一人で全部食べるのかい?

CDの感想を中心に…なったら良いなぁ……

タグ:Billy&TheSluts

V.A.「STRAWBERRY ROAD VOL.1」(1995)

01.SHO / LET IT GO
02.SHO / Leave me alone
03.勝珍太郎 / Mattaku Sono Tooriya!
04.ジョリーピックルス / ALL YOU NEED IS LOVE
05.BILLY & THE SLUTS / DO THE LOVE GAME
06.Red Tail Cat / Mellow
07.SPEED-iD / SNOWDUST
08.SISTER'S NO FUTURE / WAITING FOR YOU
09.堀之内貴視 / Wayward Life

発売日:1995/07/26
品番:CRCR-1002


***

「Free-Will ANNIVERSARY 1993」に続いて2枚目となる、Free-Will所属アーティストの楽曲を収めたオムニバスアルバム。…なのですが、8アーティスト中4組が同じ人から楽曲提供を受けていたりと、オムニバスとしてはちょっと歪な編成になっている気も。その作曲者、新実辰弥の曲は全体的にクラブ・ダンス寄りのアレンジで来ている印象ですが、当時の小室サウンドブームの影響がFree-Willにも来ていたのでしょうか。

以下各曲について。


01.SHO / LET IT GO
作詞:TEIO 作曲:TATSUYA NIIMI

02.SHO / Leave me alone
作詞:TEIO 作曲:TATSUYA NIIMI

BY-SEXUALを脱退したボーカリスト、SHOのソロ音源。2曲共アッパーなダンスチューンとなっており、作詞・作曲共に外部提供とは言え、メジャー進出したV系の人がこの手の華やかな音をやるというのは、当時としてはかなり異色だったのでは。どちらもザ・90年代! といった哀愁ユーロとなっており結構好みだったりします。
この後、SHOはこの2曲のリミックス音源を収めたシングルを1枚リリースした後、芸能活動から引退しています。

03.勝珍太郎 / Mattaku Sono Tooriya!
作詞:KATSU CHINTAROH 作曲TATSUYA NIIMI

日本語ラップの先駆け? と言うのか、ループする打ち込みをバックにコッテコテの関西弁による語りとラップを混ぜたコミカルな雰囲気の楽曲。良く知らない人ですが、色んな意味で濃いなぁ…w サビに入るといきなり壮大になったり、逆にエフェクトをかけてみたりしています。今聴くと、お笑い芸人に当時の先端の音に乗った曲をリリースさせてはみたものの……のような寒さも感じてしますのですが、特徴的なボーカルのキャラ立ちが半端ないので、ハマる人はハマる…かもしれません。当時はDA・YO・NEもヒットしていましたし、実は今よりこの手の音に寛容な時代だったのかも。

04.ジョリーピックルス / ALL YOU NEED IS LOVE
作詞:AKIRA 作曲:EBAKAN 編曲:JOLLY PICKLES

ちょっと懐かしい印象のメロディーに引きこまれる、ピアノも交えたカラッとしたポップなパンクナンバー。全編にわたってキャッチーな歌メロが全開で、90年代のV系バンドは、決してジャパメタ・ゴシックパンク直系の流れだけではないのだなぁと(そこからでは多分、「風呂上がりの夜空の下じゃ〜」なんてフレーズは出てこないと思うw)。本オムニバスの中では、一番の掘り出し物だったかもしれません。

オフィシャルサイト

05.BILLY & THE SLUTS / DO THE LOVE GAME
作詞・作曲:HIROSHI TAMADA

当時、SAMMYとROUGE(SHUDO MITSURU)のユニット編成だったビリスラ。これより前の時期は、前のジョリーピックルスのように、青春パンクを先取りしたようなメロディアスなパンクナンバーがメインでしたが、こちらでは一気にファンク寄り――というかもろファンクで、ベースとキーボードを前に出した音作りになってます。自分の好みとはちょっと外れてしまうのですが、決して付け焼き刃なアレンジにはならず、本気でファンキーなポップスで勝負していた印象を受けました。
同年に出したアルバム「JUSTICE」には、このファンク・ダンサブル路線を前面に出した曲が並んでいます。

オフィシャルサイト
myspace

06.Red Tail Cat / Mellow
作詞:LUCY&HIRO 作曲:LUCY 編曲:Red Tail Cat

高音ですがどこかフワッとしたボーカルと、穏やかなメロディーが前に出たミディアムポップナンバー。前のFree-Willのオムニバスでも感じましたが、当時から見ても、少し懐メロ方面の音作りをしていたバンドだったのでしょうか。エレキギターとアコギの絡みも、楽曲の優しい印象を深めているように思います。

07.SPEED-iD / SNOWDUST
作詞・作曲:EURO 編曲:SPEED-iD

キラキラしたデジタル音から始まる、ゆったりとした楽曲。2005年の復活ライブの1発目に演奏された曲でした。
シンセを盛り込んだクラブ寄りの雰囲気ですが、あくまでメインはバンドサウンドと、曲調的にも時期的にも「INNER DIMENSOIN」から「i-D THE M・A・S EDITION」「D・O・S EDITION」への過渡期の曲という感じも受けます。どこか冷たい雰囲気もありつつ、まったりとした起伏の少ない曲調ですが、ギタリストがMARQUEEに変わったせいか、要所要所でガリガリとしたギターソロが披露されたりも。
そう言えば、MARQUEEとベーシストのMACが一緒に居た時期の音源ってこの曲だけなのかな? 

オフィシャルサイト
myspace

08.SISTER'S NO FUTURE / WAITING FOR YOU
作詞:DYNAMITE TOMMY 作曲:TATSUYA NIIMI

DYNAMITE TOMMYとDEAD POP STARSのC.D.N.KENchan(KENZI)のユニット。自分が持っている1stアルバムでは、普通に自作をしていますが、本作では新実辰弥から提供を受けています。少しダークな打ち込みダンスサウンドに乗せて、ツインボーカル…というかスピーカーの左右でボーカルを完全に分けているという構成。ボーカルの上手さは…二人とも同じかな?w 割と何でもありのユニットだったのでしょうか。

09.堀之内貴視 / Wayward Life
作詞:TAKESHI HORINOUCHI 作曲:TATSUYA NIIMI

検索してもこのオムニバス以外名前が出てきませんが、全くの新人だったのかな? レゲエ・ラテンの要素を取り入れた、ゆったりとしたポップナンバーになっており、こちらも当時の先端の音を取り入れてみたのでしょうか。ボーカルがちょっと素人っぽい、というか歌い慣れていない感があるのが残念ですが、ゴキゲンなリズム・シンセ、南国風味を感じるギターソロ等、バックの音は意外と今でも面白く聴けるのではと思ったり。

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当時の所属バンド(というか事務所?)が楽曲やアーティストの幅を広げようとしていた時期だったのか、所謂V系臭が薄いオムニバスとなっており、その手の要素を求めて手を出すと、ちょっと妙な印象をうけるかもしれません(勝珍太郎や堀之内貴視に関しては、V系畑の人なのかすら良く分からない…w)。逆に今、ダンサブルな要素やキラキラしたシンセを大いに取り入れたバンドが活躍している事を思うと、なかなか興味深いものがあります。
個人的には、やはりジョリーピックルス〜SPEED-iDのバンド勢の流れが好みですが(技術的に、当時の打ち込みが薄く聴こえてしまうのは仕方ない事だと思いますし)、ちょっと毛色の変わった外伝的なオムニバスと思って聴くのも面白いと思いますよ。

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V.A.「Free-Will ANNIVERSARY 1993」(1993)

01.RED TAIL CAT/Free-dom
02.SPEED-iD/神々のD・N・A
03.BILLY & THE SLUTS/イツモノヨウニ
04.妖花/DESERT STORM CONFLICT
05.La mise a mourle/CLOSE
06.THE DEAD POP STARS/ブーイングの嵐
07.VOGUE/MATERIAL
08.COLOR/I can't go back
09.ジョリーピックルス/Sleepless Memories
10.DECAMERON/PURPLE DREAM


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1993にリリースされた、当時Free-Willに所属していたバンドを中心に収録したオムニバスアルバム。代表DYNAMITE TOMMYの各バンド解説入り。自分は随分後になってSPEED-iDとVOGUE目当てに買いましたが、他のバンドもなかなか面白かったですよ。

以下各曲について。

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