『ASIAN SOUL SCREAM』(2000)
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アジアン・ソウル・スクリームアジアン・ソウル・スクリーム
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原楽器 2000-12-24
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01. EVIL MOON RISING at Herford-Spunk 22.07.
02. BLACK OUT RIPPER at Herford-Spunk 22.07.
03. HENRY LEE LUCAS at Heldelbelg-Schwimmbad Club 19.07.
04. ALICE at Heldelbelg-Schwimmbad Club 19.07.
05. A PRAYER at Leipzig-KESTLER 18.07.
06. THE HOUSE OF HORRORS at Heldelbelg-Schwimmbad Club 19.07.
07. UNHOLY at Heldelbelg-Schwimmbad Club 19.07.
08. METHOD TO KILL... at Stuttgart-Club Lime light 23.07.
09. SHOOT THE HEAVEN at Stuttgart-Club Lime light 23.07.
10. VAMPIRE OF DUSSELDORF at Koln-MTC 20.07.

発売日:2000/10/28
品番:JI-T020


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2000年に行われたドイツツアーの模様を収録した1stライブアルバム。サポートベーシストとしてKENGO(Noir fleurir)が参加しています。この時期、所属事務所のKEY PARTYは経営難だったからか、出す音源のデザインが急速に簡素になっていくのですが、本作もその例外ではなく2色刷りのジャケットになってしまっています(当時の雑誌広告で見たジャケットはもう少し色使ってた気がしたけれどもどうだったかな……)。

前年にリリースされた『UNHOLY NIGHT』がヨーロッパ限定での発売だったということや、現地のバンドとのカップリングツアーであったことからも、当時バンドが海外での活動を視野にいれていたことをうかがわせますが、当時大きかったのは、海外限定発売だった『UNHOLY NIGHT』の楽曲が、ライブ音源という形とはいえ国内でCD化されたことでしょうか。ライブ録音ということからか若干音はこもり気味ですが、当時新作が非常に手に入れにくかった日本のファンの飢餓感を、ある程度癒してくれるアイテムだっただろうと思われます。
基本的にはCD音源に忠実な演奏ですが、「EVIL MOON RISING」や「ALICE」のイントロにダンサブルなSEが追加されているのを確認できたり、「METHOD TO KILL」が英詩になっていたりと、当時のアレンジの一部も垣間見ることが出来るのも興味深いです。複数の会場でのテイクを切り取って並べた形になりながらも、オリジナル盤に比べて荒々しくアッパーな流れを作りつつ、ラストの「VAMPIRE OF DUSSELDORF」でダークに落としきって〆るというのも、当時のライブのフォーマットだったのかもしれません。
個人的な所では、本作を『INNER DIMENSION』とセットで、復活ライブ直前に手にしたこともあって、急いでこれをリピートしながら予習したのを思い出したり。改めて聴き返してもMETHOD TO KILLは滾る、滾る。

現在の流れに先駆けて海外進出をしようとしたインディーズバンドの活動を知ることができる音源ですが、『UNHOLY NIGHT』が国内で再発された現在は、まずはそちらの方を聴いて興味があればこちらも――という感じでしょうか。
FC限定で、このツアーのビデオ『LIVE IN GERMANY』も発売されていたそうですが、こちらは流石に店頭で見た事はないですね……。

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このツアーやライブ盤を経て、2001年に日本でライブを行った後、バンドは2005年まで活動がしばらく途切れることになります。