一人で全部食べるのかい?

CDの感想を中心に…なったら良いなぁ……

タグ:ZABADAK

斎藤ネコ・カルテット with 小峰公子『Pallete』(2000)

01. エニシダ
02. 水の底の映画
03. 海の声
04. On this planet
05. 光の庭で
06. 明日ヲ見ル丘
07. Cadenzaの森
08. ねむれないよるのうた

全曲作詞:小峰公子
作曲 01〜04、06、07:保刈久明 / 05、08:吉良知彦
全曲編曲:Neko Saito

発売日:2000/12/20
品番:ZA-0022

SAITO NEKO QUARTET
1st Violin:Neko Saito
2nd Violin:Great Eida
Viola:Yuji Yamada
Cello:Ryohei Fujimori

Vocal、Accordion:Koko Komine


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90年代に活動していたユニット:KARAKのボーカルである小峰公子(現:ZABADAK等)と、斎藤ネコカルテットによる、KARAK、ZABADAKの楽曲を中心に、ストリングスアレンジへリメイクしたアルバム。
8曲中6曲がKARAK(01〜04、06、07)、1曲がZABADAK(05)、ラストの08が当時の新曲という構成になっています。
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吉良知彦「AFTER THE MATTER」(1984)

01.BARBARIAN
02.IN THE TWILIGHT
03.SUNDAY MORNING
04.THE MURDER CASE IN OHIO
05.AFTER THE MATTER
06.夜
07.POLAND
08.DAY OF THE OWL

作詞 01、02、04、05、08:KIRA/06:松居啓子
全曲作曲:KIRA

発売日:1984/??/??、2001/03/29(CD再発盤)
品番:HARV-0002(CD再発盤)


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ZABADAKとして長く活動している吉良知彦が(今年になって遂に? 小峰公子が加入し2人組に)、1984年に自主制作でリリースした1stアルバム。当時はアナログレコードでしたが、2001年にCDで再発されました。吉良氏のライナーにもありますが、「現存する唯一のレコードから録音したものなのでスクラッチノイズがかなり入って」おり、その通りパチパチ音が目立つのですが「これも時代を感じさせてくれる『味』として楽しんでいただけば」という事だそうです。レコード盤はかなりレアなようですね。
また本作は、後にZABADAKでリメイクされる曲があったり、サポートメンバーにZABADAK初期メンバーだった松田克志(ドラム:04〜08)と上野洋子(コーラス:04)が居たりと、ある意味ザバダック0作目のアルバムと言えるかもしれません。

以下各曲について。


01.BARBARIAN
シンセと打ち込みリズムメインによる気だるい雰囲気の楽曲。少しリズムに変化があるも基本同パートの繰り返し…と思いきや後半ギターとシンセによるファンタジックな盛り上がりがあり、ここから派手に展開するのか!…と思いきやすぐ元に戻りますw
ニューウェーブでありプログレな一面も持つ楽曲なのでしょうか。

02.IN THE TWILIGHT
フワフワとした音作りで重ねられたギターが心地良い、穏やかなバラード。派手な曲ではありませんが、後のZABADAKでもアルバムに1曲入っていておかしくなさそうな印象で、音質面を除けば特に古さも感じないのでは。

03.SUNDAY MORNING
叙情的なギターのフレーズやコーラスが前に出た、ゆったりとした曲調ながらも爽やかな印象も受ける楽曲。このギターやコーラスのフレーズが「十二月の午後、河原で僕は夏の風景を思い出していた。」や「風を継ぐ者」のサントラに収録されている「光の王国」に使用されています。メインのボーカルパートは結構異なるため、同じフレーズから生まれた別の曲と言い方が合ってるかな? 光の王国が手元にある人は聴き比べてみると面白いかもしれません。

04.THE MURDER CASE IN OHIO
こちらも叙情的なギターや哀愁感を出す笛のメロディーがたまらない、アコースティック色の強いミディアムナンバー、…なのですが、何せ歌詞がタイトル通りの内容なので…。牧歌的でユーモラスな曲調から一転して、サビ前のみ上野のコーラス+松田のドラムによる冷たい雰囲気のパートがあるのですが、その歌詞と相まって不穏な雰囲気が更に映えている印象を受けます。この曲はZABADAKの1stEP「ZABADAK-I」にて「オハイオ殺人事件」として収録されていますが、この時点でほぼ構成は出来上がっているみたいですね。

05.AFTER THE MATTER
王道ギターロックといった趣の、ちょっとファンタジックな雰囲気も感じるメロディーが映えるアップテンポな楽曲。ほぼギターソロメインで進行しますが、後半ボーカルパートも登場します。何となく、上野脱退後の「Something in the Air」や「LiFE」辺りのアルバムに入っていても違和感なさそうな気もする辺り、この一作目で彼の作曲傾向はある程度固まっていたのかもしれません。

06.夜
作詞に松居啓子、メインボーカルに高橋久美子という人が参加しているのですが、この曲だけ時代を感じると言うか、当時のシンガーソングライターがやりそうな歌謡ポップナンバーになっています(そんなに当時の流れを知っているわけではないですが、雰囲気として)。のんびりした曲調に乗る、眠たそうでいてどこかドスの利いた歌い方をするボーカルや、何かストーリーがありそうなんですが良く分からない歌詞等によって、アルバム内に於いて異物感を発揮しているというか、どうにも妙な存在感を放っている楽曲(笑)

07.POLAND
こちらも後にZABADAKでリメイクされるインストナンバー。
この曲に関しては、とにかくそのクサいリコーダーと物悲しいギターに尽きると思っているのですが、「オハイオ殺人事件」と同じく、そのアレンジはこの時点で既に完成しており、インストながら本作中印象に残る楽曲でもあるのではないでしょうか。
ZABADAKでは上に挙げた「ZABADAK-I」「風を継ぐ者」をはじめ、各種ベスト盤等に繰り返し収録されています。

08.DAY OF THE OWL
トローンとした音作りによるピアノとボーカルがメインのスローナンバー。全体的にゆったりとした印象の曲ですが、途中途中に軽快なシンセソロが入るなど、8分の尺の中でちょこちょこ展開はあったりします。

***

音質面でのハンデはありますが、吉良知彦の原点というか、民謡・ロック・プログレ要素等ここから派生していった的な曲が多い気がするので、初期のZABADAKを聴いている人ならば、割と早い段階で手を出して楽しめるアルバムなのではないでしょうか。

(オフィシャル通販限定だと思っていたのですが、ヤフーショッピングの方でも取り扱っているようなのでとりあえず貼ってみたり)

afterthematter


オフィシャルサイト通販ページ
Yahoo!ショッピング

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ZABADAK「十二月の午後、河原で僕は夏の風景を思い出していた。」(1992)

01.KIMELLA(part1〜part2〜part3)
02.十二月の午後、河原で僕は夏の風景を思い出していた。(オリジナル・タイトル=漂流教室)
03.光の王国(part1〜part2〜part3)

作曲 01〜03:吉良知彦/03 part2:上野洋子
全曲編曲:吉良知彦


***

ZABADAKが1992年にリリースした3曲入りCD。全曲インストですがコーラス等の声は入っています。元々「白虎社」という舞踏集団のビデオに提供した曲をCDとしてリリースする事になったようで、元々はライブ会場のみで販売していましたが、後に一般発売しています。3曲入りですが1曲目と3曲目が10分前後、トータルで25分程あるのでミニアルバムとして捉えた方がいいのかもしれません。また、3曲とも後にアレンジを変えて、演劇のサントラ「風を継ぐ者」にも収録されています。

以下各曲について。

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ZABADAK「遠い音楽」(1990)

01.満ち潮の夜
02.夢を見る方法
03.遠い音楽
04.二月の丘
05.愛は静かな場所へ降りてくる
06.生まれた街へ
07.Sarah
08.Around The Secret
09.とぎれとぎれのSilent Night
10.harvest rain(豊穣の雨)

作詞 01、02、05〜07、09、10:小峰公子/03:原マスミ/04:Harry Butterfield、小峰公子/08:覚和歌子
作曲 01〜03、06、07、09、10:吉良智彦/04、05、08:上野洋子
全曲編曲:ZABADAK


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ZABADAKが1990年にリリースしたアルバム。現在は吉良智彦のソロ名義となっていますが、この時期は上野洋子と吉良の2人組でした。私がザバダックを知る切っ掛けが、タイトル曲「遠い音楽」を試聴し一聞き惚れしたからだったりします。

以下各曲について。

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