La〜Mia「誘蛾灯」(1999)

01.DE-lude
02.sinner 〜自我崩壊〜
03.狂哀
04.Vacillate

全曲作詞:麗
全曲作曲:瑠叶

発売日:1999/06/13
品番:JI-T006MT


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たまにはデモテープを――という訳でもないのですが、今回はLa~MiaがKey Party所属時代にリリースした音源を紹介してみますよ。
ボーカル:麗、ギター:瑠叶、ベース:朋の三人編成で、ほぼジャケットから想像出来るようなダークなコテコテサウンドを展開しています。同じく当時キーパ所属だったCROW(Kagrraの前身)とデモテープを同時発売したりと、当時のキーパが推していた新人バンドの一つだったのでしょうか(最もこの2バンドは、オムニバスを除くとデモテ1本で事務所を抜けるのですが…)。
解散後、麗はCannival Method、瑠叶はRIBBONを結成(現在は共に活動終了)、朋は現在emmureeで活動しています。

以下各曲について。


01.DE-lude
クラシカルなシンセをバックにした語りパートが1分ほど続いた後に、ギターとツタツタリズムを前面に出した展開に雪崩込む、ダークハードナンバー。
V系然としたジャリシャウト、要所要所でキメられるリズム、サビに入るとキャッチーになる歌メロ等、正に当時のダーク系バンドのお手本といった感があり、最初の印象は正直あまり強くなかったのですが、今聴くとそのいかにもな展開にニヤニヤしてしまったりします。
前述の語りやギターを重ねたツインギターのハモリソロ等、何気に展開も多い印象。

02.sinner 〜自我崩壊〜
ザ・王道ツタツタ発狂曲! 尺も前曲の半分以下と勢い重視ですよ(というか、DE-ludeが6分越えとそこそこ長い方なのですけれど)。
この手の暴れ曲は、好き嫌いはさて置きあまり言葉が見つからなかったりしますが、ギターにSE的な歪ませている方とザクザクしたリフを重ねているのが面白いでしょうか。

03.狂哀
クリーンなギターもバックで鳴る、この中では比較的ポップ寄りの楽曲ですが、やはりメインはツタツタリズムや軽めのギターとなっています。後にオムニバスアルバム「Punishment Party Vol.2」でリメイクされますが、サビメロがほぼ別物といって良い程変わっており、歌メロを重視したオムニバスのバージョンに比べ、こちらはあまり起伏がなくハードさを重視した展開になっている印象を受けます。サビだけ取り出したら同じ曲と分からない人も居そうな気が。

04.Vacillate
薄く鳴るシンセをバックにした疾走ナンバー。キーパだった所属というバイアスがかかっているからなのでしょうが、早口なBメロにMissalina Reiを思い出したり。というかこれ、まんま「白い翼」のBメロな気がしてきましたがどうなんでしょう…w ただ、クラシカルなフレーズを弾くギターを始めとしてダークな色が強いので、全体的にはあまり似ている印象はないのですけれど。

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良くも悪くも何処かカッ飛んでいたバンドが多かった(笑)Key Party所属の中では、王道が故に地味な印象を持ってしまうかもしれませんが、4曲共当時のダークV系バンド然とした楽曲が並んでおり、そういう意味での安心感はあるかなと(音質的な部分は当時のデモテープのそれという前提で)。
彼らの一般流通した音源は、オムニバスを除くと本作のみとなっており、本作を含むデモテープ・オムニバス収録曲をまとめた、ベスト盤的(全曲新録かな?)なフルアルバム「La〜Mia」も会場・オフィシャル通販限定だった為、メンバーの所属バンドを遡りたい人にとっては、ちょっと手に入れにくい方のバンドかと思いますが(私も本作とオムニバス2枚のみ所持)、本作は割りと数が出ているのか、あれば基本投げ売りな印象なので、気になる人はV系専門店などをチェックしてみると良いかもしれません。

La~Mia - 誘蛾灯