りを演出しています。高音でキャッチーに歌い上げるサビを始め、歌メロ自体は結構ゆったり気味だったりするのですが、ギターの刻み方やドラムによって、このスピード感が出されているのかなと。

02.あまふらせ たんまいな
タイトルを連呼するお経風の低音コーラスから始まる、怪し気な雰囲気を持ったアグレッシブでアッパーな楽曲。
フワフワとした声ながら縦ノリで煽るようなサビパートもインパクトがありますが、その後のアコギソロをメインとした優美なメロディーを持った間奏がまた映えるというか。
当時某雑誌に付いていた試聴CDで最初に聴いたのですが、このサビがしばらく頭から離れなかった記憶があります。

03.奇祭
冒頭の巻き舌ボーカルにおっと思わせられる、Kagrraの中でもかなり弾けたアレンジという印象のロックチューン。
全編にわたってブリブリ動くベースやBメロでの男声コーラスとの掛け合いなど、ライブでの盛り上がりを意識したと思われる楽曲ですが、サビに入るとやはり優雅に歌い上げるあたりがこのバンドらしいでしょうか。

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前後の音源に比べても、バンドサウンドメインに作られている印象があるシングル。3曲目のような適度なラフさと和風メロの優雅さとの兼ね合いも上手く、楽曲の幅を広げるのに成功したのかなと思っています(「桜花爛漫」では、ギラギラしたダンサブルな楽曲が入ったりするんですが)。
その「奇祭」はインディーズベストに未収録だったりもするので、今からでも気になる方は是非。


2005年再発盤(試聴あり)
夜伽噺夜伽噺
Kagrra

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