砂利を握れ


『HOLD YOUR KEY 鍵を握れ1999』(1999)
holdyourkey1999

HOLD YOUR KEY〜鍵を握れ!1999HOLD YOUR KEY〜鍵を握れ!1999
オムニバス NeiL Aliene Ma’riage Rapture Missalina Rei NOi’X Eliphas Levi Deflower SPEED-iD

日本クラウン 1999-02-24
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01. NeiL / LEVEL:E
02. Aliene Ma'riage / SUICIDE
03. Rapture / 悲しくて…
04. NOi'X / Rushed Blue
05. Missalina Rei / 桜花乱舞
06. Eliphas Levi / 硝子の中の人形
07. DEFLOWER / 黒き華(死セル種)
08. SPEED-iD / METHOD TO KILL

発売日:1999/02/24
品番:ELCR-10017


***

優朗がプロデューサーも務めていたKEY PARTY所属バンドの楽曲を集めたオムニバスアルバム。一定世代以上の方の中には、Aliene Ma'riageやEliphas Levi等、やり過ぎなまでに耽美でコテコテな出で立ちを覚えている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
当時のインディーズV系界隈全体の傾向かもしれませんが、結成間もない若いバンドが多く、まだ技術的に心許ない状態でリリースされた音源が地雷呼ばわりされた事もしばしばでしたが……うん、全面的には否定しがたい(苦笑
しかし、それでも私にとっては現在に至るまでインディーズV系を拗らせる切っ掛けになったレーベルでもあるのも事実なのです。記憶は美化されるのです。(実際に音源を集め始めたのは2001年あたりからなので、厳密にリアルタイムで聴いていた訳ではないのだけれど)


そんな訳で、オムニバス全体や他の所属バンドについてもいずれ記事を分けて書いてみたいのですが、今回はSPEED-iDについて。
「METHOD TO KILL」は、そんなプロデュースバンドの傾向とは違った位置にある印象の、エフェクトかけた? ギターや打ち込みを交えたインダスリアル寄りのアレンジによる進行から、暗さを維持したまま低音で歌い上げる怪し気なメロディーによるサビがインパクトを残す楽曲となっています。激しく弾きながらもダークでサイバーな雰囲気を持つギターソロもツボ。
実際に先に触れたのはキーパのイベントを収録したライブビデオのバージョンで、CD音源の方はちょっとドラムが軽いかなとも思うのですが、これが切っ掛けでSPEED-iDにハマったこともあり、今でも思い入れある楽曲。
『UNHOLY NIGHT』再発のニュースを聴いた際、この曲もリマスタしてボートラとして入らないかしら、と密かに思っていたのですよ。

上述の通り、他の収録曲はiDとカラーが異なりますが、中古で出てくれば大抵安いので、これ1曲のために手を出しても良いと思います。そして他バンドから砂利盤の魅力にも取り憑かれてしまえばいいじゃない!(そんな

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おまけ:
「METHOD TO KILL」に最初に触れたのは正確にはこちら↓

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1999年5月のレーベルイベントをダイジェストで収録したビデオ。各バンド2,3曲演奏しますが、フルで収録されているのは1曲のみというのは、ちょっと食い足りなさがあるでしょうか。SPEED-iDは「METHOD TO KILL」がフル、「天国を撃て」が一部のみ収録されています。
当時はアリエネやNoir fleurirを見たくて買ったのですが、魔王のような優朗さんの出で立ちやバックライト等の演出と合わせたパフォーマンスににノックアウトされた記憶があります。因みにサポートのベースはAliene Ma'riageのRayが担当。


他の出演者について記憶を辿ると、タイプは違えど正統派なNeiLやNOi'Xは今見てもカッコ良さそうだなぁとか、アリエネは歌モノ寄りだった「撲」をフル収録の方に使うのか……とか(確かPV作られた曲だったはず)、20世紀の時点でフリ講座の時間を長く取っていたMissalina Reiは色々と早すぎたなぁとか、その曲煽りに使うの!? と思わされたEliphas Leviとか、Noir fleurirにおける完全にメインボーカルを食っているKENGOのインパクトとか色々思い出します。