片倉三起也「聖ルミナス女学院2オリジナル サウンドトラック」(1998)

01.ルミナス“消失と謎のテーマ”Ver.1
02.学院の情景3〜シスター茜〜
03.学院の情景5〜糊湖〜
04.ルミナス“神秘のテーマ”
05.学院の情景4〜萌絵〜
06.ルミナス“困惑と探究のテーマ”Ver.1
07.ルミナス“消失と謎のテーマ”Ver.2
08.学院長
09.学院の情景1〜葛藤の学舎〜
10.シャノン&ゆきね
11.Lost Child(ルミナスVer.)
12.ルミナス“神秘のテーマ”Ver.1
13.ルミナス“消失と謎のテ-マ”Ver.3
14.学院の情景2〜朝の学舎〜
15.ルミナス“愛のテーマ”Ver.1
16.ルミナス“困惑と探究のテーマ”
17.学院の情景1〜不信の学舎〜
18.ルミナス“神秘のテーマ”Ver.2
19.ルミナス“消失と謎のテ-マ”Ver.4
20.学院の情景3〜昼休みの学舎〜
21.学院の情景5〜穏やかな日差しの学舎〜
22.ルミナス“愛のテーマ”
23.LABYRINTH(instrumental)
24.ルミナス“消失と謎のテーマ”
25.LABYRINTH

※25 演奏:ALI PROJECT

作詞 25:宝野アリカ
全曲作曲・編曲:片倉三起也

発売日:1998/11/25
品番:PICA-1175


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ALI PROJECTで作曲を手掛ける片倉三起也が、アニメ「聖ルミナス女学院」で作曲したBGM・主題歌を収めたサントラ盤。タイトルに「2」とと付いていますが、2枚目のサントラという事ではなくこの作品のCDシリーズの第2弾ということだそうです(因みに1枚目はドラマCD、3枚目はキャラソンアルバム)。
私はアニメの方は見ていませんが、全体にシンセを中心にしたゆったりと透明感のある(その中に影もある)楽曲がメインとなっています。

以下ピックアップ。


04.ルミナス“神秘のテーマ”
サックスによるイントロから、微睡みに誘うような優しいメロディーが続くスローな曲…なのですが、バックのベース音が時折バグを起こしたようにブヨブヨし出す(良い表現が浮かびませんが)のが妙に不安感を掻き立てられます。低音強調して聴くと結構気持ち悪くなれますよ。
後に通販限定でリリースされた片倉三起也のソロアルバム「Lento」に、「眠らない夢」とタイトルのみ変えて収録されました。

09.学院の情景1〜葛藤の学舎〜
ピアノと包み込まれるようなシンセを中心にした、神秘的な雰囲気を持った楽曲。おやすみ前に聴くと良い…かもしれません(少なくとも「神秘のテーマ」よりはw)。

11.Lost Child(ルミナスVer.)
ALI PROJECTのアルバム「Noblerot」に入っている同名曲のインストアレンジバージョン(宝野アリカと思われるコーラスは入っていますが)。こちらもブヨブヨしたベースと冷たい印象のデジタル音に不穏な印象を受ける、サイバーな雰囲気を持った楽曲。インストですがアリプロ版とも似ている印象があります。

16.ルミナス“困惑と探究のテーマ”
アラビアンなメロディーが耳に残るホラーチックな序盤から一転、その後はマリンバ(かな?)の可愛らしい演奏が前に出たユーモラスな雰囲気に。短めながら面白い構成ですが、アニメの場面展開に合わせたのでしょうか。

20.学院の情景3〜昼休みの学舎〜
何処か影のある曲が多い(同じ曲のバージョン違いが多いというのもあるのでしょうが)本サントラにおいて、優雅で明るい方向に振り切ったメロディーが映える1分ちょっとの曲。やっぱり…昼休みだからですかね?w

22.ルミナス“愛のテーマ”
沈んだベース音と神秘的なバイオリンのメロディーの対比が印象に残る楽曲。スローながらドラマティックな展開や、サビに当たると思われる旋律の美しさがツボです。バージョン違いも含めて本作では一番好きな曲でしょうか。
「Lento」に「水盤の薔薇」とタイトルのみ変えて収録されました。

23.LABYRINTH(instrumental)
主題歌になったALI PROJECTの同名曲のインストアレンジバージョン。鍵盤をメインとしたシンプルなアレンジですが、原曲のキラキラした明るさをそのまま持ってきた感じがします。

24.ルミナス“消失と謎のテーマ”
打ち込みリズムをバックに優しくも少し影のあるメロディーが前に出た、ミドルテンポの楽曲。サビに当たるストリングスによる切ないメロディーがまた美しくてもう。アコギも要所要所で透明感を演出する演奏をしていると思います(終盤にはソロも)。こちらも「愛のテーマ」と並んで好きな楽曲ですね。因みに1曲目の「Ver.1」はコーラス入りのアレンジになっています。
「Lento」に「Sahra」とタイトルのみ変えて収録されました。

25.LABYRINTH
アニメの主題歌でもある、ALI PROJECTメジャー8thシングルタイトル曲。表記ではボーナストラック扱いになっています。
2003年頃にアリプロを知った自分にとっては、その突き抜けた明るいメロディーとキラキラした爽やかなアレンジに度肝を抜かれた曲でしたが、1997年前後はこの手の綺麗目な曲がメインになっていたので、当時からファンだった人には寧ろ普通に受け入れられたのかな? とも。あ、でも同じくこの曲がラストに入っている「Noblerot」でもかなり異彩を放っている気がしますし…うーんw(逆に長年のファンは「コッペリアの柩」でびっくりしたんでしょうか)
曲としては、徹底した白さやキャッチーで流れるようなメロディーなど、明るいアリプロが好きな人にはたまらない曲になっていると思います。私自身、後のダークなイメージとはまた違った中毒性を感じたり。

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ミドル・スロー曲が中心で、細かいバージョン違いが多い事もあり、アリプロから入って最初に手を出すサントラとして満足できるかちょっと微妙な気もしますが(個人的にはボーカル曲が多く入り幅広い曲調が聴ける「AVENGER」や「.hack//ROOTS」辺りがお勧め)、片倉三起也の幻想的な楽曲が聴きたい人は手を出してみて良いかもしれません。特に上に挙げた「Lento」に入った曲は楽曲単体としてかなり良く出来ていると思いますし。
ただ本作もLentoも現在廃盤になってしまい、軒並みプレミア付いてしまっているのが何とも…。中古等で安く見つけられた場合は早めに回収するのをお勧めします。

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